元F1王者ネルソン・ピケ、ハミルトンへの発言に対する1億円超の罰金が取り消し
元F1ワールドチャンピオンであるネルソン・ピケが、ルイス・ハミルトンに対する攻撃的な発言に対してブラジルの裁判所が罰金は、半年後に取り消された。

71歳のピケは、ハミルトンのことを『neguinho』(ポルトガル語で“小さな黒人”と訳されるが、ブラジルで口語的に使われることがあることから、この場合は人種差別的な意味合いはないとピケと擁護派は主張している)と発言したことで、広く非難を浴びるだけでなく、実際に法的な影響にも直面していた。

しかし、人権団体からピケに対する訴訟が起こされた後、ブラジルの法制度はもともとこの正当性を認めていなかった。ピケはハミルトンに対しても同性愛嫌悪とみなされる言葉を使ったため、500万ブラジルレアル(約1億4700万円)の支払い義務があると裁定された。

しかし、ブラジルのオンラインメディアMetropolesが報じたように、当面はピケは免責されることになった。

ピケの上訴は却下されたが、連邦管区司法裁判所(連邦管区とはブラジルの27の連邦単位のひとつで、首都ブラジリアを含む)が罰金を取り消した。

Metropolesによると、ピケの言葉は現在、デボチェ(嘲笑)であるが、ディスクルソ・デ・オディオ(ヘイトスピーチ)のレベルには達していないと判断された。

『neguinho』という言葉の使用については、「微妙な、あるいは無意識な人種差別的インスピレーションに満ちている」にもかかわらず、その説明が受け入れられた。


注目すべきことに、もうひとつの問題発言である『giving ass』という同性愛嫌悪的な表現も、異性間関係における行為に関係する可能性があるとして、法廷で争われた。
ピケに対する最初の訴訟を起こしたグループのひとつを代表する弁護士は、この判決は驚くべきものではなく、「19世紀のブラジル」の原則に根ざしたものだと述べ、同国の最高裁判所である連邦最高裁判所に即時抗告することを誓った。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / F1ドライバー