F1 ベルギーGP
2018年のF1世界選手権 第13戦 ベルギーGPの予選が8月25日(土)にスパ・フランコルシャンで行われた。予選は“スパウェザー”に翻弄される混乱のセッションとなった。

現地時間15時。太陽が顔を出し、気温は14.6℃、路面温度は16.7℃に上昇。ただし、降水確率は90%と予測できないコンディション。そして、Q2終盤まではドライコンディションで行われていたが、ついに“スパウェザー”が襲来した。

ポールポジションを獲得したのはメルセデスのルイス・ハミルトン。今シーズ6回目、通算78回目、スパ・フランコルシャンで5回目のポール獲得となった。2番手には0.726秒差でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が続いた。そして、エステバン・オコンがベストリザルとなる3番グリッド獲得。4番手にもセルジオ・ペレスが続き、新生レーシングポイント・フォースインディアの初レースで2列目からスタートすることになった。

1番手:ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「ウェットで走るのは本当に大好きだけど、今日のコンディションがいかに難しいかったかを言葉に置き換えることはできないと思う。僕たち全員が慎重になっていたし、ロックアップしないことをとにかく祈っていた。Q3ですぐにスリックからインターに履き替えたので、トラックのどの部分がグリップを見つけてドライでどの部分が濡れているかを理解するためにトライできるラップは少ししかなかった。ターン1でオースオフして、次のラップのターン12でもコースオフしてしまったので、終了間際に乾いてきていた路面で仕事を完了させるためのラップは1周しか残っていなかった。ペースがあることはわかっていたし、とにかく正しいバランスを見つけなければならなかったし、コーナー毎にバランスが違った。そのようなドライビングは出し好きだけどね。実際、ドライのままでも僕たちは戦えていたと思う。接戦になるのはわかっていたけど、ぎりぎりフェラーリ勢の前に出られるかもしれないと思っていた。ここまで彼らは数戦で本命だったけど、僕たちはなんとか前に出てきた。昨日のセバスチャンのロングランのペースはとても強そうだったし、明日はタフなレースになるだろう。僕たちに勝つためのペースがあるかどうかはわからないけど、僕が得てきたすべてを出し切るつもりだ。1周目のレ・コームまでの距離は長いし、フェラーリ勢がストレートで信じられないくらい速いことはわかっている。明日はどのような展開になるか見てみなければならない」

2番手:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
「今日はOKだ。僕たちにはペースがあったし、厳しいコンディションでもコース上になんとか留まってコントロースを維持することができた。もっと良い結果を出せたかもしれないけど、いくつかミスをしてしまったし、もちろん完璧でなかったけど、2番手には満足している。今日のように突然雨が降り始めると、全てが混乱し、コース上のトラフィックも多くなる。すべてのラップが重要なのはわかっているけど、最後のラップがベストになる可能性があることもわかっている。でも、僕たちには良いクルマがあるし、みんながとても懸命にプッシュしている。僕たちはここでまた一歩前進したと思う。スピードが違いを生む大きな側面だと思っている。明日1周目にどのようなスタートを切れるか見てみるつもりだけど、スピードがあれば追い抜く方法を見つけられると思う。ここまではとても接戦になっているし、明日のレースでは本物のペースを見ることができると思う」

3番手:エステバン・オコン (フォースインディア)
「素晴らしい一日だった。過去数週間でいろんなことが起こっていたので特別な瞬間だったし、僕たちはこの日を楽しむべきだ。チーム全体をとても誇りに思う。彼らはモチベーションを維持し、今日僕に速いクルマを与えるために本当に懸命に頑張ってくれた。雨が降らなくても僕たちは強かたつぃ、ドライでも十分にQ3に進むことができた。雨が降り始めたとき、さらに良い結果を出すチャンスだとわかった。でも、簡単ではなかった。Q3の開始時にスリックでラップを行うとしたけど、とにかく不可能な状況だったし、ピットに戻るときに何度か恐ろしい瞬間もあった。インターミディエイトに交換したときは完璧なラップを決める必要があることはわかっていたけど、1回目のアタックでは小さなミスをしてしまった。だから、サイゴンおラップは安全に行こうと思っていたけど、僕たちは3位だった。レースにむけてとても興奮している。僕たちには速いクルマがある。特にストレートでは速い。明日は激しいレースをするつもりだ」

