F1 トロロッソ・ホンダ アブダビGP
トロロッソ・ホンダは、F1アブダビGPの予選でQ2進出を果たせず、ブレンドン・ハートレーが16番手、ピエール・ガスリーは17番手に終わった。

第21戦アブダビGPは2日目を迎え、プラクティス3と予選が行われた。ヤス・マリーナ・サーキットは好天となり、プラクティス3が開始される午後2時には気温が31℃まで上がり、路面温度も41℃と、これまでよりも暑いコンディションとなった。

プラクティス3で、トロロッソ・ホンダの2台はハイパーソフトタイヤでコースイン。最初のアタックシミュレーションでブレンドン・ハートレーは1分40秒029、ピエール・ガスリーは1分40秒363をマークした。セッション終盤、タイヤを交換して行ったアタックシミュレーションではハートレーが1分39秒074で12番手につけた。ガスリーは1分39秒740をマークしたあと、タイムの更新を狙ったラップで他車と接触し、タイムアップを果たすことはできず15番手に終わっている。

午後5時、気温は29℃ながら、路面温度は32℃へと下がったコンディションで予選が開始された。予選Q1では、トロロッソ・ホンダの2台は早々にコースインしアタックを開始。1セット目のハイパーソフトタイヤでのアタックで、2回のアタックを行ったガスリーが1分38秒166、1回のアタックでハートレーが1分38秒713をマークする。ハートレーはすぐに2セット目のニュータイヤに交換し、1分38秒127とタイムアップを果たした。セッション終盤、2台はニュータイヤに履き替え、セッション最後のアタックを開始。ハートレーは1分37秒994とタイムアップしたが、コンマ1秒以下の差で16番手に終わる。ガスリーは最後のアタックで、パワーユニット(PU)のトラブルによりマシンを止めるかたちで17番手のまま終了。トロロッソ・ホンダの2台は、ともにQ2へ進むことはできなかった。PUのトラブルに関しては、これから早急に分析を進められる。

F1アブダビGP決勝レースは11月25日(日)午後5時10分(日本時間午後10時10分)にスタートする。

ブレンドン・ハートレー (16番手)
「今日は簡単にはいかない日だと覚悟はしていましたが、今朝の走行では12番手だったので、Q2までは進めるのではと思っていました。ブラジルGPに続きQ2に進出できなかったのは、非常に悔しいです。コースのコンディションは数時間前のプラクティスから劇的に変わってしまっていて、予選時にマシンのパフォーマンスを引き出すことができませんでした。このレースウイークは決勝でのペースを特に重視して進め、ピエールと僕との差もほとんどありませんでした。しかし、マシンに速さが足りず、バランスにもあまり満足できませんでした。午前のFP3でなにか有益なことをつかめていることを願って、明日はより最適なマシンで決勝レースに挑みたいです」

ピエール・ガスリー (17番手)
「トロロッソでの最後の予選でしたが、僕が臨んでいたような結果にはなりませんでした。最終コーナーでスロットルを戻したところ、コーナー出口でパワーを失ってしまいました。その周はそれまでうまくいっていたので、最後までまとめきれずとても残念です。マシンの感触はよく、タイムも前の周と比べると0.6秒速かったのですが、最後の200~300mのところでパワーがなくなってしまいました。ペースとしては12番手辺りを狙える速さで、Q3までとはいかなかったかもしれませんが、10番以内を狙う戦いはできていたはずでした。僕はこのチームに来てから本当にたくさんのことをしてもらったので、明日のレースは僕にとって特に重要な一戦となります。F1で走る最初の機会を与えてくれたチームのために、最高のかたちでシーズンの締めくくりをしたいと思っています。感謝の気持ちを伝える一番の方法だと思うので、スタートポジションは期待していた位置からではありませんが、全力で戦っていきます」

ギヨーム・デゾテウス (トロロッソ パフォーマンスエンジニア)
「ブレンドンはFP3を順調にこなしましたが、ガレージの反対側ではいくつかの問題が発生していました。ピエールは序盤PUの電気系トラブルに見舞われ、すぐに修復は済みましたが、最後の計測ラップのターン16でグロージャン選手とぶつかってしまいタイムを出すことができませんでした。予選セッションにおいては、私たちが計画し、望んでいた結果までには至りませんでした。ブレンドンはマシンのバランスに苦戦し、Q1を突破することができませんでした。ピエールは前周回より0.6秒速いタイムをマークしていたとき、最終コーナーでパワーを失ってしまうトラブルに見舞われてしまいました。本来ならQ2に進出するのに十分なポジションも可能でしたし、今日のマシンは10、11番手を争うのに十分なペースをみせていたと思います。今の段階ではなにが問題なのか分かっておらず、これから解析していかなければなりません。明日の決勝はマシンの状態によってはハイパーソフトでスタートする選択も可能かもしれないので、今夜はいろいろなオプションを検討し、ポイント獲得を目標に戦えるように準備したいと思います」

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「非常に残念なことに、大切なシーズン最終戦の予選Q1でガスリー選手のPUにトラブルが発生しました。またハートレー選手もQ1敗退となったため、明日は2台ともに後方からのスタートとなります。PUのトラブルについては早急に状況を分析し、決勝レースに向けた準備を進めます」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1アブダビGP