F1カナダGP スプリント予選:ジョージ・ラッセルが意地のポール獲得
2026年F1カナダGPのスプリント予選が5月22日(金)にジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで行われ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がポールポジションを獲得した。

ラッセルはSQ3最後のアタックで1分12秒965を記録し、チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリを0.068秒差で抑えた。メルセデスは大型アップグレード投入初戦となるモントリオールで圧倒的な速さを見せ、フロントロウを独占した。

メルセデスF1のアップグレードが機能 ラッセルが意地のポール
SQ2でトップタイムを記録していたラッセルは、その勢いをSQ3でも維持した。最初のアタックからトップに立つと、最後のランでさらにタイムを更新。1分12秒965という唯一の12秒台を叩き出し、スプリントポールを決めた。

今季ここまで3連勝中のアントネッリが勢いを見せていた中、昨年のカナダGP勝者でもあるラッセルが意地を見せた形となった。FP1ではウォールに接触するスピンもあったが、予選本番では完璧に立て直した。

アントネッリも0.068秒差の2番手に入り、メルセデスはアップグレード初戦で1-2を達成。マクラーレン勢に対して明確なアドバンテージを示した。

マクラーレンはノリス3番手 フェラーリも上位へ
ランド・ノリス(マクラーレン)はトップから0.3秒差の3番手。オスカー・ピアストリも4番手につけ、マクラーレンは2列目を確保した。

FP1ではソフトタイヤでのロックアップもあったピアストリだが、スプリント予選では安定したペースを披露。ノリスも終盤にタイムをまとめ、フェラーリ勢を上回った。

ルイス・ハミルトン(フェラーリ)はセッション各所で速さを見せ、SQ2ではトップタイムも記録。最終的には5番手となったが、復調気配を感じさせる内容だった。シャルル・ルクレールも6番手に入り、フェラーリ勢は揃ってトップ6入りを果たした。

フェルスタッペン苦戦 ハジャーとリンドブラッドが存在感
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はSQ2でタイム抹消に見舞われ、一時は敗退圏に沈む苦しい展開となった。最後は7番手でSQ3進出を果たしたものの、トップ争いには絡めなかった。

一方でアイザック・ハジャーは8番手を獲得。さらにレーシングブルズのアービッド・リンドブラッドは、F1カナダGP初走行ながら9番手に食い込んだ。

リンドブラッドはFP1でリアム・ローソンのトラブルにより追加データ収集も担っていたが、その重圧の中でも安定した走りを披露。レーシングブルズの新型フロア投入も一定の成果を示した。

アロンソがクラッシュ SQ1赤旗で大混乱
SQ1終盤にはフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)がターン3で大きくロックアップ。そのままバリアへ直進し、赤旗中断の原因となった。

アロンソは無線で「ロックアップした」と認め、「今の僕たちにはペースがない。P14だったから、本来以上に攻める必要があった」と説明。ジョリオン・パーマーは「超人的な速さを持ち込もうとした」と分析した。

残り1分46秒でセッションは中断され、再開後は各車が一斉にコースイン。短いジル・ヴィルヌーヴ・サーキットの特性もあり、“最後の1周”を巡る大混乱となった。

その結果、多くのドライバーがチェッカーフラッグに間に合わず、セルジオ・ペレス(キャデラック)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、バルテリ・ボッタス(キャデラック)がSQ1敗退となった。

アルボンとローソンは欠場 スプリント週末の厳しさ露呈
アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)はFP1でマーモットと接触し、マシンに大きなダメージを負ったため欠場。リアム・ローソン(レーシングブルズ)もFP1で発生した油圧トラブルの修復が間に合わず、スプリント予選に参加できなかった。

通常の週末より走行時間が限られるスプリントフォーマットだけに、FP1でのトラブルがそのまま予選結果へ直結する厳しい展開となった。

2026年F1カナダGP スプリント予選 結果

1.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
3.ランド・ノリス(マクラーレン)
4.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
5.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
6.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
7.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
8.アイザック・ハジャー(レッドブル)
9.アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
10.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
11.ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
12.ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
13.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
14.エステバン・オコン(ハース)
15.オリバー・ベアマン(ハース)
16.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
17.セルジオ・ペレス(キャデラック)
18.ランス・ストロール(アストンマーティン)
19.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
20.バルテリ・ボッタス(キャデラック)
21.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
22.リアム・ローソン(レーシングブルズ)

