角田裕毅 F1スペインGP予選最下位 マルコ「内部で議論すべき内容」

この日バルセロナで予選最下位に沈んだ25歳の角田裕毅は、チームメイトのマックス・フェルスタッペンと同じ仕様のマシンではないとされる。フェルスタッペンはマクラーレン勢(オスカー・ピアストリとランド・ノリス)に次ぐ3番手を獲得したが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコは、角田裕毅の結果を「受け入れがたい」と切り捨てた。
角田裕毅は、Q1でマシントラブルによってタイム計測ができなかったアルピーヌのフランコ・コラピントにも及ばず、わずか0.051秒差で最下位となった。
2025年F1スペインGP予選Q1で走行する角田裕毅(レッドブル)
マルコは、イモラで角田裕毅がクラッシュした際に損傷したパーツの一部について、スペインGPまでに交換部品が用意できなかったことを明かしている。そのため、角田裕毅のRB21はフェルスタッペンのマシンと完全に同一ではないという。
予選中、角田裕毅は最終コーナーでややアグレッシブに攻めた際にフロアにダメージがあるのではないかと無線でチームに確認していたが、本人はFP1からすでに問題を感じていたと述べている。
角田裕毅に対し「最初のプラクティスの1周目から『何かがおかしい』とラジオで言っていました」と語っており、予選までグリップ不足に悩まされたことを明かした。
レッドブルのマルコはこのパフォーマンスに対し、モータースポーツ・ドットコムにこう語っている。
「この結果は失望だ。金曜日はマックスにかなり近かった。しかし予選ではまったく機能しなかった。同じマシンでないにしても、最下位というのは我々が内部で議論すべき内容だ」
角田裕毅のQ1最速タイムは1分13秒385で、フェルスタッペンの1分12秒798(Q1の2番手)から0.587秒遅れていた。

角田裕毅は今季終了まで乗り切れるか?
レッドブルは今季序盤2戦の結果を受けて、リアム・ローソンに代えて角田裕毅を昇格させた。しかし、現在は再び角田裕毅の去就が不安視されている。
レッドブルは角田裕毅に「2025年シーズン最後までシートを与える」と伝えたとされるが、ここまで角田裕毅が獲得したポイントは7にとどまる。一方、レーシングブルズの新人アイザック・ハジャーは同期間に15ポイントを獲得しており、注目を集めている。
マルコが「議論する」と明言したことで、チーム内ではすでに後任について検討が始まっている可能性がある。ピエール・ガスリーが2019年に12戦で降格された例が示すように、ルーキードライバーであってもレッドブルの交代は突然だ。
ハジャーはスペインGPでも再びチーム2番手としてQ3に進出し、予選9番手を獲得。フェルスタッペンとの差は0.404秒で、モナコGPでは0.254秒差の6番手という成績を残している。
レッドブルは理想的にはハジャーを今季中に動かしたくはないとされているが、状況次第では角田裕毅からの交代を強行する可能性も排除できない。ポイント差が広がる中で、マクラーレンとのタイトル争いを支える「セカンドドライバー」の重要性が浮き彫りになっている。
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