4番手:セルジオ・ペレス (フォースインディア)
「今日の結果はとても嬉しい。なんて素晴らしい予選だろう! 頭の中にい多くの感情が巡っている。本当に難しいセッションだったので、さらに結果は快いものになった。チーム、新しいオーナー、今のチームを作り上げた旧オーナー、毎日とても一生懸命に仕事をしている全員にとって素晴らしい結果だ。雨が緊張を引き起こし、僕たちはいくつかリスクを冒した。コースはセクター1とセクター2が乾いていたのでスリックでステイアウトすることを選んだけど、すぐに雨が強くなった。オー・ルジュでは本当に危険な瞬間があった。ウォールにぶつからなかったのはラッキーだったし、最悪の事態も想定したけど、小さなクラッシュすらなかった。インターミディエイトに交換するためにピットに入らければならかったし、最終コーナーでリアをロックさせてしまった。縁石に乗ら下て、フロントウイングにダメージを負ってしまったけど、交換に時間がかかり、インターで走るチャンスは1周しかなかった。もう1周走れれば、ポールポジションを争えていたと思うけど、それでも4番手はとても満足できる結果だ。僕たちは明日にむけて素晴らしいポジションにいるし、レースで力強い戦いができるはずだ。少なくとも、多くのポイントを獲得することを目標にしている。でも、決して予測できないのがスパだ」

5番手:ロマン・グロージャン (ハース)
「簡単ではなかったけど、このような予選セッションができてとても嬉しい。トップチームの数台を倒し、ウェットコンディションでとても強かったフォースインディア勢の真後ろで終えることができた。僕たちはドライでも速いし、それは良いことだ。大部分の時間でレッドブルの1台の前にいたと思う。それもかなりエキサイティグだった。Q3ですべてを出し切る準備はできていたし、そのあと雨が降って、楽しさが加わった。スタート時にスリックをラップを試してみるべきか迷った。試してみたかったけど、あまりにウェットだと思ったし、そうしたら、みんながインターミディエイトで行った。自分たちのパフォーマンスには満足している。特に前回のウェットでの予選はあまり良くなかったからね。今回僕たちは大物の前で5番手からレースを戦う。明日はフォースインディアととても面白い戦いになりそうだね」

6番手:キミ・ライコネン (フェラーリ)
「今週末ここまで正しい方向に進めてきたし、クルマは順調だった。この予選結果は理想とは程遠い。でも、災害でもない。今日僕たちがフィニッシュするべき一ではないことは確かだ。最終的に1周分しか燃料がなかったのでピットに戻らなければならなかった。そうするしかなかったし、僕たちにできることは何もなかった。正しく理解して、トラックが速いときにそこにいることが重要だった。現時点ではポジティブな側面を見つけるのは難しいけど、通常レースは違ったストーリーになるし、どうなるか見てみるつもりだ。明日もまた頑張って、ミスから学んで進み続けていく。まず何よりも必要なのは問題なく1コーナーを抜けることだ。昨日はオーバーテイクが驚くほど難しかったけど、レースでは話は別だ」

