キャデラックF1 2026年準備で誤算 ピレリ未支給で風洞用タイヤ自作

2025年3月に正式承認を受けて11番目のチームとしてエントリーしたキャデラックは、参戦決定前から準備を進めていたが、開発環境は決して万全ではなかった。
技術コンサルタントのパット・シモンズは次のように語っている。
「我々にはいくつか不利な点があった」とパット・シモンズは語った。
「例えば、2026年レギュレーションの一部については2025年1月以前から研究を始めることができたが、実際にはどのような規則になるのか、ある意味で推測しながら進めていた」
「最も重要なのは、風洞で使用するピレリのタイヤを実際には持っていなかったことだ。そのため我々は自分たちでタイヤを製作した」
「他チームは1月1日から使用できるようピレリと契約していたが、我々が受け取ったのは月末近くだった。実際に装着してみると、想定していた形状とは異なっていた」
「その結果、それまで進めてきた開発の多くを再最適化しなければならなかった。一部では我々が開発を先行して始めたと見る向きもあるが、私はむしろ後れを取ってスタートしたと言うだろう」
2026年レギュレーションでは、シャシー重量が約32kg軽量化され、ダウンフォースは削減。パワーユニットはより電動化が進むなど、F1史上最大級ともいわれる変更が施されている。こうした背景の中で、タイヤ形状の違いは空力開発に大きな影響を及ぼす要素だった。

それでもキャデラックは着実に準備を進めてきた。ウィリアムズやアストンマーティンが初期テストで課題を抱える中、キャデラックは2026年最初のバルセロナ合同シェイクダウン初日に準備を整え、続くバーレーンテストでも走行を重ねている。
チーム代表のグレアム・ロードンはバーレーンで次のように語った。
「12か月前にはエントリーすらなかった。ましてやマシンもファクトリーもなかった」
「進歩は本当に大きい。特に誇りに思うのは、すべてのマイルストーンを期限通りに達成したことだ。12月初旬にマシンを始動させ、12月中旬にはバーチャル・テスト・トラックでフルカーのダイナミックベンチ作業を行った。シルバーストンで予定通りシェイクダウンを実施し、バルセロナにも計画通り参加した」
「他チームを見れば、それが簡単ではないことは明らかだ。本当に、本当に誇りに思っている」
「だが、パフォーマンス面で上昇軌道にあると感じられなければ意味はない。バルセロナでのシェイクダウン作業は非常に有益だった。今はマシンを理解し、走らせ続けることに集中している」
「ここバーレーンで3日間にわたり1,700km以上を走行した。新規チームにとっては、これまでにない量のデータだ。既存チームにとっては最小限かもしれないが、我々にとっては非常に大きい。本当に前進しているし、チーム全体をとても誇りに思う」
正式参戦まで残りわずかとなる中、キャデラックは不利な条件を乗り越えながらも着実に基盤を築いている。自作タイヤで始まった風洞開発は、2026年F1シーズンでどのような成果を生むのか注目される。
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