スーパーGT:ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTがポール・トゥ・ウイン
2024年 スーパーGT 第4戦の決勝レースが、8月4日(日)に富士スピードウェイで行われ、両クラスとも見事なポール・トゥ・ウインという完勝劇。GT500クラスはNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が、CIVIC TYPE R-GTの初優勝を4戦目で成し遂げた。GT300クラスはNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗/黒澤治樹)が今季初勝利を決めた。

SUPER GTで初めての決勝距離、350kmというフォーマットで行われた第4戦。決勝レース。スタートでトップに立ったのはポールポジションのNo.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)。2番手にNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)、3番手にNo.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)と予選順位通りでオープニングラップを完了した。

8号車の野尻は1周目から後続との差を広げにかかり、15周目までに3.3秒、25周目までに4.3秒のリードを増やしていく。その後にはダンロップコーナーのランオフエリアにGT300車両がストップ。これを回収するため、FCY(フルコースイエロー)が29周目まで適用されたが、リスタート後も8号車のペースは衰えず、2番手との差はさらに広がることとなった。

予選8位からスタートしたNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)が1周目を6番手で戻ってくると、13周目にNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)を捉えて5番手に浮上。21周目のTGR(第1)コーナーでNo.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)を抜き、26周目のパナソニック(最終)コーナーで64号車をも攻略し、3番手までジャンプアップしていた。

トップの8号車は34周目にピットイン。給油とタイヤ交換を行なって、交代した松下を実質トップでコースに復帰させる。一方、2番手の100号車は32周目の時点で既にピット作業を終え、後半を担当した山本がアウトラップからハイペースで飛ばしに飛ばして8号車との差を詰めていく。その結果、43周目には100号車が8号車の1.281秒後方まで接近。その後も100号車はトップとの差を着実に縮め、47周目には0.417秒差にまで迫った。

この状況に8号車の松下もここからペースを上げる。だが100号車も簡単には引き下がらない。GT300車両をかわしなら続く2台の攻防は、48周目に0.932秒、49周目に0.762秒、50周目に0.970秒、51周目に0.724秒と苛烈に続いていく。

この息詰まる戦いは53周目まで続いたが、8号車の背後を走り続けたことで100号車のタイヤの消耗が進んだようで、54周目からは1.335秒差と、8号車が差を広げる。さらに61周目に2.512秒、64周目で3.338秒、69周目には4.386秒にまで2台の差は広がって、ここは8号車の松下に守り勝ちに傾いていく。

結局、No.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)は100号車に3.277秒差をつけて77周を走り切ってフィニッシュ。ARTAの8号車としては、昨年の第5戦以来の勝利を挙げ、野尻は通算10勝目となった。今季から加わった松下にとっては、2022年第7戦以来の3勝目。そして今季投入されたHonda CIVIC TYPE R-GTにとっては、4戦目にして大望の初勝利となった。

8号車に届かなかったもののNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)は2位でゴール。開幕戦以来の表彰台となり、ドライバーランキングでも2番手まで浮上した。

3位争いは後半、TOYOTA GR Supra GT500同士のバトルとなる。予選4位からスタートした38号車は14号車の先行を一時許して、5番手に後退。だが早めのピットインでアンダーカットを狙うと、アウトラップから後半を担当した大湯が、予選から好調の64号車のパスに成功。さらに14号車をも抜き返した。No.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)は立川祐路監督新体制の4戦目にして、表彰台の一角に食い込んでみせた。

そして予選6位からスタートしたNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)は5位でフィニッシュし、これがNissan Z NISMO GT500勢の最上位となった。

また、ポイントリーダーのNo.36 au TOM'S GR Supra(坪井翔/山下健太)は予選14位と苦しい位置からのスタートとなったが、今回もしぶとく順位を上げていく。特にレース後半はポイント圏外から1台また1台と抜いていき、最終ラップにもNo.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT(塚越広大/太田格之進)を抜いて、7位でゴール。見事4ポイントを加算してトップの座を守り、連覇に歩みを進めているようだ。

GT500クラス
1. No.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
2. No.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT
3. No.38 KeePer CERUMO GR Supra
4. No.14 ENEOS X PRIME GR Supra
5. No.12 MARELLI IMPUL Z
6. No.64 Modulo CIVIC TYPE R-GT
7. No.36 au TOM’S GR Supra
8. No.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT
9. No.19 WedsSport ADVAN GR Supra
10. No.37 Deloitte TOM’S GR Supra
11. No.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
12. No.3 Niterra MOTUL Z
13. No.23 MOTUL AUTECH Z
14. No.24 リアライズコーポレーション ADVAN Z
15. No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra

GT300クラス
1. No.65 LEON PYRAMID AMG
2. No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG
3. No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R
4. No.777 D’station Vantage GT3
5. No.88 JLOC Lamborghini GT3
6. No.87 METALIVE S Lamborghini GT3
7. No.7 Studie BMW M4
8. No.2 muta Racing GR86 GT
9. No.6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI
10. No.45 PONOS FERRARI 296
11. No.31 apr LC500h GT
12. No.62 HELM MOTORSPORTS GT-R
13. No.60 Syntium LMcorsa GR Supra GT
14. No.5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号
15. No.18 UPGARAGE NSX GT3
16. No.11 GAINER TANAX Z
17. No.360 RUNUP RIVAUX GT-R
18. No.30 apr GR86 GT
19. No.20 シェイドレーシング GR86 GT
20. No.50 ANEST IWATA Racing RC F GT3
21. No.22 アールキューズ AMG GT3
22. No.48 脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R
24. No.52 Green Brave GR Supra GT
DNF No.96 K-tunes RC F GT3
DNF No.25 HOPPY Schatz GDNF Supra GT
DNF No.9 PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMG

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カテゴリー: F1 / SUPER GT