レッドブルF1 フェルスタッペン流出阻止へ 2029年までの高額契約オファー報道

ドイツ紙『BILD』によると、新契約には大幅な報酬アップに加え、現契約で問題となっている成績条項を撤廃する内容が盛り込まれているという。
さらにスペイン紙『MARCA』も、レッドブルが契約を2029年まで延長し、年俸増額を提示してフェルスタッペンの残留を目指していると伝えている。
契約延長オファーの背景は「離脱条項」
フェルスタッペンは2026年F1第11戦ハンガリーGP終了時点でドライバーズランキング6位。首位アンドレア・キミ・アントネッリとは100ポイント以上の差をつけられている。
現行契約には、夏休みの時点でランキング2位以内に入っていなければ契約解除を選択できるパフォーマンス条項が含まれているとされ、『BILD』はこの条件がすでに満たされたと報道。フェルスタッペンには10月までに離脱条項を行使するか判断する猶予があるという。
このため、2026年夏から秋にかけては、F1ストーブリーグ最大の焦点になる可能性が高まっている。
レッドブルは大型契約で流出阻止へ
こうした状況を受け、レッドブルは新たな契約延長オファーを提示したとされる。
報道によれば、新契約は2029年までの長期契約となるだけでなく、大幅な年俸アップも含まれており、フェルスタッペン陣営は数週間前から内容を検討しているという。『MARCA』は、現在のフェルスタッペンの年俸は約6500万ユーロ(約121億円)と推定されており、レッドブルはさらに報酬を引き上げることで契約延長への合意を目指していると伝えている。
フェルスタッペンは今季ここまで4度の表彰台を獲得しているものの、優勝はまだなく、新世代マシンへの不満も隠していない。そのため、一時的な休養(サバティカル)の可能性も依然として取り沙汰されている。
一方で、マネージャーのレイモンド・フェルミューレンは最近、「マックスは現契約を尊重するつもりだ」と説明している。それでもレッドブルが正式な延長契約を提示したとすれば、口頭での意思確認だけでは安心できないというチーム側の危機感の表れとも受け取れる。
さらに2027年にはマクラーレン移籍の噂も絶えず、メルセデスやアストンマーティンと並んで候補として名前が取り沙汰されている。フェルスタッペン本人は将来について明確な回答を避け続けており、チームの競争力や今後の勢力図を見極めたうえで判断する考えとみられている。
最大の課題は金銭面ではなく競争力だ。エイドリアン・ニューウェイら主要技術者の離脱を経て、レッドブルは以前のような圧倒的な速さを失っており、フェルスタッペンを引き留めるには再び優勝争いができるマシンを示すことが不可欠となる。

ハジャーの去就にも影響
フェルスタッペンが残留を決断した場合、2027年以降もアイザック・ハジャーとのラインアップが維持される可能性は高まる。
ハジャーはレッドブル昇格初年度から安定した走りを見せ、歴代のチームメイトと比較してもフェルスタッペンとの差を小さく保っている。
ローレン・メキーズ代表もハンガリーGPで、その評価を口にした。
「かなり久しぶりに強力なセカンドドライバーを得られたのは良いニュースだ。それはシーズン前から掲げていた目標でもあった。アイザックは着実に結果を残し、チームやマックスから多くを学んでいる」
さらにメキーズは、フェルスタッペンにとってもチームメイトとの実力差が縮まることは歓迎すべきことだと説明した。
「2台のマシンの競争力が近づいているのは、マックスにとっても良いことだ」
2027年の体制について明言は避けたものの、「将来についてはまだ話し合っていないが、アイザックが素晴らしい仕事をしていることは誰の目にも明らかだ。論理的な決断を下すことになる」と語り、ハジャーが長期構想に含まれていることを示唆した。
フェルスタッペンの決断がストーブリーグを左右
フェルスタッペンが2029年までの契約延長を受け入れれば、キャリアの全盛期を引き続きレッドブルで過ごすことになる。
一方で、このオファーを拒否し、離脱条項を行使すれば、2027年に向けたドライバー市場は一気に動き出す可能性がある。
現時点ではレッドブルもフェルスタッペン側も契約延長を正式には認めていない。しかし、高額オファーによる引き留めが事実であれば、この夏最大の話題は「フェルスタッペンは不満を抱えているか」ではなく、「レッドブルが彼を引き留められるか」に移りつつある。
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