角田裕毅 レッドブルF1での苦戦でセルジオ・ペレスの実力が再評価

そんななか、ペレスの評価が“走らずして”上昇している。2度のF1ワールドチャンピオンであるエマーソン・フィッティパルディは、ペレスがいかに過小評価されていたかを強調し、その価値が再び見直されつつあると語る。
「チェコ・ペレスは我々ラテンアメリカ人の誇りだったのに、十分に理解されていなかった」と、フィッティパルディはスペイン紙『ASメキシコ』に語った。
ペレスは2024年末でレッドブルF1を去り、2025年の開幕戦ではリアム・ローソンが起用された。しかしローソンも結果を残せず、数戦後に角田裕毅が昇格。だが、それでもフェルスタッペンとの差は埋まらず、チームの課題は解消されていない。
「今年はフェルスタッペンのチームメイトたちが次々に試されているが、正直言ってチェコよりも悪い」とフィッティパルディは断言する。
「モナコでも、バクーでもペレスは勝った。どちらも極めて難易度の高い市街地サーキットだ。今の状況を見ると、ペレスがいかに優れていたかがはっきりしてくる。レッドブルF1が次々とドライバーを試すのは、ペレスを超える存在を見つけられないからだ」

一方で、セルジオ・ペレスには2026年のF1復帰という明るい話題も浮上している。キャデラックF1のアドバイザーであるマリオ・アンドレッティは、来季のドライバー候補のひとりとしてペレスの名を挙げた。
「我々は今、ドライバー選定の真っ只中にいる。必要なのは高い経験値だが、チェコ・ペレスはその条件に合致している」とアンドレッティは語る。「まだこれ以上のことは言えないが、確かに候補のひとりだ」
フィッティパルディも、ペレスとキャデラックのタッグを強く支持する。
「ゼネラルモーターズはキャデラックブランドでF1に参戦する。その取り組みは極めて真剣で、ペレスはそのプロジェクトにふさわしい人物だ」
そして、ペレスをレッドブルF1から外した張本人であるクリスチャン・ホーナーでさえ、彼の復帰を歓迎する姿勢を見せている。
「昨年はチェコにとってタフなシーズンだったが、復帰の可能性があるのは嬉しいことだ。彼は経験豊富で勝てるドライバーだし、ファンにも非常に人気がある」とホーナーは語った。
角田裕毅が厳しい状況に立たされる今、セルジオ・ペレスの存在感が再び脚光を浴びている。2026年、彼が再びグリッドに立つ日はそう遠くないかもしれない。
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