マックス・フェルスタッペン F1恒例ディナー裏話「ガスリーが支払ってた」

シーズン最終戦の舞台となるアブダビでは、毎年ほぼ全ドライバーが集まり、1年を締めくくる食事会が開かれる。20人のF1ドライバーが一堂に会するため、会計は当然ながら高額になり、「誰が払うのか」は毎年の話題になる。
今回、その支払い役として名前が挙がったのが、4度の世界王者であるマックス・フェルスタッペンだった。しかし実際にクレジットカードを出したのは、アルピーヌF1のドライバーであり、フェルスタッペンの元チームメイトでもあるピエール・ガスリーだった。
フェルスタッペンは『Talking Bull』ポッドキャストで、その経緯を次のように語っている。
「話すよ。去年はバルテリ・ボッタスがすごく親切で、彼が支払ってくれた。ドライバーたちは『今年はマックスの番だな』って冗談を言ってきて、僕も『もちろん』って答えたんだ」
「でも、その日は個室の入り口の反対側に座っていてね。みんなで笑って過ごしているうちに、急に帰る流れになった。そうしたら、ピエールがすでに支払いを済ませていたことが分かったんだ」
冗談交じりに「会計のタイミングでトイレに行っていたのでは?」と聞かれた際の反応も、フェルスタッペンは率直だった。
「いや、違うよ。反対側でジントニックを飲んでいただけだ」
さらに、自分が支払えなかったことについても、こう続けている。
「次は入る前に『今日は僕が払うからね』って言うべきかもしれない。そうすれば、本当に支払えるだろうから」
将来、実際に支払う機会が来た場合についても、フェルスタッペンは慎重さよりも気前の良さを強調した。
「いや、こういうときは普通に気前よくやるよ。ただ、まだその機会がなかっただけだ」
「でも来年もまたみんなで食事するはずだから、そのときにはきっと僕の番が来ると思う」
また、全員のクレジットカードをテーブルに置き、店員が1枚を選ぶという案については、若手時代の経験を踏まえて次のように述べている。
「2015年か2016年、キャリアを始めたばかりの頃に一度あったのを覚えている」
「あれはちょっと見た目が良くない。だから最初から誰か1人が引き受けた方がいい」
「それに、ルーキーに払わせることは絶対にしない。それは当たり前だ。経験のあるドライバーから始まるものだからね」
世界王者であっても、オフ・トラックでは仲間との暗黙のルールや配慮が重視される。今回のエピソードは、フェルスタッペンとF1ドライバーたちの人間的な一面を浮き彫りにしている。
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