アウディF1の“隠蔽体質”に批判 ドライバーのトラブル説明不足に波紋

とりわけマイアミGP週末では問題が噴出した。ヒュルケンベルグはスプリントでフォーメーションラップ中にストップしてスタートできず、決勝でもオーバーヒートによってリタイア。
一方のボルトレトも、スプリントで吸気圧違反により失格となり、予選前にはギアボックス交換を強いられ、Q1ではブレーキ火災にも見舞われた。
“技術的問題”だけでは済まされないとの指摘
こうした状況について、元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーは、アウディの説明姿勢を厳しく批判した。
ダナーは『Motorsport-Magazin』に対し、「個人的には、これは本当に気に入らない。何が起きているのか誰も説明しない。すべて“技術的問題”としてごまかされている」と語った。
さらに、「私はそれを不快に感じる。メルセデスやマクラーレンには相当な透明性があるが、アウディにはそれが欠けている」と指摘した。
アウディはマイアミで発生した問題について詳細説明を避けているが、FIAの発表では、ボルトレトの失格原因はエンジン吸気圧の異常だったことが確認されている。また、ヒュルケンベルグのスプリントDNSはリークが原因で、チーム側は修復したと考えていたものの、再発したことでスタートできなかった。
疑われるのはギアボックスか油圧系統
ダナーは問題の核心について、「おそらく油圧系統かギアボックスだ」と分析した。
「私は1速ギアが長すぎる時に特にスタートで苦労した経験がある。おそらく単純なギアボックスの問題だろう」
さらに、アウディが2026年から自社製パワーユニットとギアボックスを投入している点にも言及した。
「リアアクスルに負荷をかけないシームレスシフト式ギアボックスは、まだ完成されていないのかもしれない」
「フェラーリやメルセデスは12年間こうしたギアボックスを開発してきた。非常に特殊な技術であり、習得には時間が必要だ。それはアウディにできないという意味ではない」
パドックでも緊張感が高まるアウディF1
マイアミGP週末では、アウディF1プロジェクト責任者のマッティア・ビノットとヒュルケンベルグが厳しい表情で話し込む姿も目撃された。パドックでは長時間のデブリーフも行われていたとされ、チーム内部の緊張感も高まっている様子だ。
2026年からフルワークス体制でF1参戦を開始したアウディにとって、現在の問題は単なる“初年度の痛み”で済ませられる段階を超えつつある。特に、問題そのものよりも「何が起きているのかを説明しない姿勢」に対して、パドック内から疑問の声が上がり始めている点は見逃せない。
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