マックス・フェルスタッペン F1イタリアGP優勝「不運な1周目の後は快走」

決勝ではスタート直後にランド・ノリス(マクラーレン)に先行を許したが、冷静に対処して数周後に再逆転。その後は安定したペースで差を広げ、戦略面でもミディアムからハードへの理想的なタイヤ選択をこなし、勝利を手にした。
「素晴らしい一日だった。もちろん1周目は少しアンラッキーだったけど、その後は本当に飛ぶように走れた。クルマはとても楽しくて、最初のスティントを通してペースをうまくコントロールできたと思う。ピットのタイミングも完璧で、最後はハードタイヤで少しプッシュすることができた。チーム全体によるファンタスティックな実行だった。週末を通じて我々は完璧に仕上げてきたし、本当に楽しかった」
とフェルスタッペンはレース後のトラックインタビューで語った。スタート時について問われるとこう答えた。
「すぐにペースがいいのが分かった。落ち着いて入るだけだった。たくさんのバトルが起きていたけど、すぐに自分のペースを見せられて、あっという間にリードを取り戻せた」
さらに今後については「レースごとに一歩ずつ進めるつもりだ。今日は信じられない週末だった」と強調した。
レース後の記者会見でも、自身の走りとマシンの進化について言及した。
「リードを取り戻してからは自分のペースに集中した。ミディアムでは最後の6〜8周は少し苦しんだけど、それまでは本当に快適だった。久々にクルマが自分の好みに合っていて、バランスが取れていた。これまで乗っているだけのように感じることもあったが、今回は違った。クルマの挙動も良く、タイヤの扱いも普通に近い感覚だった」
序盤のノリスとのバトルについても振り返った。
「1周目からターン1まで、本当に色々なことが起きていた。オスカーとシャルルも後ろで争っていたし、2〜3周は落ち着くのに時間がかかった。ノリスを抜いたときは、もちろん全力でプッシュした。すぐにうまくいっていると分かったけど、どうなるかは時間が経たないと分からない」

昨年のモンツァからの大きな改善については「ここはローダウンフォースのサーキットで、我々のクルマはそうした条件でより競争力がある。だからといって毎週末戦えるわけではない。ただ、クルマをどうすればより速くできるか理解が進んだのはポジティブだ。これが今後のレースにも活きることを願っている」と述べた。
週末の戦い方についても問われると「これまでのレースではセットアップを極端に振って、完全に手探りでコントロールできていなかった。けれど今は違う。ローラン(メキース)はエンジニア出身で、エンジニアに常識的な質問を投げかけてくれる。そのおかげで正しい方向性を見つけやすくなった。ザントフォールトですでに一歩進めた感覚があったし、ここでもさらに進化した」と説明した。
終盤に無線で「フルプッシュ、リスクなし」と伝えた場面については「ちょっとした冗談だよ。シムレーシングの仲間がよくそう言うんだ。今日のレースはすべてコントロール下にあったし、タイヤも問題なかった。GP(レースエンジニア)は常にリスクを避けるように言ってくれるから、それに応えただけ」と笑った。
イタリア特有の大観衆による表彰台セレモニーについても「イモラのときも似た雰囲気だったけど、ここはやはり特別だ。大半はフェラーリファンだったが、信じられない光景だった。おそらくシーズンで最も壮観な表彰台だと思う」と喜びを語った。
1位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「素晴らしい週末で、再び勝つことができて本当に信じられない気分だ。久しぶりだったからね!クルマの理解を深めてきたステップを見ることができて本当に報われる。今回持ち込んだアップグレードは本当に機能したし、クルマのセットアップ面でも前進することができた。基本的にこのクルマはローダウンフォースからミディアムダウンフォースのサーキットでより良く走るし、僕たちは改善を続けなければならない。オーバーテイクしてからは自分のレースに集中して、目標を達成し、タイヤをケアするだけだった。ハードタイヤに履き替えたのは最良の判断で、できる限りギャップを広げようとした。今回の週末は信じられないものだったし、こういう年の中で非常に重要な勝利だ。まだ勝つチャンスがあることを示してくれるのは本当にうれしい。全員が週末を通じてクルマ改善に全力を注いでくれたし、チームとローランにとって大きな勝利になった」
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