レッドブルF1の強さはPUだけではない?“速さと扱いやすさ”を両立の声

メルセデス製パワーユニットを使用するウィリアムズのドライバーたちが、ミルトンキーンズでゼロから開発されたレッドブル・フォードのエンジン、そしてマシンの敏捷性にまで言及し、率直な賛辞を送ったことは注目に値する。
その発言は純粋な評価なのか、それとも政治的な駆け引きも含まれているのか――その背景にも関心が集まっている。
カルロス・サインツJr.が示したGPSデータの印象
カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)は、前日のGPSデータをもとに次のように語った。
「まだ非常に早い段階だが、昨日のGPSデータで判断するなら、レッドブル・フォード・パワートレインズがやっていたことは、現時点では明らかに他より一歩先を行っていた」
「わずかな差ではなく、明確で本当に印象的な前進だった」
「もし完全に新しいレギュレーション、新しいエンジン、新しい人員体制で開幕戦に臨み、それでも最速かつ信頼性の高いエンジンであれば、彼らの成果には敬意を払うべきだ。少なくとも昨日見せたものは本当に印象的だった」
アレクサンダー・アルボンが指摘した“扱いやすさ”
アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)もサインツJr.の見解に同調しつつ、RB22のドライバビリティにも言及した。
「新車は昨年よりもわずかに俊敏だ。まず、チーム間の違いがかなり大きい。マクラーレンの後ろを走るのとハースの後ろを走るのでは、まったく異なるラインとラップの作り方になる。ラップ中の車両の姿勢も違う。だが開幕が近づくにつれて収束していくだろう」
「コーナーでは競争力のあるチームがいくつかある。トップ4はツイスティな区間で良いパフォーマンスを見せている。ただ、レッドブルは直線で強い。それだけでなく、パフォーマンスの安定性も高いように見える。ハンドリングは非常に優れているようだ」
「現時点では、ラップタイムの大部分は扱いやすさ、つまりいかにスムーズに走らせられるかにかかっている」
完全新設計の内燃エンジンに加え、350kWへと出力が強化されたMGU-Kを組み合わせ、その両方のエネルギーを一周の中で効率的に引き出すことは容易ではない。そのなかで安定した挙動を示している点が、ライバルからも高く評価されている。

メルセデスPU論争と政治的駆け引き
一方で、メルセデス製V6は圧縮比を巡る議論の中心にあり、ブリックスワース製エンジンはパドックで“注目の的”となっている。こうした状況のなかで、その顧客チームがレッドブルのエンジンに視線を向ける姿勢は、メディアの関心を分散させる意図もあると見る向きもある。
当初、ミルトンキーンズ側も圧縮比を可変的に活用しているのではないかとの憶測があったが、ローラン・メキース率いるチームはその後、抗議側と足並みを揃えた。パワーユニットを巡る駆け引きは、2026年F1の新時代と同様、まだ始まったばかりである。皮肉や牽制、そして政治的な思惑も含めた攻防は、これから本格化していくことになる。
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