アービッド・リンドブラッド F1史上2人目の“17歳以下デビュー”達成

前例があるのは2014年に当時トロ・ロッソからデビューしたマックス・フェルスタッペンのみで、同様にレッドブル育成プログラム出身という共通点も持つ。
母国シルバーストンでのF1初走行に向けて、リンドブラッドは走行前にその思いを語っていた。
「この瞬間を母国シルバーストンで、しかもレッドブルのマシンで迎えられるのは特別だ」と語ったリンドブラッドは、5年前にレッドブル・ジュニアチームへ加入して以来の歩みを振り返りながら、「ここまで育ててくれたレッドブルとこのチャンスを分かち合えるのは本当に嬉しい。新たな章の始まりになることを願っている」と述べていた。

14歳でジュニアチームに加わった彼は、その後F4からF3、現在のF2まで一貫して急成長を遂げ、2025年シーズンはF2ルーキーながらランキング6位につけている。
「レッドブルがいなければ今の僕はいない。彼らのおかげでここまで来られた。特にヘルムート・マルコ博士や、“ロッキー”(ギヨーム・ロケラン)のような存在から多くを学んだ」と感謝を口にした。
今回の走行は、テレビで見ていたヒーローたちと同じ舞台に立つという意味でも大きな出来事だった。
「ルイス(・ハミルトン)は僕が育つ中で憧れていた存在。そんな彼と同じトラックに立てるなんて、本当に特別。ピットウォールにいるエンジニアや、クリスチャン(・ホーナー)たちと実際に仕事をするなんて信じられない気持ちだ」

すでに過去にはチームのブリーフィングに同席し、エンジニアとのやり取りも経験していたリンドブラッドは、今回のFP1出走に対して明確な準備をして臨んでいた。
「彼らがどんなフィードバックを求めているかは理解しているつもりだし、無意識のうちにそれを出せるようになってきた。今回の走行でも、自分の役割をしっかり果たしたい」
また、以前SNSで注目を集めた「ランド・ノリスにサインを求め、『5年後に会おう』と語った14歳の少年」は、わずか4年でその“約束”を現実にした。
「予定より少し早いけど、まだF1ドライバーになったわけじゃない!」と当時の自分を笑いながら、「でも14歳の時から目指してきた道を歩めている実感がある」と語っていた。
走行内容については今後のチーム評価を待つ形となるが、リンドブラッドにとってこの初走行は確実に将来へとつながる一歩となった。
「5歳のころソファでF1を見ていた自分が、いつかあの場所に立ちたいと夢見ていた。その夢に近づけたことを誇りに思っている」
カテゴリー: F1 / アービッド・リンドブラッド / レッドブル・レーシング / F1イギリスGP