ルイス・ハミルトン フェラーリF1に提出が噂されるフィードバック文書の中身

波乱のシーズンを送る7度のワールドチャンピオンは、ベルギーGPを前に、自身がフェラーリへ詳細な文書を提出していることを明かした。スパでの不満の残る走行に続き、ハンガリーでの週末も予選での苦戦が目立ち、低調な結果に終わった。
ハミルトンは、フェルナンド・アロンソやセバスチャン・ベッテルがスクーデリアでタイトルを獲得できなかった道を辿ることを避けようと、問題点に真剣に取り組んでいる。
ベルギーGPの際に要望を出したことも、後に「単なる提案だった」と説明しているが、その詳細は『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によって明らかになった。
焦点の一つはエンジンブレーキで、これはメルセデス時代に経験したものとは異なっている。修正は加えられたものの、パワーユニットの特性によりハミルトンが望むブレーキの「フィーリング」を得るのは難しく、コーナー進入や全体的なバランスにも影響しているという。ハミルトンはこの問題を将来の開発で「排除」するために、2026年のパワーユニットに関する情報提供を求めている。
40歳のハミルトンはすでに、この新しいエンジンブレーキの特性に慣れることへの不満を隠さず、SF-25を「エイリアン」とまで表現している。

ハミルトン、SF-25のハンドリングとセットアップの違いに苦戦
報道によれば、ハミルトンのフィードバックはSF-25のハンドリングの問題にも及んでいる。新しいフロントサスペンションはコーナー進入時の精度を高めたが、タイトでテクニカルなセクションでは扱いづらくなった。その補償としてフロントに追加の荷重が与えられたが、これによりグリップは改善されたものの、ステアリングが非常に敏感になった。
彼はシミュレーターで異なるセットアップを試して「問題を克服」しようとしたが、フェラーリが限られた数の基本的な設定しか使用していないため、それを実現できなかったという。このため、サスペンション、バー、ウイングといった異なる要素を組み合わせた「ミックス」セットアップを採用することも多かったが、理想的なバランスを生むとは限らなかった。
リヤの安定性も懸念材料として挙げられている。ハミルトンはフロントと同じようにリヤもバランスが取れている感覚を望んだが、その好みは時に、より「一貫した」アプローチを取るチームメイトのシャルル・ルクレールと衝突することもあった。両ドライバーがフロント性能に注力していることからセットアップの好みは似ているとフェラーリは考えていたが、実際にはそうではなかった。このことがデータの解釈や妥協点の発見を難しくしている。
こうした課題は、現在開発中の2026年型マシンが新レギュレーションの下で両ドライバーの要求を両立できるのかという疑問も投げかけている。
カテゴリー: F1 / ルイス・ハミルトン / スクーデリア・フェラーリ