SUPER GT 日産
SUPER GT第1戦の決勝レースが4月9日に行われ、#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は予選14位から大きくポジションアップし、7位でチェッカーを受けた。

今シーズンから決勝日のスケジュール進行が大幅に変更となり、午前中に行われていたフリー走行が廃止され、この日最初の走行はスタート進行前のウォームアップ走行となった。ここで20分のセッションが設けられ、#23 GT-Rはクインタレッリから走行を開始した。

前日とは変わって穏やかな晴れ間が広がり、気温・路面温度もいくらか上昇。クインタレッリは計測4周を走行すると松田にバトンタッチし、代わった松田は1分21秒880のベストタイムを記録した。

#23 GT-Rのスタートドライバーはクインタレッリがつとめ、午後2時34分に今シーズンの初戦がスタートした。しかし、フォーメーションラップ中に他チームのマシンが車両トラブルによりストップし、レースは赤旗中断し、セーフティカー先導によりリスタートが切られることになった。11番手まで順位が上がった形でレースは仕切り直しとなったが、6周目にGT300クラスのアクシデントにより再度セーフティカーが導入。12周目に再スタートすると、ようやく本格的に戦いの火ぶたが切られることとなった。この時点で、#23 GT-Rはポイント獲得圏内の10位に浮上。36周を終えてタイヤとドライバー交代のためにピットに戻ると、素早いピットワークを披露し、全車のピットストップが終わった時点で7位までポジションアップに成功した。

レースも後半戦に入った52周目には、GT300クラスのマシンがコース上でクラッシュし、決勝レース中で3度目のセーフティカー導入。6番手を走るマシンとの差も一気につまり、62周目に再スタートが切られると、松田はこれに食らいついていった。周回数が進むにつれ、GT300クラスのマシンがバックマーカーとして表れ始めると前のマシンとの差も再び広がっていったが、最後までプッシュの手を止めることなく81周を走り切り、7位でチェッカー。開幕戦で着実にシリーズポイントを獲得した。

松田次生 (#23 ドライバー)
「ポイントを獲得できたことは良かったですが、上位6台がレクサス、ホンダ勢にトラブルが起きたということを考えると、今日決勝レースを走ってみて改めて自分たちの実力を感じることができたように思います。でもこれがひとつバロメーターになって、何をしたらクルマが良くなるかというのが、チームも開発陣営も分かったと思うし、シーズンはまだ長いので、この先のレースで上位に上がれるように頑張ります」

ロニー・クインタレッリ (#23 ドライバー)
「ポイントを獲りたかったので、7位で4ポイントが獲れたのは良かったです。ピットインのタイミングですが、インラップで他のマシンに引っかからずに走れたので、メカニックの作業の速さと合わせてすごくいい形でピット作業ができて、何台か抜くことができました。チームの力でとれた7位です。この結果を出せたことでみんなにも少し自信がついたと思うし、これからもクルマをレベルアップできるように頑張ります」

鈴木豊 (ニスモ 監督)
「ポイントが獲れたことは非常に大きいです。ドライバーをはじめ、チーム全員が与えられた環境の中で100点の仕事をしてくれた結果かなと思います。開幕戦を終えて、課題が非常に明確になったので、これからはその課題一つ一つにしっかりと取り組んでいきたいです。それとともに、荒れたレースの中でも自分たちの戦いを続けていくことがチャンピオン獲得につながると信じて、1戦1戦 質の高いレースをしていけるよう、大事に戦っていきたいと思います」

GT300クラス 決勝レース
長谷見昌弘監督率いるNDDP RACINGの#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)は、予選16位からスタートし7位まで順位を上げてゴール。選手権ポイント4点を獲得し、幸先の良いシーズンスタートを切った。

前夜の弱い雨は朝までに上がり、コース路面も完全に乾いた岡山国際サーキット開幕戦ということもありオープニングセレモニーを行った後、20分間のウォームアップ走行が行われたが、ここで高星はトップと0.2秒差の3位につけ、決勝レースに期待がかかった。

今回のスタートドライバーは星野。決勝レースはパレードラップからストップしてしまった車両が続出し、またアクシデントが発生したこともあり6周目には2度目のセーフティカー(SC)が入った。それまでに13位へ順位を上げていた星野は、11周終了でレースが再開すると6台による6位争いのグループに加わり、24周目にはトップ10入り。さらに9位へ順位を上げて、折り返し点より早めの29周でピットインをすると高星に交代した。

高星は20位でコースに復帰すると、39周目には14位へ順位を上げた。そして48周にすべての車両がピット作業を終えると、7位へポジションアップ。51周目にクラッシュを喫した車両があり、車両排除のために3回目のSCランとなった。この際に隊列を組んだことで、6台による4位争いのグループとなったが、高星はこの順位を守って最後まで走りきってチェッカー。結果的に16位スタートから9台抜きの7位で入賞となり、選手権ポイントで4点を獲得しまずまずのスタートを切ることとなった。

星野一樹 (#3 ドライバー)
「決勝を前に、苦手な岡山でも結果につなげて弾みをつけようという話をしていましたが、良い結果となりうれしく思います。序盤はセーフティカーが2度も入り混乱しましたが、とにかくぶつけないよう確実に周回を重ね、うまく抜いていくこともできました。予選16位から決勝7位ゴールと予想以上の結果が出たことで、気持ちは非常にポジティブです」

高星明誠 (#3 ドライバー)
「16位スタートから一樹さんが9位という入賞圏まで順位を上げてくれました。ピットインで順位を落としてしまいましたが、7位まで順位を上げてゴールできて良かったと思います。次はGT-Rが得意とする富士ですし、ミスなく勝てるようなレースにしたいと思います」

長谷見昌弘 (NDDP RACING 監督)
「予選のことを考えると上出来の結果です。給油時間が去年より4秒ぐらい余計にかかるようになってしまったけれど、ふたりともぶつかることなく粘り強く走ってくれました。今日の成績を考えると、次の富士は十分いけると思います」

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カテゴリー: F1 / SUPER GT / 日産