アストンマーティンF1 元レーシングブルズ戦略担当のニック・ロバーツを獲得

ニューウェイはF1史上最多となる200勝以上、通算25回のドライバーズおよびコンストラクターズタイトル獲得に関与してきた人物で、2025年3月にアストンマーティンのマネージング・テクニカル・パートナーという新設ポジションに就任した。
現在ニューウェイは2026年の新規則に向けた最初のマシン「AMR26(仮称)」の開発に携わっている。2026年のF1は、50%の電動化、完全持続可能燃料、アクティブエアロダイナミクスが導入される新時代を迎える。また、アストンマーティンとホンダの待望の技術提携が始まる年でもある。
今年6月には、ニューウェイの旧同僚であるジャイルズ・ウッドがシミュレーション&ビークルモデリング・ディレクターとして加入。モナコGPでニューウェイがシミュレーション精度に懸念を示した直後の補強だった。そして今回、レッドブル系列からアストンマーティンへ移籍する最新の人材としてロバーツが加わることになる。彼はガーデニング休暇を経て2026年にチームへ合流する見込みだ。
ロバーツは最近、レーシングブルズでの任期が「早期終了した」と明かしていた。SNSでは「残りシーズンを一般ファンとして観戦できるのは10年ぶり。来年にはサーキットに戻るが、その前にガーデニングをする」とコメントし、緑のハートの絵文字を添えていた。この投稿がアストンマーティン移籍を示唆しているのではないかと噂されていた。
レーシングブルズでのロバーツの役割は、レッドブルから移籍してきたギヨーム・デュクルーが引き継ぐことになる。彼はチーフストラテジストのマチュー・デュボワと連携し、かつてアルピーヌで共に働いた経験を持つ。

ロバーツは2016年にレッドブル・レーシングへレース戦略アナリストとして加入し、2022年末にはシニア・レース戦略アナリストへ昇進。ドライバー育成プログラムにも携わり、ジュニアカテゴリーにF1スタイルの分析を導入する役割を果たした。2024年初頭にレーシングブルズへ移り、同年の第3戦からピットウォールで戦略を指揮してきた。
一方で、レッドブル・レーシングは2025年末に長年の戦略責任者ウィル・コートニーが離脱することが決まっている。マクラーレンがシンガポールGP後にコートニーをスポーティングディレクターとして獲得したためだ。マクラーレンは早期加入を模索したが、レッドブルは拒否し、コートニーは2025年シーズンいっぱいを現職で過ごす。彼は遅くとも2026年半ばまでにマクラーレンへ合流する見込みとされる。
レッドブルは既に新たなシニア・ストラテジー・エンジニアの採用を進めており、長年チームを支えるハンナ・シュミッツがコートニーの業務を引き継ぐと見られている。
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