WRC 第1戦 ラリー・モンテカルロ デイ3 | トヨタのエバンスが首位に浮上
1月25日(土)、2020年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロのデイ3が、フランス南部のギャップを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が首位に立ちました。前日総合1位のセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(17号車)は総合2位につけ、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車) は総合6位の座を堅持しました。
競技3日目となるデイ3は、ギャップのサービスパークを中心に2本のステージを各2回走行。SSの合計距離は75.20kmでした。デイ3のステージはいずれも、ドライ、ウェット、スノー、アイスが混ざる非常にトリッキーなコンディションとなりました。ラリーは上位3台による僅差の戦いが続き、2本目のSS10で2番手タイムのオジエに7.6秒差のベストタイムを記録したエバンスが、オジエを抜き首位に浮上。しかし、午後の再走ステージ1本目のSS11でオジエが首位に返り咲きました。そして迎えた最終のSS12では、エバンスがコースオフするも再び首位に。総合2位のオジエに4.9秒差、総合3位のライバルに6.4秒差をつけて、デイ3を終えました。オジエは最初ステージで慎重な走りをした結果、やや遅れ総合2位に後退。総合3位のライバルとの差は1.5秒と、僅差の戦いが続いています。
19才のロバンペラは、今回がヤリスWRCでの初WRCイベント出場であるにも関わらず、ミスをすることなく安定した走りを続け、総合6位を堅持しました。また、ヤリスWRCでのラリー・モンテカルロ出場は今回が初めてとなる、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元は、学びを続けながらドライビングを徐々に改善。午後のステージではペースを上げ、総合7位の座を守りました。
明日のステージ情報
競技最終日となる1月26日(日)のデイ4は、モナコをスタートし、モナコの北側に広がるフレンチアルプスで2本のステージを各2回走行します。SS13/15「ラ・ボレーヌ=ヴェジュビー-ペイラ・カヴァ」は、伝説的なチュリニ峠を通過するステージ。そしてSS14/16「ラ・カバネット-コル・ド・ブロー」は、2走目のSS16が、ボーナスの選手権ポイントを獲得可能な「パワーステージ」に指定されています。4本のSSの合計距離は63.54km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は226.51kmとなります。全てのステージを走り終えた選手は、その後モナコへと戻り、アルベール1世埠頭でセレモニアルフィニッシュを迎えます。
トミ・マキネン(チーム代表)
我々のふたりのドライバーが総合1、2位につけ、優勝を激しく争っている状況はとてもエキサイティングです。今朝2本目のステージでのエルフィンのパフォーマンスは、本当に素晴らしかったと思います。難しいコンディションでしたが、彼は大きな自信を持って走りました。午後のステージにはふたりともスリックタイヤで臨み、安定性を重視した走りでしたが、依然アドバンテージを持っています。カッレはできる限り多くの経験を積みながら走っており、本当に良くやっていると思います。明日はきっと激しい戦いが繰り広げられるでしょうし、とても興味深い1日になるでしょう。
セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)
安定した1日でした。唯一、後悔しているのは最後のステージの凍ったトリッキーな区間で、やや慎重に走り過ぎてしまったことです。しかし、個人的には側溝にはまってしまうよりも、注意深く走ったほうがいいと常々思っていますし、過去このラリーではいつもそのようなアプローチをとり、何度も奏功しています。リスクを冒して上手く行くこともありますが、常にそうなるとは限りません。1日が終わり、決して残念な気持ちにはなっていません。差はまだそれほど大きくなく、明日は全てが可能だと信じています。良い戦いが続いていますし、明日も力強く戦えば、勝つチャンスはまだ十分にあると思います。過去何年か、同じステージを激しく攻めてきたので、その経験が助けになるはずです。
エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)
全体的には堅調な1日となり、首位に立つことができて良い気分です。この週末は、ここまでのところ非常に満足しています。クルマは私に大きな自信を与えてくれていますし、チームとも力を合わせて戦っています。午後のステージは、ライバルと同じようにスリックタイヤを選びましたが、まだ凍結した区間が残っており、非常に難しいステージでした。最初のステージは少し注意深く走り過ぎ、次のステージでは最後の凍ったコーナーで楽観的になり過ぎて、コースから外れてしまいましたが、幸運にも何かに当たったりはしませんでした。明日は激しい戦いになると思いますが、集中力を保ち続け、あまり意識し過ぎないように走るつもりです。
カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)
心から満足できる1日ではありませんでしたが、それでも何の問題もありません。やるべきことをきちんとやり、ミスと無縁の運転を続けています。1日を通してコンディションはとてもトリッキーでしたが、前後の選手とはタイム差があり順位を争っているわけではないので、安全マージンを多くとって走りました。異なるコンディションで、どうすればこのクルマを上手く走らせることができるのかを、依然学んでいます。そして、それを理解できた時、もっと速く走れるようになるでしょう。いかなるリスクも負わないように走っているので、クリーンな路面でのタイムは決して悪くないと思います。
ラリー・モンテカルロ デイ3の結果
1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) 2h28m35.1s
2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +4.9s
3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +6.4s
4 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +2m24.3s
5 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC) +2m38.4s
6 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +3m27.3s
7 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリスWRC) +10m31.1s
8 エリック・カミリ/フランソワ-クサビエ・ブレジ (シトロエン C3 R5) +11m15.2s
