レッドブルF1育成の岩佐歩夢、タイヤ戦略がうまくいかず10位フィニッシュ
レッドブルF1育成の岩佐歩夢は、F2モナコ大会のフィーチャーレースを10位入賞という結果で終えた。

FIA F2選手権第6戦モナコは28日(日)、フィーチャーレースを迎えた。心配された降雨には見舞われず、ドライコンディションでのレースとなった。前日のスプリントレースでモナコでの初勝利を獲得した岩佐歩夢は、フィーチャーレースを5列目9番手からスタートした。

予定より5分遅れの午前9時45分、気温23℃、路面温度28℃のコンディションでフォーメーションラップがスタートした。岩佐歩夢は上位陣と戦略を変え、スーパーソフトタイヤでスタート。早めのタイヤ交換でレース後半のポジションアップを狙う。

スタートでポジションを上げた岩佐歩夢は8番手で1周目を終了。そのポジションを保ってピットインのタイミングを伺う。13周目、岩佐はタイヤ交換を行い12番手でレースに戻った。14周目、岩佐と同じ戦略の上位車が目前でピットアウト。ペースに勝る岩佐は、ミラボーコーナーでオーバーテイクを決めて11番手にポジションを上げた。

19周目にトラブルでストップするマシンが出て、バーチャルセーフティカーが導入された。21周目にレースが再開されたが、その直後の22周目に上位車が単独でクラッシュし、セーフティカーが導入され、コース施設のダメージが大きいことからレースは赤旗中断となった。岩佐と異なる戦略を採ったドライバーにとっては、このセーフティカー導入は絶好のタイミングとなり、赤旗中断の前に全車がタイヤ交換を消化。岩佐にとっては、ポジションアップのチャンスを失うアンラッキーな状況となってしまった。

岩佐歩夢 レッドブルF1 フォーミュラ2

ガードレールの交換作業などもあって30分程度の長い中断となり、レースはセーフティカー先導で再開される。セーフティカーの導入位置により9番手以下が記録上周回遅れとなり、再開後ラップダウンの解消作業が行われた。しかし、隊列に着く前にリスタートが切られてしまい、30秒以上の大きなギャップを抱えたことで上位進出は不可能な状況となってしまった。

10番手を走行する岩佐裕毅は、背後から迫られるもポジションを守り、タイムアウトにより39周で終了となったレースで10位フィニッシュ。不運な展開ながら1ポイントを獲得した。

シリーズランキングを争うライバルが1、2位を獲得したことによって、岩佐歩夢はランキング3番手に後退した。

「戦略面でかなりポジションを落としてしまったのが残念でした」と岩佐歩夢はコメント。

「担当エンジニアとはプライム(ソフト)からオプション(スーパーソフト)でいくと決めていたのですが、グリッド上で、周りの状況とチームの意見で戦略を変えたことが、結果的には失敗だったと思います」

「確かにセーフティカーと赤旗中断は、自分にとってはアンラッキーなものでしたが、そのようなことが起こらないと期待していたわけではないので、やはり戦略的な問題だと思います。これについては、チームとしっかり話をして、反省すべき点は改善していかなければなりません」

「また、再開時の大きなギャップについては、レース後『判断ミスで、今後このようなことがないようにする』と言われましたが、今日のレースは終わってしまっているので仕方ありません。結果としては納得のいかないレースになってしまいましたが、次戦に向けてまたしっかり準備して、いい結果を残せるようがんばります」

岩佐歩夢 ホンダF1

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カテゴリー: F1 / 岩佐歩夢 / FIA F2