F1最終2戦にも暗雲 WECが中東ラウンド中止で代替開催を決定
2026年FIA世界耐久選手権(WEC)がシーズン終盤に予定していたカタールとバーレーンでの開催を断念したことで、F1でも今季最終戦の開催を巡る不透明感が一段と高まっている。

WECは安全面や物流への影響を理由に欧州での代替開催を決定した。一方、F1は依然としてカタールGPとアブダビGPをカレンダーに残しているものの、情勢次第では代替開催地への変更も視野に入れた検討を続けているとみられる。

WECがカタールとバーレーン開催を正式中止
FIAは29日、WECの終盤2戦について開催地を変更すると発表した。

当初、ルサイル・インターナショナル・サーキットで開催予定だったカタール戦は10月18日にスペイン・バルセロナで6時間レースとして実施。さらにシーズン最終戦として予定されていたバーレーン戦は、11月8日にイタリア・モンツァへ移される。

この決定は、中東地域で続く紛争が安全性や貨物輸送、国際移動に及ぼす影響を慎重に検討した結果だ。

WECのフレデリック・ルキアンCEOは、チームやマニュファクチャラーに十分な準備期間を確保する必要があったと説明した。

「ここ数か月、中東情勢を注意深く見守ってきた」

「数週間前まではカタールとバーレーンで開催できると楽観視していた。しかし現在の状況では代替案へ切り替えざるを得ない」

「メーカーやチーム、そしてWEC運営が必要な準備を進められるよう、このタイミングで決断することが物流面で不可欠だった」

また、FIA会長モハメド・ビン・スライエムも最後まで開催継続を模索したことを明らかにした。

「ここ数か月、カタールとバーレーンのパートナーと協力し、開催維持に向けあらゆる選択肢を検討してきた」

「しかし地域情勢を考えれば、チームや関係者、そしてモータースポーツファンの安全を最優先しなければならない」

「容易な決断ではないが、モータースポーツコミュニティの安全確保が最優先だ」

F1も最終2戦の代替開催を検討
WECの決定により、F1が11月29日に予定するカタールGP、12月6日に予定するアブダビGPにも改めて注目が集まっている。

現時点で両レースとも2026年カレンダーに残されており、正式な変更は発表されていない。しかし、現地情勢が改善しない場合に備え、F1は複数の代替開催案を検討しているとされる。

有力候補の一つがイモラ・サーキットだ。2025年までF1を開催していた実績があり、短期間でグランプリ開催に対応できるインフラを備えている。

ただし、12月のイモラは低温によってタイヤのウォームアップが難しくなるほか、悪天候のリスクも大きな課題となる。

もう一つの候補として挙がるポルティマオは、近年F1開催実績があり冬場の気候も比較的温暖だ。しかし、2027年からのF1復帰に向けた施設改修工事が予定されているため、開催可能性は以前より低下しているという。

このほか、トルコのイスタンブール・パークや、すでに2026年カレンダーへ組み込まれているサーキットでダブルヘッダーを実施する案も検討対象となっている。

2026年カレンダーはすでに大幅変更
F1は2026年シーズン序盤にも中東情勢の影響を受け、大幅な日程変更を余儀なくされた。

バーレーンGPとサウジアラビアGPはシーズン途中で中止となり、当初24戦だったカレンダーは22戦へ縮小。その後、マレーシアGP復活という異例の措置により、セパンで10月2日から4日に「バーレーンGP」として開催されることが決定した。

このレースは「フォーミュラ1 ガルフ・エア・バーレーンGP・イン・マレーシア」の名称で実施され、アゼルバイジャンGP、シンガポールGPと合わせたアジア3連戦を構成する。

この追加によって2026年シーズンは23戦へ戻ったものの、WECが中東ラウンドの中止を正式決定したことで、F1もシーズン最終盤の開催について慎重な判断を迫られる状況となっている。

現時点でF1から変更は発表されていないが、今後の地域情勢次第では、シーズン最終2戦の開催地が変更される可能性も残されている。

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カテゴリー: F1 / WEC (FIA世界耐久選手権) / F1アブダビGP / FIA(国際自動車連盟) / F1カタールGP