9 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 R5) +12m13.7s
10 ニコラス・シャミン/ヤニック・ロシュ (シトロエン C3 R5) +12m39.5s
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)
競技3日目となるデイ3は、ギャップのサービスパークを中心に2本のステージを各2回走行。SSの合計距離は75.20kmでした。デイ3のステージはいずれも、ドライ、ウェット、スノー、アイスが混ざる非常にトリッキーなコンディションとなりました。ラリーは上位3台による僅差の戦いが続き、2本目のSS10で2番手タイムのオジエに7.6秒差のベストタイムを記録したエバンスが、オジエを抜き首位に浮上。しかし、午後の再走ステージ1本目のSS11でオジエが首位に返り咲きました。そして迎えた最終のSS12では、エバンスがコースオフするも再び首位に。総合2位のオジエに4.9秒差、総合3位のライバルに6.4秒差をつけて、デイ3を終えました。オジエは最初ステージで慎重な走りをした結果、やや遅れ総合2位に後退。総合3位のライバルとの差は1.5秒と、僅差の戦いが続いています。
19才のロバンペラは、今回がヤリスWRCでの初WRCイベント出場であるにも関わらず、ミスをすることなく安定した走りを続け、総合6位を堅持しました。また、ヤリスWRCでのラリー・モンテカルロ出場は今回が初めてとなる、TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプログラムの勝田貴元は、学びを続けながらドライビングを徐々に改善。午後のステージではペースを上げ、総合7位の座を守りました。
明日のステージ情報
競技最終日となる1月26日(日)のデイ4は、モナコをスタートし、モナコの北側に広がるフレンチアルプスで2本のステージを各2回走行します。SS13/15「ラ・ボレーヌ=ヴェジュビー-ペイラ・カヴァ」は、伝説的なチュリニ峠を通過するステージ。そしてSS14/16「ラ・カバネット-コル・ド・ブロー」は、2走目のSS16が、ボーナスの選手権ポイントを獲得可能な「パワーステージ」に指定されています。4本のSSの合計距離は63.54km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は226.51kmとなります。全てのステージを走り終えた選手は、その後モナコへと戻り、アルベール1世埠頭でセレモニアルフィニッシュを迎えます。
トミ・マキネン(チーム代表)
我々のふたりのドライバーが総合1、2位につけ、優勝を激しく争っている状況はとてもエキサイティングです。今朝2本目のステージでのエルフィンのパフォーマンスは、本当に素晴らしかったと思います。難しいコンディションでしたが、彼は大きな自信を持って走りました。午後のステージにはふたりともスリックタイヤで臨み、安定性を重視した走りでしたが、依然アドバンテージを持っています。カッレはできる限り多くの経験を積みながら走っており、本当に良くやっていると思います。明日はきっと激しい戦いが繰り広げられるでしょうし、とても興味深い1日になるでしょう。
セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)
安定した1日でした。唯一、後悔しているのは最後のステージの凍ったトリッキーな区間で、やや慎重に走り過ぎてしまったことです。しかし、個人的には側溝にはまってしまうよりも、注意深く走ったほうがいいと常々思っていますし、過去このラリーではいつもそのようなアプローチをとり、何度も奏功しています。リスクを冒して上手く行くこともありますが、常にそうなるとは限りません。1日が終わり、決して残念な気持ちにはなっていません。差はまだそれほど大きくなく、明日は全てが可能だと信じています。良い戦いが続いていますし、明日も力強く戦えば、勝つチャンスはまだ十分にあると思います。過去何年か、同じステージを激しく攻めてきたので、その経験が助けになるはずです。
エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)
全体的には堅調な1日となり、首位に立つことができて良い気分です。この週末は、ここまでのところ非常に満足しています。クルマは私に大きな自信を与えてくれていますし、チームとも力を合わせて戦っています。午後のステージは、ライバルと同じようにスリックタイヤを選びましたが、まだ凍結した区間が残っており、非常に難しいステージでした。最初のステージは少し注意深く走り過ぎ、次のステージでは最後の凍ったコーナーで楽観的になり過ぎて、コースから外れてしまいましたが、幸運にも何かに当たったりはしませんでした。明日は激しい戦いになると思いますが、集中力を保ち続け、あまり意識し過ぎないように走るつもりです。
カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)
心から満足できる1日ではありませんでしたが、それでも何の問題もありません。やるべきことをきちんとやり、ミスと無縁の運転を続けています。1日を通してコンディションはとてもトリッキーでしたが、前後の選手とはタイム差があり順位を争っているわけではないので、安全マージンを多くとって走りました。異なるコンディションで、どうすればこのクルマを上手く走らせることができるのかを、依然学んでいます。そして、それを理解できた時、もっと速く走れるようになるでしょう。いかなるリスクも負わないように走っているので、クリーンな路面でのタイムは決して悪くないと思います。
ラリー・モンテカルロ デイ3の結果
1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) 2h28m35.1s
2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +4.9s
3 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +6.4s
4 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (ヒュンダイ i20クーペWRC) +2m24.3s
5 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC) +2m38.4s
6 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +3m27.3s
7 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリスWRC) +10m31.1s
8 エリック・カミリ/フランソワ-クサビエ・ブレジ (シトロエン C3 R5) +11m15.2s
9 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 R5) +12m13.7s
10 ニコラス・シャミン/ヤニック・ロシュ (シトロエン C3 R5) +12m39.5s
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)