マヒンドラ・フォーミュラE 批判を受けてAIインフルエンサーを削除
マヒンドラのフォーミュラEチームは、ネット上での反発を受けて、アンバサダー的な役割を担わせていた“AIインフルエンサー”のプロジェクトを中止した。

マヒンドラは火曜日、AIが生成したAvaという名前のインフルエンサーを立ち上げたと発表。チームはプレスリリースで、このインフルエンサーは「ABB FIAフォーミュラE世界選手権でのチームの旅と、地球のより持続可能な未来に向けたチームの旅を紹介する」ことを目的としていると説明した。

マヒンドラは、MidjourneyやLeonardo AIといった生成人工知能サービスを利用して新しいアンバサダーを生み出した。

パートナーシップの責任者であるロアンヌ・クロースは「我々と強く結びつき、僕たちの旅を記録するインフルエンサーでありながら、組織としてのコアバリューを広めるのに役立つ幅広いアピールを持つAvaを持つことは、我々が大いに興奮しているプロジェクトだ」と語った。

インスタグラムのアカウント@avabeyondrealityは、自らを“サステナブル・テック・クイーン&レーシング・レベル・ロボット”と称し、「AIイノベーションを通じてインクルージョンを促進する」ことを目標としているとの紹介文を掲載。バーチャルインフルエンサーの生活を11の投稿で記録しており、その最初の投稿は12月8日にさかのぼる。

このアイデアはソーシャルメディア上でファンやメディアから反発を受け、AIでアンバサダーを作るくらいなら、人間のアンバサダーを雇うべきだったとする意見が多かった。

モータースポーツのPRコンサルタントであるデビン・アルティエリは「マヒンドラが、単にその役割を果たすために実際の女性を一人雇うのではなく、女性であるAIチームアンバサダーを作るなんて、信じられないほどめちゃくちゃだ」とXに投稿。

自動車ジャーナリストのアラニス・キングもXで「私はAIの専門家ではないが、私が目にするものはすべて、莫大なエネルギー使用に関するものだ。これを“サステイナブル・テック・チャンプ ”と呼ぶのは変ではないか?」と付け加えた。

結果として、マヒンドラはその特定のプロジェクトを断念した。インスタグラムのアカウントは、このニュース記事が掲載された直後に削除された。

「マヒンドラ・レーシングの中心は、多様性、包括性、革新性を育むことだ」と、フレデリック・ベルトランCEO兼チーム代表はXを通じてコメントした。

「当社のAIインフルエンサー・プログラムは、このイノベーションを念頭に置いて設計された」

「皆さんのコメントには大きな価値がある。我々は耳を傾け、理解し、プロジェクトの中止を決定した」

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カテゴリー: F1 / フォーミュラE