2025年F1 カナダGP 予選:トップ10 ドライバーコメント

F1カナダGP予選は、メルセデスのジョージ・ラッセルが劇的なラップで今季初のポールポジションを獲得する結果となった。フェルスタッペンとピアストリがそれに続き、アントネッリやハミルトンも上位に並ぶなど、各チームの実力が拮抗した予選となった。
トップ10にはウィリアムズやレーシングブルズのドライバーも食い込むなど、見応えあるセッションとなった。
1番手:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
「予選ラップ後に鳥肌が立ったのは今回が初めてだ。ターン1を回った時点で1コンマ上回っていて、その後はクルマがまるでレールの上を走っているようだった。限界まで攻める自信が持てて、最終的にQ3の最初のラップよりも0.6秒も速いタイムを記録できた。とても特別なラップだったし、長く記憶に残ると思う。フィニッシュラインを越えたときに『これはポールだ』と確信できたし、実際そうなって本当に嬉しい。ターン1までの距離は短いけれど、良いポジションを取ってそこから展開していきたい。自分たちに集中して、FP2のロングランで見せたようなペースを明日も発揮できることを願っている。とはいえ、現実はそう簡単にはいかないので、明日のレースで勝つためにはベストを尽くさなければならない」
2番手:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「全体的に、この週末はとてもポジティブな感触だった。FP1の最初からバランスが良くて、マシン全体のパフォーマンスにも満足していた。FP2は少し難しかったけれど、予選ではタイヤの選択がうまくいったし、ミディアムのほうがしっくりきた。バランスも良く、パフォーマンスを最大限に引き出せたと思う。タイヤのデグラデーションやグリップの問題については、もう少し理解を深める必要がある。ポール争いをするにはグリップが足りなかったけれど、今日の内容としてはやれることは全てやった。2番手には満足している。明日は良いスタートを決めて、タイヤマネジメントをしっかりしたい。コーナーではクルマが少し難しいけれど、長いレースになるし、いい展開に持ち込めると期待している」
3番手:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
「今日は3番手を取れて嬉しい。今年はあまりなかったことだから、今回は素直に受け入れたい。特にプラクティスで苦労したあとの結果だから、なおさらだ。午後の巻き返しができたのは良かったし、明日のレースに向けてこの勢いを維持していきたい。前のポジションを狙って、安定した走りを見せられるよう準備する」
4番手:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
「最近のレースに比べて、今日は良い予選ができたと思う。C6のソフトタイヤではかなりフィーリングが良かった。リズムをつかむまで少し時間がかかってしまい、Q3までに新しいミディアムを2セット使い切ってしまった。Q3はユーズドのタイヤだったので若干不利だったし、最後のセクターではグリップが落ちてタイムを失ってしまった。完璧なラップではなかったけれど、それでもP4に入れたのは悪くない。上位を狙える位置からスタートできるので、レースでは前を見て戦いたい。もうひとつ注目すべきなのは天候だ。今日は金曜よりも気温が高かったけれど、うまく対応できた。明日はさらに暑くなるかもしれないけれど、FP2のロングランでは競争力を感じられたし、良いペースを発揮できるよう頑張りたい」
5番手:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
「興味深いプラクティスと予選を経て、P5というのはまずまずの結果だ。アップグレードを投入してきたチームとの争いになっているから、ここからが正念場だけど、表彰台を目指して全力で挑むつもりだ。戦略とレースペースが鍵になると思うけど、うまくやればチャンスはある。明日は簡単なレースにはならないけれど、まだまだ希望は持っている」

6番手:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
「今日の仕事はやりきったと思うし、P6には満足している。このサーキットを走るのは本当に楽しいし、いつもチャレンジングだ。予選ではマシンの感触が良くて、限界まで攻めることができた。イモラ以来、マシンへの理解が深まっていて、その点にも満足している。明日は周囲に速いマシンが多くて簡単にはいかないだろうけど、トップ10フィニッシュとポイント獲得を目指して頑張る」
7番手:ランド・ノリス(マクラーレン)
「厳しい予選だったし、望んでいた結果ではない。速いクルマに対して少しペースが足りなかったので、何とかそれを埋めようとして少し無理をしてしまった。今は明日に向けて切り替えて、チームと協力してポジションを挽回し、チャンピオンシップにとって重要なポイントを獲得できるよう取り組む」
8番手:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「FP3や予選ではマシンに対するフィーリングが良くて、今日はポールを狙えるだけのマシンだったと思う。だからこそ、P8という結果には正直失望している。最後のQ3のアタックではすべてをまとめるつもりだったけれど、ターン6でアイザック(・ハジャー)が前にいて、ダーティエアでダウンフォースをかなり失ってしまった。リアを失ってアタックを中断せざるを得なかった。明日はスタートを決めて、表彰台を目指して全力で戦う」
9番手:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
「悔しい予選だった。今週末ずっと見せていたペースを考えれば、トップ6~7は狙えたはず。だからこそ、今日はタイミングが悪くてついていなかったと思う。風向きも昨日と180度変わっていて、バランスも変化した。タイヤの扱いにも苦労した。Q1のボディワークの問題では、チームがすぐにクルマを直してくれて、そのおかげで走れたことに感謝している。C6タイヤについてはもっと理解を深める必要がある」
10番手:アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
「今日はマシンのフィーリングが良くなくて、バランスがうまくまとまっていなかった。それでもQ3に持ち込めたのは良い仕事だったと思う。純粋な速さはまだあると感じているけど、他のサーキットと比べると、ここではラップをまとめるのがかなり難しい。Q1では、カルロスがラップをやめたと伝えられていたけど、実際にはプッシュラップ中だった。あの件は不運だったし、本当に申し訳なく思っている。明日はいつも通り攻めるつもりだけど、タイヤのマネジメントが重要になる。ここはグレイニングがひどいから注意しないといけない。オーバーテイクは簡単じゃないけど、面白いレースになると思うし、ポイント争いができるといいね」
カテゴリー: F1 / F1カナダGP / F1ドライバー