ザウバー 2025年にピットストップで飛躍 F1最速クルーの一角に浮上

スイスに本拠を置く同チームは今季序盤、フェラーリとマクラーレンに次ぐ公式ピットストップランキング3位に躍進。シルバーストンでの珍しいミス──ニコ・ヒュルケンベルグの左フロントに4.6秒のロスを生んだ──があったものの、彼は自身初のF1表彰台を獲得した。
「ちょっと緊張する瞬間だったに違いない」と語るのはチーム代表のジョナサン・ウィートリー。「でも彼らは今季ずっと安定しているよ」
実際、この進化は大きな飛躍だ。2024年にはホイールハブの冬季再設計が失敗し、繰り返し不具合が発生していた。
「今では装備が安定している」とスポーティングディレクターのイナキ・ルエダは独『Auto Motor und Sport』に語った。「昨シーズン序盤はそこが問題点だったが、シーズンを通じて改善された。
それによって、冬の間にピットストップトレーニングの良い計画を立てることができた。メカニックたちは本当によく頑張ったよ」
その努力は実を結び、ザウバーはマイアミとバルセロナで全体最速のピットストップタイムを記録した。
「ピットストップの時間はどんどん短くなっている」とルエダは認める。「でも、我々の目標は“とにかく速いストップ”じゃない。安定性を保ち、遅いストップを避けることがすべてなんだ。
それさえできれば、速いピットストップは自然についてくる」
ルエダはまた、レッドブル時代に記録的なピット作業を築いたことで知られるウィートリーの存在が、ヒンウィルの現場に静かに良い影響を与えているとも認めた。
「ジョナサンが来る前から、ピットストップの傾向は良い方向に進んでいた」とルエダは言う。「でももちろん、彼の専門知識はプロセスのさらなる改善に役立っている。
ただ、それはすぐに導入できるようなものではない。ジョナサン自身も、“チームAでうまくいったことがチームBでも通用するとは限らない”ということを理解している。
だからこそ、我々にとってどう適応し、彼の経験を活かしていくかがカギなんだ」
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