アストンマーティン・ホンダF1 アップデート成功を確認「再びレースを戦える」

マイク・クラックは「今回の目標は再びレースを戦える状態に戻ることだった」と語り、その目標は達成できたと評価。
今後はザントフォールトで投入予定のホンダの改良パワーユニットと、さらなる空力アップデートによって、一段の前進を目指す考えを明かした。
「再びレースを戦える状態に戻る」が目標だった
アストンマーティンはハンガリーGPで改良型AMR26を初投入した。アップデートの中心となった新シャシーパッケージは、エイドリアン・ニューウェイら開発陣の期待に応える結果となり、ライバル勢との差を大きく縮めた。
マイク・クラックはレース後、今回の成果について次のように振り返った。
「ここへ来た時、我々の最大の目標は『再びレースを戦える状態に戻ること』だった。そして、その目標は達成できたと思う。アップグレードパッケージは機能しているし、ここからさらに次のステップを投入していく」
今回の結果は、ラップタイムの改善以上に、ライバルとの力関係が変化したことが大きな収穫だった。
「期待していたのはラップタイムやパフォーマンスの向上だった。ただ、ライバルが何を持ち込んでくるかは分からない。だから『このチームの前に出られる』『後ろになる』とは事前には言えない」
「だから数字だけを見て判断するしかない。そして実際の競争力はさまざまな要素によって決まる。木曜日にも言ったように、自分たちがどの位置にいるのかは誰にも分からなかった。中団は本当に僅差だからね」
戦略面でも前進 信頼性も改善
ハンガリーGPは決して完璧な週末ではなかった。ランス・ストロールはFP1序盤にサスペンションのトラブルで走行不能となり、FP2を欠場。実質的にアップデートの評価はフェルナンド・アロンソ1台に委ねられることになった。
それでもアロンソは予選でQ2進出を果たし16番手を獲得。決勝ではアロンソとストロールが異なる戦略を採用し、チームはアップデートの理解を深めることを優先した。
クラックはタイヤ選択も成功の要因だったと説明する。
「タイヤについても忘れてはいけない。今回も通常とは異なるタイヤ選択をしたが、それは非常に良かった。ただ、それもレース全体の一部だ」
「マシンに十分な競争力があれば、より攻めたタイヤ選択ができる。その結果としてエネルギーマネジメント、グリップ、装着するタイヤ、戦略のすべてがうまく噛み合うようになる」
終盤のバーチャルセーフティカー(VSC)ではアロンソがソフトタイヤへ交換したタイミングが重なり、ストロールの後方へ下がる不運もあった。
「2台で異なる戦略を試した。最終的には近い位置でフィニッシュしたし、VSC終了のタイミングでフェルナンドがピットレーンにいたため、数秒を失ったのは確かだ」

ホンダの改良PUと追加アップデートへ期待
アストンマーティンは今季序盤、パフォーマンスだけでなく信頼性にも苦しめられてきた。しかし今回は2台とも完走し、多くのデータを収集できたことも大きな成果だった。
クラックは信頼性向上の重要性を強調する。
「シーズン序盤に問題があったことは周知の事実だ。パフォーマンスだけではなく信頼性も見なければならない。どれだけ速くてもマシンが壊れてしまえば意味がないし、壊れてしまえば開発も進められない」
「開幕当初から何度も言ってきたが、まずは完走して、ドライバビリティやシフト、エネルギーマネジメントを学ぶことが最も重要だった」
「そうした積み重ねによって問題を一つずつ解決し、信頼性を高めていくことができる」
今後については、ホンダが現在テストを進めている改良パワーユニットがオランダGPで投入される予定であり、さらに追加の空力アップデートも控えている。
クラックはその効果について慎重な姿勢を崩さなかった。
「それがどれほどの効果になるかは難しい。次のレースでさらにパフォーマンスを見つけられるかどうか確認することになる」
「ランスはFP1のトラブルでFP2を走れなかったので、最適化する時間を少し失ってしまった。これからデータを詳しく分析し、ザントフォールトでこのパッケージからさらに多くを引き出せるか見ていくつもりだ」
今回のアップデートは、アストンマーティンが長い低迷から脱しつつあることを示す第一歩となった。ザントフォールトではホンダの改良パワーユニットと追加アップデートが加わる予定であり、中団争いからさらに上位へ迫れるかが注目される。
カテゴリー: F1 / アストンマーティンF1チーム / ホンダF1 / F1ハンガリーGP
