角田裕毅 インタビュー 「F1ドライバーになってからが本当の勝負」 / 2021年にアルファタウリ・ホンダからF1参戦決定
アルファタウリ・ホンダからF1参戦することが決定した角田裕毅が、今シーズンを振り返るとともに、2021年のF1デビューについて語った。

アルファタウリ・ホンダF1は12月16日(水)に2021年のドライバーとして角田裕毅を起用することを発表。日本人がF1にレギュラードライバーとして出場するのは、2014年シーズンまで参戦していた小林可夢偉選手以来7年ぶり、ホンダのドライバー育成プログラム出身者としては2002年から2008年まで参戦していた佐藤琢磨選手以来13年ぶりとなる。

角田裕毅は、アルファタウリ・ホンダの公式動画でインタビューに答えた。収録日は12月15日(火)のヤングドライバーテストの前であり、F1デビューが決定してからテストに参加していたことになる。

今年のF2シーズンには自信を持っていたか?
正直言うと、シーズン序盤のルーキーテストで結果的には総合22番手とかだったんですけど、裏話で言うと、2日目の最後のセッションでみんなソフトタイヤを履いてタイムを出したんですけど、僕のタイムラップではトラフィックに引っかかってしまってタイムが出てなかったんですけど、チェッカーフラッグがその直後に振られてしまって。ただ、僕はチェッカーフラッグが見えなくてもう1周してしまったんですけど、そのラップタイムが結果的には自分のなかでは3日間のトップタイムよりコンマ3秒速かったんですけど、もちろん、チェッカーフラッグの後だったんで、結果には反映されないんですけど、そこからレース、予選のペースには自信を持てました。ただ、レースペースではチームメイトに負けるセッションがほとんどだったので、そこを特に改善しようとこの1年間取り組んできました。

F1のことは考えていたか?
正直、全然まったく考えてなくて、今年はフォーミュラ2一筋と言うか、全集中じゃないですけど(笑)、本当に集中してきたので、イモラのテストまではまったく考えていなかったですね。ただ、シーズン後半のときにイモラでテストを行えるというチャンスをいただいた後は、少しF1はほんの少し意識しましたけど、ただすーパーライセンスを取らなければその話はまったく進まないですし、そんな簡単なことではないので、本当にF2に集中で、あんまりF1のことは考えず、シーズンを過ごしてました。

2021年にチームメイトになるピエール・ガスリーについて
ピエールとはそこまで話したことないんですけど、ただ、最初に会ったのが、もてぎでのホンダ ファン感謝デーの2018年だった気がします。そこが初めてで、もちろん彼は速いですし、僕がフォーミュラ4走っているときに彼はスーパーフォーミュラで走ってて、あともうちょっとのところでチャンピオンを逃してしまったんですけど、ヨーロッパからいきなり日本に来て、チャンピオンシップで2位を獲るというのは凄いことだと思うし、来年戦う上で簡単な相手ではないですが、全力を尽くすだけですね。ピエールとはいいシーズンを送りたいですね。

楽しみにしているサーキットは?
まずモンツァ。モンツァはアルファタウリのホームサーキットでイタリアのファンも特に多くのメッセージをソーシャルメディアで頂くこともありますし、イタリアのファンは本当に情熱的で、おもしろいファンなので、まずそこで走りたいというとのあとモナコ。モナコは本当に夢というか、もちろん、世界で有名なコースなので、まだ走ったことないですけど、そこで走るのが楽しみですね。あと、鈴鹿はまず最大の僕の楽しみにであって、日本のファンの皆さんの目で走るというのは日本人といて誇りですし、皆さんの前で最高走りをしたいと思っています。

ホンダへの思い
「もちろん、レッドブルとアルファタウリには本当に感謝していますし、あとホンダですね。僕が一番感謝したいのはホンダですね。ホンダはフォーミュラ4からフォーミュラ2まで本当に支えてくださいましたし、ここにいるのはホンダさんのおかげでもあるので、ホンダは最後のシーズンですし、最後のホンダの方たちと一緒に戦って、いいシーズンを送りたいです。

スーパーライセンスを取得できたことについて
ただ、ほっとしたなという感じです。スーパーライセンスを取ることを目標にやってきたので、それを取れたというのはまずほっとしましたし、F1に乗るための第1ステップを踏めたかなと本当にうれしかったです。