7番手:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)
「7番手スタートは僕たちが望んでいたものではないけど、今日は難しい状況だった。僕たちは2周分の燃料を積んでいて、1周はスリック、もう1周はインターミディエイトのためのね。僕たちのラップの終盤に雨が止んで、路面が少し乾いてきたけど、ステイアウトしてもう1周走っていたら燃料が足りなくなっていただろう。コース上にいたときは競争力があったのでフラストレーションを感じているし、上位にもっと近づけたと確信している。最後のアタックラップももっと良かったかもしれない。最終セクターでエネルギーを使い果たしていたし、それを使うのは1周だけだと思っていた。インターミディエイトで走るという決断は正しかったと思うし、雨が止んだときに燃料が残っていなかったのはとにかく不運だった。全体的に予選としてはよかったし、クルマの感触もよかった。ただQ3でうまくいかなかった。僕たちはクルマを本当に低いダウンフォースにしているので、いつもはそこにいない前の何台かをオーバーテイクできるはずだ。前には珍しいクルマが混じっているので、最初の数周は面白くなるはずだ」

8番手:ダニエル・リカルド (レッドブル)
「ここはタイミングが難しいし、天候も本当に予測できない。雨が降り始めたときにもっと激しくなると考えていたけど、5分後には乾き始めたし、僕たちはタイヤと燃料を使ってしまっていた。チームとして、まだウェットではなかったけど、できる限り早くにインターミディエイトで出ていくことが正しいと考えたけど、セッションの最後にコース上にいたクルマがベストなコンディションを得ていた。運が悪かったし、通常の状況では雨が降り始めるとたいていは悪化していくものだけど、今日はそうはならなかった。後から考えれば、戦略は機能しなかったけど、その時は正しいことのように見えた。ここはピットレースで雨が降っていても、コースの反対側では40℃になることもあるし、とにかく僕たちはチャンスを逃してしまった。週末ずっとスピードに苦労しているし、まだ未知な部分もいくつかある。Q1を通過するためにタイヤを2セット使わなければならなかった。ここで速い思ってはいなかったけど、僕たちがいるべきポジションではないし、明日のレースまでに答えを見つけていきたい。ここまで僕たちにはあまり速さがないし、8番手スタートだけど、明日をより楽観的に捉えている。僕たちにはこの結果よりも優れているのは間違いないし、ポジションアップを目指すつもりだ。前にいる数台はレースペース的にそんなに強くないと思うし、後退ではなく、前進していくつもりだ」

9番手:ケビン・マグヌッセン (レッドブル)
「かなり忙しいQ3だった。うまくやれるポテンシャルはたくさんあったし、そのようなコンディションでは大きな違いを生み出すことができる。でも、台無しになる可能性がもある。僕のようにね。最後のラップで路面はドライだった。インターミディエイトで出ていったときは、まだ濡れていて水しぶきが上がっていた。乾くようには思えないかったし、全力でプッシュした。そうしたら2周目にはもうタイヤが終わってしまっている。3周目までに路面はかなり乾いていたし、再びかなり速くなったけど、今日の僕はそれを逃してしまった。フォースインディア勢が掴んだようなビッグチャンスをね。エキサイティングだったけど、思い通りにいかないときはがっかりするものだ。最終的に2台がQ3に進めたのは良かったし、僕たちはQ1とQ2のドライで良い進歩を果たせた。僕たちは一貫してトップ10内を走れている。レースペースはいいと思うし、明日は面白くなるはずだ」

10番手:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「今日の午後はちょっと変な気分だった。グリッド後方からスタートするので結果があまり重要ではないとわかっているときは予選に全然違うアプローチをとる。実際、当初はQ1だけ走る計画だった。セッション直前にいい計画を変更して、ルイスに少しでもスリップストリームを使わせることができたばと考えたけど、そのあとQ3で雨が降り始めたので、最終的にそのアイデアは断念した。ありがたいことに、それがレースのスタートで装着したいソフトタイヤで予選を行うという当初の計画を妨げることはなかったし、明日のレースを楽しみにしている。可能性はあると確信している。このトラックにはオーバーテイクするチャンスがあるし、僕たちにはここでとても良いクルマがあるので、チャレンジを楽しみにしているし、少しは楽しめると思う」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1ベルギーGP