F1 トロロッソ・ホンダ
今季からトロロッソ・ホンダに加わった2人のアレクサンダー・アルボンとダニール・クビアトが、F1オーストラリアGP開幕前にファンからの質問に答えた。

ホンダのF1エンジンでの2年目となるトロロッソは、今年、1年ぶりのレース復帰となるダニール・クビアトとF2昇格組のひとりであるアレクサンダー・アルボンを起用する。

― 再びF1で走れてうれしい?
(クビアト)「もちろん。素晴らしい気分だよ。みんなに聞かれるんだけど、毎回トラックに出るたびに楽しいと思えるし、本当にクールな気分なんだ。F1復帰決定後のアブダビのテストは、初めてF1のテストで走ったときみたいに最高の気持ちだった」

― 開幕を迎えて興奮してる?
(アルボン)「このアカウント名(@MAXYVERSTAPPENY)は誰のファンなんだろう?笑 今までこのために準備してきたから、開幕が待ちきれないよ。単なる興奮というよりも、興奮と緊張が混じり合ったような感覚だと思うよ」

― 新しいパワーユニットはどう?
(クビアト)「信頼性があると思う。テストではそれが最も大事だったし、そのおかげでウインターテストでも多くの周回を消化できたんだ。パワーについて?まだ判断するのは時期尚早かな。2戦くらい走れば判断できると思うよ」

― レース前はどうやって集中力を高めている?
(アルボン)「面白いことにF1とF2では少し違うんだ。F2では自分と向き合う一人の時間があって、木曜は自分でデータを見直して準備する時間なんだけど、チームとのテクニカルミーティングは長くても10分間くらいしかやらないよ。音楽を聴くか、それまでの走行を振り返って作った注意点のリストを見返して過ごすんだ」

― 今シーズンの目標は?
(クビアト)「今までと変わらないよ。成長を目指して努力を続けていきたい。毎日努力をすれば成長できると思うんだ。」

― お気に入りのレース前の食事は?
(アルボン)「鶏肉、野菜、ライスかパスタのどちらかの3種類を食べるよ。僕たちドライバーはピザを食べちゃ行けないのに、チームメンバーは関係ないんだよ。みんなその気持ちをわかってくれないんだ!実はぼくは結構ズルしちゃうんだけどね笑 レースがある週末には自然と体重が物凄く減るんだ。食事制限はしない。緊張と興奮であまり食欲がわかないから、食べられるときに食べてカロリーを取るようにしているよ」

― 決勝に向けた準備で何が一番大変?
(クビアト)「日曜は特にスケジュールが詰まっているから、やりくりが大変なんだ。レースの準備に集中したいのに、写真撮影やパレードなどもこなす必要もある。レースが間近に迫った緊張感に向き合いながら、笑顔で写真を撮ったり、逆にシリアスな顔をしなきゃいけなかったりだとか、色々と両立させなきゃいけないから大変だよ。でもそれ以外のことはわりとスムーズに進むよ」

― 一番走るのが楽しみなサーキットは?
(アルボン)「間違いなく鈴鹿だよ。本当にクールなサーキットだと思う。先々週イベントのために日本に行ったんだけど、日本のファンはとても熱狂的だった。実際に鈴鹿には行ったことはまだないけれど、良いサーキットだと思う。ランオフエリアもないし、想像する限り正にドライバーズサーキットだと思うよ」

― ホンダの市販車では何が一番好き?
(クビアト)「クーペのNSXもいいけど、やっぱりシビックTYPE Rが格好いいと思う。誰かプレゼントしてくれないかなあ笑。シビックTYPE Rは歴史があるし、15年以上前から憧れのクルマだよ。2000年代初頭はType Rに乗っていると言ったら『おお、カッコいいね!』って感じだったのを覚えてる。マニュアル車だからヒール・アンド・トゥもできるし、レース週末なんかにシビックTYPE Rで移動できたら楽しいよね」

― 初めてのF1グランプリを前にした心境は?頑張ってね!
(アルボン)「ありがとう。F1は全てが素晴らしいけど、日曜の決勝は特別だよ。決勝レースが本当に待ち遠しい。クリーンラップを走りたいと思っているけど、最初の数コーナーはトリッキーになると思う。過去のレースではターン1でロックし、反対にターン3では300m手前でブレーキを踏むシーンもあったからね」

― 中団でトップになれると思う?
(クビアト)「もちろんそれを目指しているよ。みんながベストを尽くすと思うけど、僕たちもベストを尽くした結果そういうポジションにいられたらと思う。みんな目標は同じだし、激しい争いになるはずだよ」

― かつてのF2などでのライバルとまたレースをするのはどんな気持ち?
(アルボン)「いいものだよね。以前にレースをしているし、人間的にもどんな人たちか分かっているので、どこか安心して走れるというのはあると思う。その部分でルーキーとしての不利みたいなことは少なくなるんじゃないかな。けっこうみんな仲が良いんだけど、シーズンが終わったらどうなってるんだろうね笑。『調子どう? スピードは出てる? 何か問題ある?』みたいな連絡はよく取り合ってるんだ」

― 2017年のマシンと2019年のマシンの違いは?
(クビアト)「まだみんな新レギュレーションにへの対応を続けているところだよ。それに毎年少しずつ変わっているよね。僕がF1で走っていなかった間にヘイローが導入されたんだけど、マシンへの出入りが大変になったよ。でも安全性が増したのは確かだし、いいことだと思うよ。乗り降りの部分だけなんとかしたいよね笑」

― ホンダとトロロッソのパートナーシップについてどう思う?
(アルボン)「F2などのジュニアフォーミュラでは同一スペックのエンジンを使っていたから、エンジンに関して何かリクエストしてもフィードバックは得られなかったんだ。でもトロロッソではマニュファクチャラーのホンダとパートナーシップを結んでいるから、仕事のスタイルは異なっているよ。どうやったらベストなパフォーマンスを出せるかというところが全てだよね。F2ではドライバビリティーやトルクについて話し合うことはないんだ。だからこういうコミュニケーションは、これまで知らなかった新しいレースの一面だよ。そしてなにより、PUのエンジニアの仕事ぶりに驚いたよ。ブリーフィング時に彼らの的確な報告を聞くと『彼らは本当にエンジンのプロなんだな』と感銘を受けるよ」

― トルペド=魚雷というあだ名は気に入っている?
(クビアト)「賛否両論でしょう? 僕はニュートラルな立場だけど、面白いあだ名だと思うよ」

― 100万点満点とすると開幕戦への準備度は?
(アルボン)「70万点。4日後には完全に準備ができるから、今はその途上だよ」

― レース以外の部分で、シーズン中に色々な国を巡るなかで楽しみなのは?
(クビアト)「なによりF1で走るために世界中に行くので、とにかくレースが楽しみだよ。レース前には高ぶる気持ちとともに空港に向かうんだ。カレンダーにはカナダ、シンガポール、オースティン、東京など素晴らしい場所がたくさんあるよ。鈴鹿はあまり多くのものはないんだけど、でもサーキットが最高だよ。」

― 終わりに、アルボンがホンダファンへのメッセージをくれた
「(日本語で)コンニチワ!いつも応援をありがとう!開幕前に東京へ行ったときにみんなに(それでもごく一部だと思うけど・・・)に会えて、最高の気分だったよ。すごく歓迎してくれたね。だから、鈴鹿でのレースが待ちきれないんだ。僕らの幸運を祈っててね!」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / ダニール・クビアト / アレクサンダー・アルボン