佐藤琢磨、2022年インディ500のプラクティス1日目にトップタイム
2022年のインディ500の公式プラクティスがスタートぢ、初日は佐藤琢磨(Dale Coyne Racing with RWR)が最速ラップをマークした。
世界一の歴史と世界一の規模を誇るインディアナポリス500マイルは今年が第106回目の開催となる。自動車の歴史とともに歩んできたレースは、伝統的にプラクティスから決勝レースまでに5月のほぼ1カ月を費やしてきた。
つねに時代の最先端を行くスピードで競い合うビッグレースは、長い時間をかけて入念に準備を整えて戦うものとして開催され続けてきたからこそ、数々の革新的な技術が生み出され、多くの名勝負が繰り広げられてきた。
そんなインディ500も1990年代の終盤からは、出場チームの参戦経費高騰を抑える目的で走行日数が徐々に減らされていった。それでも、通常のレースのように1週末で完結するところまでの変更はなされず、今年の場合でもプラクティスは予選前に4日間あり、週末2日間を使った予選の後にもさらにプラクティスを2日間開催してから決勝レースを迎える。
5月17日は今年の第106回インディ500に向けたプラクティス初日で、午前中に2時間、午後に3時間の走行時間が設けられた。レースの開催期間は短くされているものの、今でもインディ500は他のレースに比べて遥かに長いプラクティス時間が用意されるため、磨き上げたセッティングが施されたマシンを使った、競争のレベルがさらに高められたレースが展開される。
アメリカ東部インディアナ州の州都インディアナポリスには朝から清々しい青空が広がり、心地よい風も吹く快適なコンディションが1日続いた。気温は一番涼しい時でも19℃あり、午後のセッション中には27℃まで上がった。
エントリー33台が全長2.5マイルの歴史あるオーバルコースを走り込み、午前中のプラクティスセッション1ではスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が39秒6268=平均時速227.119マイルの最速ラップを記録し、久しぶりのインディカー出場となるドライバー用のプラクティスの後、午後3時から行われたプラクティス2では佐藤琢磨(Dale Coyne Racing with RWR)が39秒3118=平均時速228.939マイルの最速ラップを記録した。
スコット・ディクソンは2008年のインディ500ウイナーで、佐藤琢磨は2017年、2020年の2回インディ500で優勝しているドライバー。伝統あるビッグレースで輝かしい記録を残しているベテランのHondaドライバーたちが幸先のいいスタートを切った。そして、プラクティス1ではマーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)がディクソンに続く2番手につけ、スポット参戦のマルコ・アンドレッティ(Andretti Herta Autosport with Marco & Curb-Agajanian)が5番手、アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)が8番手とHondaドライバーたちが1-2で、4人がトップ10入りを果たした。
さらに、午後のプラクティス2では佐藤琢磨、スコット・ディクソン、ルーキーのジミー・ジョンソン(Chip Ganassi Racing)、マーカス・エリクソンの順番でHonda勢がトップ4を独占し、アレックス・パロウが6番手、ルーキーで佐藤琢磨のチームメートであるデビッド・マルカス(Dale Coyne Racing with HMD)が7番手、2013年インディ500ウイナーで今年もスポット参戦しているトニー・カナーン(Chip Ganassi Racing)が9番手、マルコ・アンドレッティが10番手とHondaドライバーたちはトップ10に8人が入り、11、12番手もHondaエンジンを使うルーキーのデブリン・デフランチェスコ(Andretti Steinbrenner Autosport)と2019年インディ500ウイナーのシモン・パジェノー(Meyer Shank Racing)だった。
2回のプラクティスでスコット・ディクソンは75周、佐藤琢磨は68周を走行。最多はジャック・ハーヴィー(Rahal Letterman Lanigan Racing)の132周でした。
2日目のプラクティスは18日正午にスタートし夕方6時まで、初日より1時間長い6時間にわたって開催される予定となっている。
