佐藤琢磨 インディカー
佐藤琢磨は、インディカー第12戦アイオワの決勝レースをリタイアで終えた。

昨年のアイオワで3位フィニッシュしている佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、今年はショートオーバルでの初勝利を目指した出場となっていた。予選結果は4番手で、レースに向けたセッティングにも手応えを感じていた。

ところが、スタート直前に雨が降り、大きく変化したコンディションにマシンを合わせるという作業でライバル勢をしのぐことができなかった。周回を重ねてもスピードの落ちないマシンを目指していた佐藤琢磨陣営だったが、レースではジリジリとペースを下げることとなり、ライバル勢よりピットストップ回数を1回多くし、新品タイヤで走る時間帯を長くして勝機を見出す作戦にスイッチした。早めにピットすると、ポジションは一時的に19番手にまで下がったが、グリップの高いタイヤを武器にトップグループに返り咲き、3番手を走行。

ところが、前方で競い合う2台を抜きあぐねたところで後続に追突され、アンダートレイにダメージを受けたためにリタイアを喫した。

「予選のあとのファイナルプラクティスでは、ユーズドタイヤを装着して走り、データを集めました。しかし、今日は雨で、それによる遅延で路面をはじめとしたコンディションが前日とは全く異なるものとなっていたため、自分たちの収集したデータをフルに活かすことはできませんでした」と佐藤琢磨はコメント。

「スタート直後に2番手まで順位を上げ、その後の15周、20周はトップについていくことができていました。しかし、30周を超えた辺りから引き離され始め、40周を超えてからはタイヤの磨耗が激しくなってペースダウンしました」

「そこでピットストップを1回多くし、新しいタイヤのグリップを利用して戦う作戦にチャレンジしました。この作戦にトライしたのは自分たちだけでしたので、終盤のレース展開、イエローの出るタイミングなどによっては見事に成功して優位を得ることになるのでは?と、楽しみにしていました。逆に、作戦は失敗して大きく順位を下げることになる可能性もありました」

「しかし、先行する2台の後ろでアクセルを戻し、少しアウトに出たところで後方を走っていたマシンに追突され、マシンにダメージを負ったためにリタイアをすることとなりました。次はこの3連戦の最後のレースとなるミッドオハイオ。いいかたちで走れるようにがんばっていきたいです」

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カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー