フェルナンド・アロンソ ハジャー撃破「ヒーロー・オブ・ザ・レースにトロフィーを」

アロンソはプラクティスでトップ5を狙える速さを示し、決勝を10番手からスタートした。
周囲のドライバーの多くが異なる戦略を選ぶ中、彼はソフトタイヤでレースを開始し、1周目でハジャーとオリバー・ベアマンを抜いてポジションを上げた。
その後もソフトタイヤでスティントを長く引っ張ったが、先にピットインしたハジャーとベアマンの後に入る形となった。アロンソがピットを終えてコースに戻る際、右前輪の取り付けトラブルによって作業が遅れ、再び2台の後ろに戻ってしまった。
一方のハジャーはパワーユニットの不具合を無線で知らされ、パワーを失っていた。アロンソはそのVCARBを数周にわたって追走した末、ターン1〜3の一連のコーナーで仕掛けた。ターン3の立ち上がりでやや早くスロットルを開けたために一瞬リアが滑ったものの、巧みにコントロールしながらオーバーテイクを成功させた。
その直後、チームラジオでアロンソは冗談交じりに叫んだ。
「今日のヒーローにトロフィーを授けろ!」("Trophy for the hero of race")
その後、彼はすぐにベアマンをも追い抜き、スローピットストップ前にいた8位のポジションを取り戻した。

アロンソ、エンジニアに痛烈な一言「毎周しゃべるなら無線切る」
2025年シーズン、フェルナンド・アロンソはリタイアやセーフティカーの影響など、不運に見舞われるレースが続いている。シンガポールでも右前輪の問題でピットに時間を要しながらも、往年のような闘志あふれる走りを見せた。
ピットアウト後、レースエンジニアが残り周回数を報告すると、アロンソは苛立ちを隠さず応答した。
エンジニア「残り34周」
アロンソ「毎周話しかけるなら無線を切るぞ」("If you speak to me every lap, I will disconnect the radio")
その後アロンソは冷静さを取り戻し、再びペースを上げてベアマンを抜き返すと、ルーキーに対して10秒以上のギャップを築いて8位でフィニッシュ。ルイス・ハミルトンに5秒ペナルティが科されたことで7位に昇格した。
そして、アロンソ自身、シンガポールGPのドライバー・オブ・ザ・デイに選出された。
カテゴリー: F1 / フェルナンド・アロンソ / F1シンガポールGP / アストンマーティンF1チーム