佐藤琢磨(Dale Coyne Racing with RWR)
「今日はスコット・ディクソンがずっとトップでしたが、最後の方の走行中に大きなドラフティングを得たことで最速ラップを記録できました。とてもハッピーな1日となりました。新品のタイヤと大きなドラフティングがセットになれば、誰でもあれぐらいのスピードは出せると思います。正直に言って私たちのチームは、午前中のプラクティスを自分たちが望んでいたようなスムーズなものにできませんでした。マシンの感触によくない部分があったため、ガレージに戻って多くのチェックを行う必要がありました。午後には状況を一転させ、速いスピードを記録できるようになりました。マシンのハンドリングもよくなっていきました。チームメートのマシンも仕上がりはいいようです。Dale Coyne Racingが冬の間にすばらしい準備を整えてくれた。それが証明されたプラクティス初日でした」
スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)
「私自身にとってだけでなく、Chip Ganassi Racing全体にとって非常にいい1日でした。走り出しからマシンは仕上がりが非常によく、多くのテスト項目をこなすことができました。インディ500に限らず、レースでは常に用意したセッティングをすべて試すことはできません。しかし、私たちのチームは5台体制で、誰もが高い能力を備えていますから、短時間で多くのテストをクリアしていくことができています。同じものでもドライバーによって感じ方が違うことがあるので、その場合はそれぞれのドライバーが実際に確認するようにしています。明日以降も多くのテストを重ね、次第にセッティングは重要なポイントへと近づいていくでしょう。今日、多くのドライバーたちが務めていたように、とにかくできる限りトラフィックで走ること。それがレースで強いマシンを作るためには必要です。昨年は予選用のセッティングを試し始めた木曜日ぐらいから混乱に陥ったところがあったので、今年は注意してセッティングを進めていくつもりです。今日はまだ1日目ですが、私たちのマシンは戦闘力が高いと感じました。そしてもちろん、どんなマシンにも改善の余地はあります。繰り返しになりますが、今日はまだ走行初日です。まだ誰もその実力のすべてを見せ切ってはいないと思います」
カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー
世界一の歴史と世界一の規模を誇るインディアナポリス500マイルは今年が第106回目の開催となる。自動車の歴史とともに歩んできたレースは、伝統的にプラクティスから決勝レースまでに5月のほぼ1カ月を費やしてきた。
つねに時代の最先端を行くスピードで競い合うビッグレースは、長い時間をかけて入念に準備を整えて戦うものとして開催され続けてきたからこそ、数々の革新的な技術が生み出され、多くの名勝負が繰り広げられてきた。
そんなインディ500も1990年代の終盤からは、出場チームの参戦経費高騰を抑える目的で走行日数が徐々に減らされていった。それでも、通常のレースのように1週末で完結するところまでの変更はなされず、今年の場合でもプラクティスは予選前に4日間あり、週末2日間を使った予選の後にもさらにプラクティスを2日間開催してから決勝レースを迎える。
5月17日は今年の第106回インディ500に向けたプラクティス初日で、午前中に2時間、午後に3時間の走行時間が設けられた。レースの開催期間は短くされているものの、今でもインディ500は他のレースに比べて遥かに長いプラクティス時間が用意されるため、磨き上げたセッティングが施されたマシンを使った、競争のレベルがさらに高められたレースが展開される。
アメリカ東部インディアナ州の州都インディアナポリスには朝から清々しい青空が広がり、心地よい風も吹く快適なコンディションが1日続いた。気温は一番涼しい時でも19℃あり、午後のセッション中には27℃まで上がった。
エントリー33台が全長2.5マイルの歴史あるオーバルコースを走り込み、午前中のプラクティスセッション1ではスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)が39秒6268=平均時速227.119マイルの最速ラップを記録し、久しぶりのインディカー出場となるドライバー用のプラクティスの後、午後3時から行われたプラクティス2では佐藤琢磨(Dale Coyne Racing with RWR)が39秒3118=平均時速228.939マイルの最速ラップを記録した。
