ジョージ・ラッセル F1スペインGP予選「4番手には満足も課題はレースペース」
ジョージ・ラッセルは、F1スペインGP予選でトップ5に返り咲いたものの、メルセデスの近況に対する不満を隠さなかった。

ラッセルはこれまで、全戦で5位以内に入るという安定した成績を続けていたが、イモラでは7位に後退し、モナコではマシントラブルによりQ2敗退。決勝でもポイント圏外に沈むなど、流れは悪かった。

今季ここまでメルセデスはコンスタントに上位勢と戦い、コンストラクターズランキング2位につけているが、今回の3連戦のうちスペインGPまでの2戦ではわずか6ポイントの獲得にとどまり、特にソフトタイヤでのパフォーマンスに苦しんでいた。

だが、スペインでは一転、ラッセルが4番手、キミ・アントネッリが6番手に入り、復調の兆しを見せた。ラッセルは、今回のハード寄りのタイヤ選択が重要なカギになっていると述べている。

ラッセルは次のように語った。

「マックスやランドとの差は僅かだったけど、ポール争いには届かなかった。モナコを除けば、毎戦予選ではトップ5に入っているし、それが今のマシンの土台だと思っている。今の目標はレースペースの改善だ」

「今週末は思い切ったセットアップ変更をしていて、予選ペースには悪影響が出ていないのはポジティブだ。これがレースペースにも良い効果をもたらすかは、まだわからない」

「去年もここは4番手スタートだったから、悪くないポジションだよ。最近はレースで苦戦しているけど、バーレーンでは今回と似たような状況で(C1~C3の)2ストップ戦略が機能して2位に入れた。逆にC4~C6の2ストップでは苦戦してきた。今回のコンパウンド構成だけが、今のところの救いだね」

スペインGP F1 メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツスペインGPで今季自己最高の予選結果となる6番手を記録したキミ・アントネッリ

一方のアントネッリも、イタリアGPでのリタイア、モナコ予選クラッシュと続いた苦戦から一転、スペインでは予選6番手を獲得。セッション序盤にはラッセルからトウの提案があり、その後はラッセルが自身にトウを求めるというチーム内協力もあった。

アントネッリはこう振り返る。

「予選の序盤はリズムをつかむのに苦労した。その影響でQ3には新品タイヤが1セットしか残らず、あまり理想的ではなかった。中古と新品では結構な差があったからね」

「全体としては、まずまず満足できるパフォーマンスだった。まだタイムを削れそうな部分はあったけど、明日はレースペースが重要になる」

「レースは最も暑い時間帯に行われるから、デグラデーション(タイヤの熱劣化)は大きな課題になると思う。簡単な展開にはならないだろうけど、長いスティントのデータはしっかり取れているし、準備はできている。他チームもかなり速いから、どうなるか見てみよう。ベストを尽くすつもりだ」

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カテゴリー: F1 / ジョージ・ラッセル / メルセデスF1 / F1スペインGP