スーパーGT:KeePer CERUMO GR Supraがポールポジション

ゴールデンウィーク中に開催されたSUPER GT第2戦・富士ラウンドの公式予選は、GT500・GT300ともに白熱のタイムアタックが展開された。
■GT500クラス:大湯都史樹、移籍後初のポールポジション
GT500のQ1ではNo.19 WedsSport ADVAN GR Supraの国本雄資が1分26秒490でトップ。2番手にNo.16 ARTA MUGEN CIVICの大津弘樹、3番手にNo.38 KeePer CERUMO GR Supraの石浦宏明が続いた。上位14台が1秒以内にひしめく接戦の中で、国本が0.3秒以上の差をつけて抜け出した形となった。
Q2では、No.38の大湯都史樹が5周目に1分26秒093を叩き出し、自身にとっては2023年SUGO以来となるポールポジションを獲得。クラッシュからの修復を経て挑んだ予選で、石浦とともにチームの努力に結果で応えた。2番手にはNo.19の阪口晴南、3・4番手にはARTAの2台、No.16とNo.8が続いた。
また、日産勢唯一のQ2進出となったNo.3 Niterra MOTUL Zは佐々木大樹が5位を獲得。昨年王者のNo.1 au TOM’S GR Supra(山下健太/坪井翔)は6位で予選を終えた。
■GT300クラス:ファグがD’station Vantage GT3で最速
GT300クラスでは、No.777 D’station Vantage GT3のチャーリー・ファグが予選トップタイムを記録し、クラスのポールポジションを獲得。安定した走りで他を寄せ付けず、5月4日の決勝を最前列からスタートする。

2025年 スーパーGT 第2戦 予選結果
■GT500クラス
1.#38 KeePer CERUMO GR Supra 1分26’093
2.#19 WedsSport ADVAN GR Supra 1分26秒176
3.#16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT 1分26秒367
4.#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT 1分26秒452
5.#3 Niterra MOTUL Z 1分26秒466
6.#37 Deloitte TOM’S GR Supra 1分26秒552
7.#1 au TOM’S GR Supra 1分26秒719
8.#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra 1分26秒907
9.#17 Astemo CIVIC TYPE R-GT 1分27秒312
10.#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT 1分27秒395
11.#14 ENEOS X PRIME GR Supra 1分27秒341
12.#12 TRS IMPUL with SDG Z 1分27秒358
13.#100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT 1分27秒368
14.#24 リアライズコーポレーション ADVAN Z 1分27秒399
15.#23 MOTUL AUTECH Z 1分28秒020
■GT300クラス
1.#777 D’station Vantage GT3 1分34秒820
2.#61 SUBARU BRZ R&D SPORT 1分34秒882
3.#7 CARGUY Ferrari 296 GT3 1分35秒377
4.#5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号 1分35秒722
5.#45 PONOS FERRARI 296 1分35秒737
6.#2 HYPER WATER INGING GR86 GT 1分35秒795
7.#52 Green Brave GR Supra GT 1分35秒940
8.#11 GAINER TANAX Z 1分35秒947
9.#60 Syntium LMcorsa LC500 GT 1分36秒101
10.#87 METALIVE S Lamborghini GT3 1分36秒150
11.#18 UPGARAGE AMG GT3 1分36秒227
12.#4 グッドスマイル 初音ミク AMG 1分36秒290
13.#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 1分36秒298
14.#65 LEON PYRAMID AMG 1分36秒483
15.#31 apr LC500h GT 1分36秒562
16.#26 ANEST IWATA RC F GT3 1分36秒758
17.#62 HELM MOTORSPORTS GT-R 1分36秒791
18.#22 アールキューズ AMG GT3 1分37秒190
19.#666 seven × seven PORSCHE GT3R 1分36秒613