スコット・ディクソンは2008年のインディ500ウイナーで、佐藤琢磨は2017年、2020年の2回インディ500で優勝しているドライバー。伝統あるビッグレースで輝かしい記録を残しているベテランのHondaドライバーたちが幸先のいいスタートを切った。そして、プラクティス1ではマーカス・エリクソン(Chip Ganassi Racing)がディクソンに続く2番手につけ、スポット参戦のマルコ・アンドレッティ(Andretti Herta Autosport with Marco & Curb-Agajanian)が5番手、アレックス・パロウ(Chip Ganassi Racing)が8番手とHondaドライバーたちが1-2で、4人がトップ10入りを果たした。
さらに、午後のプラクティス2では佐藤琢磨、スコット・ディクソン、ルーキーのジミー・ジョンソン(Chip Ganassi Racing)、マーカス・エリクソンの順番でHonda勢がトップ4を独占し、アレックス・パロウが6番手、ルーキーで佐藤琢磨のチームメートであるデビッド・マルカス(Dale Coyne Racing with HMD)が7番手、2013年インディ500ウイナーで今年もスポット参戦しているトニー・カナーン(Chip Ganassi Racing)が9番手、マルコ・アンドレッティが10番手とHondaドライバーたちはトップ10に8人が入り、11、12番手もHondaエンジンを使うルーキーのデブリン・デフランチェスコ(Andretti Steinbrenner Autosport)と2019年インディ500ウイナーのシモン・パジェノー(Meyer Shank Racing)だった。
2回のプラクティスでスコット・ディクソンは75周、佐藤琢磨は68周を走行。最多はジャック・ハーヴィー(Rahal Letterman Lanigan Racing)の132周でした。
2日目のプラクティスは18日正午にスタートし夕方6時まで、初日より1時間長い6時間にわたって開催される予定となっている。
佐藤琢磨(Dale Coyne Racing with RWR)
「今日はスコット・ディクソンがずっとトップでしたが、最後の方の走行中に大きなドラフティングを得たことで最速ラップを記録できました。とてもハッピーな1日となりました。新品のタイヤと大きなドラフティングがセットになれば、誰でもあれぐらいのスピードは出せると思います。正直に言って私たちのチームは、午前中のプラクティスを自分たちが望んでいたようなスムーズなものにできませんでした。マシンの感触によくない部分があったため、ガレージに戻って多くのチェックを行う必要がありました。午後には状況を一転させ、速いスピードを記録できるようになりました。マシンのハンドリングもよくなっていきました。チームメートのマシンも仕上がりはいいようです。Dale Coyne Racingが冬の間にすばらしい準備を整えてくれた。それが証明されたプラクティス初日でした」
スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)
「私自身にとってだけでなく、Chip Ganassi Racing全体にとって非常にいい1日でした。走り出しからマシンは仕上がりが非常によく、多くのテスト項目をこなすことができました。インディ500に限らず、レースでは常に用意したセッティングをすべて試すことはできません。しかし、私たちのチームは5台体制で、誰もが高い能力を備えていますから、短時間で多くのテストをクリアしていくことができています。同じものでもドライバーによって感じ方が違うことがあるので、その場合はそれぞれのドライバーが実際に確認するようにしています。明日以降も多くのテストを重ね、次第にセッティングは重要なポイントへと近づいていくでしょう。今日、多くのドライバーたちが務めていたように、とにかくできる限りトラフィックで走ること。それがレースで強いマシンを作るためには必要です。昨年は予選用のセッティングを試し始めた木曜日ぐらいから混乱に陥ったところがあったので、今年は注意してセッティングを進めていくつもりです。今日はまだ1日目ですが、私たちのマシンは戦闘力が高いと感じました。そしてもちろん、どんなマシンにも改善の余地はあります。繰り返しになりますが、今日はまだ走行初日です。まだ誰もその実力のすべてを見せ切ってはいないと思います」
カテゴリー: F1 / 佐藤琢磨 / インディカー