フェルナンド・アロンソ 次世代F1ファンの評価に「気にしていない」
フェルナンド・アロンソは、ここ10年にわたり強力なマシンを持たず、またベテランの年齢に達していることが、自身や同じくベテランのニコ・ヒュルケンベルグに対する「ゆがんだ perception(認識)」を生んでいるとの指摘を一蹴した。アロンソは2001年にF1デビューし、2025年現在でもなおF1のトップドライバーの一人と評価されている。

ただ一方で、アロンソが最後に優勝を飾ったのは2013年であり、以来10年以上勝利から遠ざかっている。

理由は主に、フェラーリ離脱以降、競争力の低いマシンに身を置いてきたためで、ドライビングの水準は高くとも、結果はマシン性能に左右されるのがF1の現実だ。

F1のファン層は拡大し、多くの新しいファンはアロンソがトップチームで見せた輝かしい走りを目にしていない。そのため、彼らの中には「若いドライバーに席を譲るべきでは」との perception を抱く層も存在する。

ブラッド・ピット主演の映画『F1/エフワン』公開後、アロンソは記者から「映画のピット演じる役柄のように、ファンからの評価が正当に伝わっていないと感じるか」と問われたが、彼は冷静に答えた。英Sportskeedaを含むメディアに対し、こう語った。

「ニコも僕も、次世代のファンがどう思うかなんて気にしていない。僕たちがやろうとしているのはレースに勝ち、チームと協力し、パフォーマンスを発揮することだけだ。ファンやテレビの前の人々は、実際に起きていることやマシン間のパフォーマンス差を完全には理解していない」

「もし来年ニコや僕が優勝できるマシンを得て、8連勝してタイトル争いをするようになれば、人々は『冬の間に特別な食事をしたのか』『新しいトレーニングで突然上手くなったのか』なんて言うだろう」

「ファンは優先順位ではない、チームが最優先」

フェルナンド・アロンソ F1

アロンソはまた、外部から抱かれる perception についても言及した。ドライバーはベテランか若手かに関わらず、日々努力しているが、結果は必ずしもドライバーの力量だけで決まるものではないと強調した。

「それは現実ではない。僕たちは毎日トレーニングし、食事をし、移動し、シミュレーターに乗る。日々チームと共により良くなろうとしている。結果を出せたときは、それをチームや世界中のファンと分かち合う。でも僕たちの優先順位はファンじゃない」

「これは誰かを不快にさせるつもりはないし、僕たちはファンを愛している。でも自分たちの走りが上手いか下手かをファンに分かってもらおうとは考えていない。それはチームのためなんだ」

アロンソは現在、アストンマーティンでプロジェクトの成長を支えており、2026年には競争力のあるマシンを手にして再びタイトル争いに加わることを期待している。

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カテゴリー: F1 / フェルナンド・アロンソ / アストンマーティンF1チーム