F1ベルギーGP 周冠宇に予選での進路妨害で3グリッド降格ペナルティ
周冠宇は、2024年F1ベルギーGPの予選でマックス・フェルスタッペンを妨害したと判断され、3グリッド降格のペナルティを科された。

スチュワードは、周冠宇のチーム側がフェルスタッペンが追いついていることを十分に正確に警告しなかったが、周冠宇は高速コーナーであるブランシモンでライバルを妨害しないようにもっと努力すべきだったと裁定した。

2人はスパ・フランコルシャンの予選Q1の残り5分ほどのところで交差した。周冠宇は自己ベストタイムを記録し、ピットに戻って新しいインターミディエイトタイヤを装着しようとしていた。

彼の後ろにいたフェルスタッペンは、その時点で第1セクターの区間ベストタイムを記録し、追い上げていた。だがフェルスタッペンが第1セクターで最速を記録していたにもかかわらず、周冠宇のレースエンジニアであるアンドレア・ベニシは、レッドブルが周と「同調」しているとドライバーに誤った情報を与えていた。

樹生が走り続ける間、ベニシと周セットアップの調整について話し合った。やがて、ベニシのザウバーの真後ろに300km/h以上のスピードで迫ったフェルスタッペンは、ザウバーを追い抜いてトップに立った。

『おい、何だよ!』とフェルスタッペンは無線で怒りをあらわにした。周冠宇はピットに戻り、フェルスタッペンは周回を終え、その時点での最速タイムを記録した。

周冠宇は、ベニシがフェラーリについて間違った情報を与えていたことが、無線交信で明らかになったと述べた。

「僕の無線記録を見れば、彼らにもはっきり分かるはずだ」と周冠宇はF1公式チャンネルに語った。「それらはベニシが僕と『同調』していると言った。つまり、僕と同じようにクールダウンラップやアウトラップをしていたということだ。でも、最終的には彼はフライングラップをしていた。僕は知らなかった。同調していると思っていた」

スチュワードはチームのミスを認めたものの、レッドブルのドライバーの進路を妨害しないようにもっと注意すべきだったとして、周冠宇にグリッドペナルティを科した。

「24号車(周)は、1号車(フェルスタッペン)が迫ってきたとき、フルレーシングスピードで走っていなかったにもかかわらず、ターン17までレーシングライン上に留まっていた」とスチュワードは裁定した。

「1号車(フェルスタッペン)は、24号車を追い抜く前に一瞬だけスロットルを戻さなければならなかった」

「スチュワードは、チームからドライバーに1号車が背後に迫っていることが伝えられたことを認めるが、伝えられた情報は正確ではなかった。しかし、他のドライバーの走行を不必要に妨げることのないようにすることはドライバーの責任である」

「スチュワードは、24号車が1号車を不必要に妨害したと判断し、標準的なペナルティを適用する」

周冠宇は、Q1で最下位だったため、ペナルティによってスタートポジションには実質的な違いは生じない。しかし、角田裕毅が5つ目のパワーユニットを使用したことで「バック・オブ・ザ・グリッド」ペナルティが科されたため、本来ペナルティ前にスタートしていた19番手からのスタートとなる。

また、周冠宇はチームがQ1の最終走行に間に合うように彼を送り出せなかったことに失望していた。

「最初のセットは良かったんだ。でも2セット目ではコースに出ず、ピットにとどまった。ひたすら待っていた」と周冠宇は語った。

「いざ出たら、トレインの最後尾にいて、タイヤを温めることもできず、それで終わりだった。だから、よくわからない。2回目のスティントで何が起こっていたのか、調査する必要がある。僕が出された時間は完全に間違っていたと思う」

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カテゴリー: F1 / 周冠宇 / F1ベルギーGP / ザウバーF1チーム