20.#48 脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R 1分37秒438
21.#96 K-tunes RC F GT3 1分36秒989
22.#0 VENTENY Lamborghini GT3 1分37秒510
23.#360 RUNUP RIVAUX GT-R 1分37秒056
24.#9 PACIFIC アイドルマスター NAC AMG 1分37秒585
25.#30 apr GR86 GT 1分37秒104
26.#20 シェイドレーシング GR86 GT 1分37秒770
27.#6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI 1分37秒368
28.#25 HOPPY Schatz GR Supra GT 1分38秒253
コメント
■GT500クラス
No.38 KeePer CERUMO GR Supra
石浦 宏明
今日の朝(公式練習)の段階で、大湯(都史樹)選手が走っている時に「クルマのフィーリングがすごくいい」という無線は聞いていたんですけど、選んでいるタイヤが朝のコンディションにはそこまでマッチしていなかったところがあって、若干不安も抱えていました。エンジニアが予選に向けてセットアップをアジャストしてくれて、それプラス、コンディションとタイヤのマッチングもすごく良くなってきて、想像していた以上にグリップを感じることができました。ここ最近、予選で感じているクルマのフィーリングのなかで一番いい感触がある状態でしたし、チームが乗りやすいクルマに仕上げてくれて、気持ち良く予選を走ることができました。このクルマであれば、大湯選手だったらポールポジションを獲ってくれるんじゃないかなと期待しながら(Q2を)見ていました。このゴールデンウイークの富士で、自分としてはGT500で3回勝っていると思うんですけど(*)、相性がいいというか結果が残っているレースですし、大湯選手との初優勝も懸かっているのでがんばりたいと思います。
※記録では石浦は5月2~5日の富士大会では4勝を挙げている(2010年第3戦:35号車/大嶋和也、2012年第2戦:39号車/脇阪寿一、2017年第2戦;38号車/立川祐路、2019年第2戦:38号車/立川祐路)。
大湯 都史樹
(Q2の)出走前はまさかポールポジションを獲れるとは思わなかったんですけど、石浦(宏明)選手もQ1からいい走りを見せてくれて、僕もなんとか自分の最大限のパフォーマンスを出したいなという思いもありました。(開幕戦でクラッシュして)一度クルマがバラバラになってしまって、そこからギリギリのギリギリでクルマが出来上がって、それで(ポールポジションが)獲れた……朝の段階からクルマはすごくいい状態でトラブルなく走れていたので、ここまで作り込んでくれたチームにも感謝ですね。昨年のSUGOの時はちゃんとしたポールポジションを獲れなかったので(*)、しっかり38号車が強くなっているということを証明できて、本当に良かったです。3時間レースは本当に長いですし、こういう長いレースは精神的にもそうですけど、ミスの許されない戦いが常に続くので、それを戦い抜くことが優勝に近づくポイントになってくるのかなと。明日はチーム全員でしっかり戦い抜きたいと思います。
*天候不良で予選中止となり、公式練習のタイムで38号車が決勝スターティンググリッドの1番となった。このため、公式としてはポールポジション(予選1位)の記録ではない。
■GT300クラス
No.777 D’station Vantage GT3
藤井 誠暢
まずはポールポジションを獲れて、この記者会見に来られて嬉しいです。前回の岡山戦も(予選は)結構良かったんですけど、レースでは結果が残らなくて……。今日の走り出しも悪くはなかったんですけど、最高速が伸びなかったので、予選に向けてセットアップを変えたことがいい方向にいきました。あとは路面のコンディションが変わって、そこに我々のダンロップタイヤのゴムが非常にマッチングして、Q1もQ2も想像以上のタイムが出たので、チームとタイヤメーカーさんのみなさんに感謝しています。明日はゴールデンウイークでお客さんもたくさん来ていますし、天候もいいので、とにかくいいレースができるようにしたいと思っています。ぜひ応援してください。
チャーリー・ファグ
ポールポジションを獲れたことをとても嬉しく思っています。藤井(誠暢)選手も言ったように、公式練習の段階ではセットアップの調整はじめ、やることがたくさんあると感じていましたが、予選に向けてアジャストした後は「これは絶対にポールポジションを獲れるチャンスがある」と僕も感じました。また、Q2を僕に任せてもらえたことを感謝しています。クルマもとても素晴らしく、それでこのようにポールポジションを獲得できたことはとても嬉しいですし、チームとダンロップタイヤの素晴らしいパフォーマンスのおかげだと思っています。明日はもちろんベストを尽くしてがんばりたいし、3時間のレースを楽しみたい。いい天気のなかで、チームも素晴らしいピットワークをしてくれると思いますし、素晴らしいチームメイトとともにトップのポジションを目指してがんばりたいと思います。
カテゴリー: F1 / SUPER GT