2026年のF1世界選手権 カナダグランプリ スプリント予選

■ SQ1:アロンソのクラッシュで赤旗 大混乱の終盤に
SQ1はハミルトンが先頭でコースインし、多くのチームにとって未知数だったミディアムタイヤでの走行がスタートした。序盤はフェラーリ勢が1分15秒台を並べたが、そこからジョージ・ラッセル(メルセデス)が1分14秒台へ突入。さらにランド・ノリス(マクラーレン)が0.1秒差まで迫り、トップ争いは激しさを増した。

その後はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がラッセルを約0.3秒上回るタイムを記録したものの、直後にアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)がさらに0.466秒更新。さらにルイス・ハミルトン(フェラーリ)がそれを塗り替えるなど、目まぐるしくトップタイムが入れ替わった。

終盤にはラッセルがシケインをショートカットしてラップを中止する場面も発生。一方でアイザック・ハジャーとアービッド・リンドブラッドは引き続き好調を維持し、トップ10圏内に食い込んだ。

残り1分46秒でフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)がターン3で大きくロックアップ。そのままバリアへ突っ込み、赤旗中断となった。アロンソは「ロックアップした。今の僕たちにはペースがない」と無線で説明した。

再開後は各車がピット出口へ殺到。短いコース特性もあり、最後のアタックに間に合うかどうかの“レース”となった。カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)はギリギリでタイム更新に成功した一方、セルジオ・ペレス、ピエール・ガスリー、バルテリ・ボッタスは間に合わず敗退。ランス・ストロールもアタックを断念した。

■ SQ2:フェルスタッペン敗退危機 メルセデスF1が支配
SQ2ではメルセデス勢が再び主導権を握った。ラッセルとアントネッリは2周のウォームアップを行う戦略を採用し、タイヤ温度を慎重に合わせ込んだ。

最初のアタックではルイス・ハミルトン(フェラーリ)がトップタイムを記録。しかし直後にラッセルが更新し、アントネッリも0.085秒差まで迫るメルセデス1-2体制となった。

マクラーレン勢ではオスカー・ピアストリがランド・ノリスを上回るタイムを記録。一方でフェルスタッペンは最初のラップがトラックリミットで削除され、タイムなしの状態に追い込まれた。

終盤、フェルスタッペンは9番手でギリギリの位置に留まりながらピットへ戻る判断。ニコ・ヒュルケンベルグが10番手止まりだったことで辛うじてSQ3進出を決めた。

一方、ガブリエル・ボルトレトやフランコ・コラピントが終盤にタイムを更新。オリバー・ベアマン、エステバン・オコン、フェルナンド・アロンソらが敗退となった。

■ SQ3:ラッセルが逆転 アントネッリとの直接対決制す
SQ3ではソフトタイヤが投入され、各車は1セットで2回のアタックを狙う構成となった。

最初に動いたのはルイス・ハミルトン(フェラーリ)。アイザック・ハジャーとともに早めにコースインしたが、1回目のプッシュラップはターン2でのスライドにより中止となった。

その後のアタックではハミルトンが1分13秒411を記録してトップへ浮上。しかしマックス・フェルスタッペンは0.096秒差の2番手止まりとなり、さらにジョージ・ラッセル(メルセデス)が0.217秒更新して首位を奪取した。

残り2分ではアントネッリが3番手に留まり、一時はハミルトンとラッセルがフロントロウを占める展開となった。しかし最後のアタックでノリスが2番手へ浮上し、さらにアントネッリも0.068秒差まで迫る好ラップを記録した。

それでもラッセルは最後に1分12秒965までタイムを縮め、唯一の12秒台をマーク。メルセデスにスプリントポールとフロントロウ独占をもたらした。

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カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1カナダGP