誰に感謝しているか?
「もちろん、ホンダさんには物凄く感謝してますし、フォーミュラ4からフォーミュラ2まで多大なサポートをしていただいて本当に感謝しています。あと、もちろん、レッドブルのヘルムート・マルコさんには本当に感謝していて、フォーミュラ1へのステップアップのきっかけを作ってくださった方なので、本当にヘルムート・マルコさんには感謝しています。あと、もちろん、家族のみんなには本当に支えてもらったし、4歳の頃からレースを初めて、このようなドライビングができるようになったのも本当に家族の支えがあってのことなので感謝しています。

F1ドライバーになった気持ち
「ただただ本当にうれしい気持ちですね。自分の夢が叶ったと実感しています。ただ、F1ドライバーになってからが本当の勝負だと思うので、その勝負を待ち切れない気持ちでいっぱいです。

自分の長所は?
自分は学ぶことが早かったと言われますけど、ただ僕は早く学ばなくちゃいかなかったというのが正直なところで、マルコさんからも『できれば2年以内にF1に乗せたい』という風に言われましたし、僕の去年来たのが18歳・19歳で、早くF1に乗って、経験を積みだったので、本当に毎レース毎レース多くのことを学んで。もちろん、それができたのもチームのおかげですし、本当にいいチームに恵まれて、去年はイェツァで多くの経験をして、最終的に1回優勝できましたし、今年はカーリン・チームでレースできたことは本当に幸運で、ありがたいことだと思っているので、この経験を生かして、来年はF1に臨みたいと思います。

プレッシャーはあったか?
本当に今年は正直プレッシャーは少なからずともありました。特にシーズン序盤から中盤まで0ポイントとかフロントウイングを駄目にしてしまってピットインというレースが多かったので、その分ポイントを獲れなかったですし、焦りもありました。ただ、本当にいいメンタルトレーナーをつけてくださって、そこから本当にスタイルというか、レースウィークへの取り組み方を変えて、本当にレースの結果を考えよりは、フリープラクティス、予選、一個ずつ丁寧にプランに集中して走りました。そのおかげもあって、あまり今まで感じていたプレッシャーも感じなかったですし、ラップ・バイ・ラップ、セッション・バイ・セッションで考えることによって、ひとつひとつのセッションの考え方が変わってきて、そのおかげもあって、最後までF2に集中して戦うことができました。

自信はあるか?
もちろんです。もちろんというか、なくちゃいけないと自分は思ってますし、F1に乗って夢が叶ったということもありますけど、先ほども言ったようにF1に乗ってからが僕は勝負だと思っているので、そこで来年アルファタウリと一緒にいいパフォーマンスを築けると確信を持っているので、その自信をもって一緒に戦っていきたいなと思います。

発表について
正直、現時点でアブダビのテスト前なんですけど、すでに日本の多くのファンの方々から多くのメッセージで『テストの発表はいいけど、本番の発表はまだどうなの?』とか多く聞かれますし、それはすごく期待されているということなので、本当にありがたいことですけど、皆さんの前で鈴鹿を走れるというのは楽しみなことですし、日本人として誇らしいことなので、とりあえず今は待ってほしいというか、一緒にF1に乗れるという発表を楽しみにしていただきたいなと思います。

ヤングドライバーテストについて
もちろんテストはテストなんですけど、ただ今は来年F1に乗るという感情を持ちながらテストするわけでもないですし、ただ自分のパフォーマンスをすべて発揮したいということで、それでいっぱい多くのことを学んで、来年に準備していきたいなと思うだけですね。先ほど言ったように、ひとつひとつのテストを全集中で取り組んで、多くのことを学んで、自分の将来に繋げていきたいなと思います。

アルファタウリについて
「僕は本当にファッションが好きですし、ファションを手掛けるブランドと一緒にF1に乗れるというのは本当にうれしいことですし、まず思ったのが、アルファタウリのジャケットをいただいたときに、着心地が本当にいいなと思いました。僕がデザインと着心地重視なので、着心地がいいということは、これからいろんな商品が出てくると思うんですけど、その商品を待ち遠しく思えるということは、僕的にもF1シーズンを戦うだけでなく、2つ目の新たな楽しみでもありますし、本当に楽しみです。

おいしい寿司を食べれるのでは?
「間違いなくそうだと思います。たぶん、F1に乗れるという情報をいただいてからの寿司と、F1に乗れないと言われたときの寿司の味は全然違うと思うので、今回いい方に行ったのはほっとしましたし、全力でおいしい日本食を楽しみたいと思います。

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カテゴリー: F1 / 角田裕毅 / ホンダF1 / スクーデリア・アルファタウリ