フォーミュラE王者 愛弟子リンドブラッドを激推し「F1に行くべき逸材」

ローランドは元ルノーおよびウィリアムズのF1開発ドライバーであり、リンドブラッドがわずか7歳のカート少年だった頃からメンターとして成長を見守ってきた。
そして今月初め、リンドブラッドがF1イギリスGPのFP1(フリー走行1回目)で公式F1デビューを果たす姿を誇らしく見つめていた。
このセッションでリンドブラッドはマックス・フェルスタッペンとともにレッドブルのマシンをドライブし、F2チーム「カンポス・レーシング」所属ながらP14(14番手)という結果を記録。トップのフェルスタッペンとの差はわずか0.5秒だった。
誇り高き瞬間
「本当に誇らしい瞬間だったよ」とローランドはオランダの『RacingNews365』に語った。
「7歳の少年だった彼が、マックスと一緒にレッドブルのF1マシンに乗っている姿を見るなんてね。本当に感慨深いよ」
週末前は感情的になっていたと明かす一方で、実際のセッションが始まると二人とも“仕事モード”だったという。
「週末前は感情が込み上げていたけど、いざガレージに入るといつも通りでね。やるべき仕事があった。彼は本当に良い仕事をしてくれたし、チームも彼の走りには満足していたと思う。必要なものはすべて出し切っていたよ」

F1昇格へのプロセスはすでに始動
F2ルーキーイヤーのリンドブラッドはすでに2勝を挙げており、F1評価走行と並行して実力を着実に示している。彼はレッドブルのTPC(旧型車テスト)プログラムにも積極的に関わっており、今後も複数のFP1セッションへの出走が予定されている。
「F1に入るだけの才能は十分にある。これは最も重要なことだ」とローランドは太鼓判を押す。
「ただ、FP1というのはなかなか難しい。注目度が高く、周回数も限られるからね。我々としては“チェックボックスに印を付ける”ような目的だった。チームが必要とするフィードバックを提供し、彼にとっては初めての経験を積むことが目的だったんだ」
そして、こう続けた。
「彼をF1に備えさせるために、舞台裏ではもっと大きなプログラムが進行していると思う。僕は彼がF1に行くと信じているよ」
早ければ2026年にレーシングブルズ昇格の可能性も
レッドブルのモータースポーツ顧問ヘルムート・マルコもリンドブラッドを高く評価しており、早ければ来季にもレーシングブルズのシートを得る可能性が取り沙汰されている。
ローランドの言葉通りなら、リンドブラッドは“将来のF1ドライバー”どころではない──“将来のスター”である。今後の動向から目が離せない。
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