F1エミリア・ロマーニャGP前にFIAが技術指令 マクラーレンは影響を否定

RacingNews365は、モータースポーツ統括機関であるFIAが先週、F1チームに対して複数の技術指令(テクニカル・ディレクティブ)を発行したと報じている。これらはタイヤとホイールボディワークの取り扱いに関する新たなガイドラインに関係するものであるとされる。
イモラ・サーキットで行われたこの一戦では、マックス・フェルスタッペンが優勝し、オスカー・ピアストリの3連勝に終止符を打った。
この結果により、フェルスタッペンはマクラーレンのピアストリとの差をコンストラクターズランキングで22ポイントに縮め、ランド・ノリスのもう1台のMCL39とも9ポイント差に迫っている。
この新たな技術指令の意味が注目されるのは、これまでマクラーレンがF1シーズンを通して優れたブレーキ冷却性能とタイヤマネジメントを武器にしてきた一方で、イモラではその優位性が見られず、逆にレッドブルのRB21の方がタイヤのデグラデーション(劣化)への対応に優れていたからだ。これはフェルスタッペンの勝利の鍵のひとつでもあった。
このため、マクラーレンがFIAの技術指令によって影響を受けたのではないかという疑念が浮上している。FIAが出すこの種のガイドラインは通常メディアには公開されず、レギュレーションの抜け穴を突くようなチームの動きを防ぐ目的で用いられる。
近年では、マクラーレンがブレーキドラムを用いた巧妙なタイヤ温度管理の仕組みを開発したことが注目されていたが、同チームは今回のエミリア・ロマーニャGPに向けて技術的な変更を加えたことはないとし、またこの指令が勢力図に影響を与えたことも否定している。
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