レッドブルF1 ミンツラフが語るホーナー解任「簡単な決断ではなかった」

2025年シーズン序盤の不振を受け、夏休み前にホーナーとの関係は突然終止符を打たれた。背景には成績面の低迷に加え、2024年初頭に浮上した一連の疑惑が長期にわたり影を落としていたこともある。後任には姉妹チームから昇格したローラン・メキースが就任した。
「私はいわゆる“簡単に首を切る”タイプのマネージャーではない」とミンツラフは語る。
「クリスチャンはこのチームで素晴らしい実績を残し、多くの成功をもたらしてきた。我々全員が、彼が成し遂げたことを高く評価している。しかし、ここはプロフェッショナルな組織だ。過去の実績だけに頼り続けることはできない。我々は、ページをめくり、新しい章を始める時だと感じた」
マルコ批判への反論と“刷新”の必要性
ミンツラフはまた、長年アドバイザーを務めてきたヘルムート・マルコの発言にも言及した。マルコは、ホーナーとの近年の関係を「不快だった」「汚い駆け引きがあった」「多くのことで嘘をついていた」と厳しく評していたが、これに対しミンツラフは同意しない姿勢を示した。
「マルコも年月とともに変わったのかもしれない。5年前とすべてが同じでないのはごく普通のことだ」とミンツラフは述べる。
「クリスチャンとヘルムートは2005年のスタート以来、20年以上にわたって素晴らしい協力関係を築いてきた。これほど長く同じリーダーシップ体制が続く大きなスポーツ組織が、他にどれだけあるだろうか。今、2人がともに去ったことをネガティブに見ることもできるが、私はむしろ、これほど長く一緒に働き、多くを成し遂げたこと自体が特別だと思う。時には組織を揺り動かすための刷新が必要になる」

メキース体制で生まれた集中力
ミンツラフは、メキース新代表の下でチームに「明確なフォーカス」が戻ったとも明かす。
「チームの内外で多くの問題が起きていたことは、公然の秘密だった。それは確実に集中力を奪う」とした上で、次のように続けた。
「ここ数カ月で、全員が100%集中できればパフォーマンスが向上することを確認できた。最高のマシンを持っていなくても、マックスはほぼタイトルを獲得しかけ、今季最多勝利を挙げたのだから」
ホーナー解任という大きな決断は、レッドブルにとって痛みを伴うものだった。しかしミンツラフは、その選択がチームを再び一つにまとめ、結果として競争力を取り戻すきっかけになったと確信している。
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