アウディ F1のV8回帰論に慎重姿勢「現行規則は良いフォーマット」

FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは2030年または2031年頃のV8復活を推進しているが、メーカー側には依然として抵抗感がある。
そうしたなか、アウディの最高執行責任者であるビノットは、2026年F1レギュレーションを拙速に否定すべきではないと主張した。
ビノット「今の形式に否定的ではない」
「では、将来はどうなるのか? それを言うにはまだ早すぎると思う」とビノットは語った。
「確かに、我々はFIAとの議論を始めている。腰を据えて、F1にとって何が最善なのかを話し合うことになると思う」
ビノットは、現在のレギュレーションをめぐる広範な否定論には同調しなかった。
「私は今の形式にそれほど否定的ではない。全体として、良い形式だと思っている」
「我々はレギュレーションを少し変更し、微調整して改善しようとしてきた。今後のシーズンでさらに行うこともあるかもしれないが、見えているものに対して、ある程度は前向きであるべきだと思う」
「過去を見れば、F1がもっと退屈だった時代もあったと思う」
V8復活をめぐるFIAとメーカーの温度差
アウディの姿勢が注目されるのは、FIAが将来的なV8復活へ圧力を強めているからだ。DAZNのコメンテーター、アントニオ・ロバトによれば、モハメド・ビン・スライエムは最小限のハイブリッド化と持続可能燃料を組み合わせたV8エンジンを望んでいるが、エンジンメーカー側はこれに抵抗しているという。
「ビン・スライエムは、最小限のハイブリッド化と持続可能燃料を使うV8エンジンを望んでいるが、エンジンメーカーは拒否している」とロバトは語った。
「会長は、2031年にはその提案を実行するためにメーカーの承認は必要ないと明確に述べている」
「だが悪いニュースは、今は2026年であり、このレギュレーションで少なくともあと4年は残っているということだ。我々はそれに慣れなければならない」

2027年にダウンフォース削減案も浮上
一方で、F1は現行パッケージの改善策を探り続けている。ドライバーを悩ませている極端なエネルギーマネジメント問題を緩和するため、2027年にダウンフォース削減が導入される可能性も噂されている。
「FIAとF1の内部には、解決策を見つけようとする意欲がある」とロバトは語った。
「だが、これらは応急処置だ」
ロバトはまた、数週間にわたってドライバーから厳しい批判が相次いだあと、マイアミでは政治的な温度が明らかに下がったと見ている。
「マイアミでは、ドライバーが一言も言うのを聞かなかった」
「明らかに警告があったということだ」
サインツ「マイアミが良かったのはコースのおかげ」
GPDAディレクターを務めるカルロス・サインツは、マイアミでレース内容が改善したように見えたのは、レギュレーション変更そのものよりもサーキット特性によるものだと指摘した。
「それはレギュレーション変更のおかげではなく、サーキットのおかげだ」とウィリアムズのサインツは主張した。
「この走り方でレースをするには良いサーキットだ。いくつかオーバーテイクもあったし、レースは楽しかったと思う。でも、予選とレースの両方で、まだやるべきことはたくさんあると思う」
それでもサインツは、FIAとFOMがドライバーの声に耳を傾けていることは歓迎した。
「FIAとFOMが僕たちの声を聞き、改善を続けようとしている積極的な姿勢には満足している」
アウディにとって重要な高効率エンジンの方向性
ビノットの発言は、単なる現行規則の擁護ではなく、アウディがF1参戦で重視してきた技術的価値観とも結びついている。高効率エンジン、ハイブリッド技術、持続可能性という軸は、アウディにとって参戦理由の一部でもある。
「アウディは常に高効率エンジンを求めてきたし、それは我々にとって重要なことだと思う」とビノットは語った。
「そして我々は、将来にとって最善の妥協点が何なのかをFIAと話し合っていく」
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