F1アブダビGP 決勝:レッドブル・ホンダのフェルスタッペンが大逆転勝利
2021年 最終戦 F1アブダビGPの決勝レースが12月12日(日)にヤス・マリーナ・サーキットで行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が優勝。自身初のF1ワールドチャンピオンを獲得した。
47年ぶりの同ポイントで最終戦を迎えた2021年のF1世界選手権。先にゴールした方がチャンピオンを決定するレースは、終了間際に入ったセーフティカーが運命を左右。残り1周でマックス・フェルスタッペンが大逆転でタイトルを獲得するという劇的な展開となった。
レースはルイス・ハミルトンがほぼ支配していた。2番グリッドからミディアムタイヤでスタートしたハミルトンは抜群のスタートを見せ、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンを抜いて首位に浮上。ターン6でフェルスタッペンがインをついて軽く接触するが、ハミルトンがうまくコース外に逃れて首位をキープ。そこからは寿命の短いソフトタイヤをフェルスタッペンを尻目に、ミディアムのアドバンテージを生かして猛プッシュし、5秒のリードを築く。
14周目にマックス・フェルスタッペンはハードタイヤに交換。翌周にルイス・ハミルトンもカバーし、ハードタイヤに交換。ハミルトンとフェルスタッペンの間にはカルロス・サインツ(フェラーリ)が挟まり、18周目にフェルスタッペンがオーバーテイク。ハミルトンとの差は8.9秒となった。
20周目。“ブランB”を支持されてステイアウトしていたセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)にルイス・ハミルトンが追いつく。数回ハミルトンが前に出るもペレスがギリギリの攻防で抜き返すというバトルをして防御。21周目には抜かれるが、マックス・フェルスタッペンが追いついて順位を譲り、ハミルトンとの差は1.3秒となる。
だが、前が開けたルイス・ハミルトンはファステストラップを連発。フェルスタッペンとの差を再び5秒に広げる。
36周目にバーチャルセーフティカーが導入される。ここでレッドブル・ホンダは2台同時ピットイン。リスタート時には首位のハミルトンとフェルスタッペンとの差は20.8秒。そこからフレッシュなタイヤで1周あたり0.7秒差を縮めながらフェルスタッペンが追い詰めるが、10秒を切るには至らない。
もう勝負はついたかと思われた53周目。ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)がミック・シューマッハ(ハース)とのバトルで接触してウォールにクラッシュ。セーフティカーが導入される。ここでレッドブル・ホンダは2台をソフトタイヤに交換。残念ながら、セルジオ・ペレスはここでリタイアとなったが、フェルスタッペンは最後のスプリントに備える。
ここで論争となるであろうレースコントロールの気まぐれな決定が出る。ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンには数台のバックマーカーがいたが、当初は残り周回数が少ないためバックマーカーを追い抜くことが禁止される。だが、残り2周となった時点でバークマーカーが周回を戻すことが許され、フェルスタッペンはハミルトンの直後に迫ったところでセーフティカーが解除される。
残り1周。ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンはセーフティカーラインまでぎりぎりの攻防をしてレースは再開。ソフトタイヤのアドバテージを生かしたフェルスタッペンがターン6で仕掛けて前に出る。ハミルトンもDRSを使って抜き返しにかかるが、新しいレイアウトのヤス・マリーナのラップ後半はオーバーテイクがほぼ不可能。マックス・フェルスタッペンがトップでチェッカーを受け、タイトルを決めた。
マックス・フェルスタッペンにとっては初のF1ワールドチャンピオン。レッドブル・レーシングとしては2013年以来8年ぶり。ホンダF1としては1991年のアイルトン・セナ以来30年ぶりの栄冠となり、今年でF1から撤退するホンダF1にとっては有終の美となった。
3位はフェラーリのカルロス・サインツ。チームメイトのシャルル・ルクレールは10位でフィニッシュし、フェラーリF1はコンストラクターズ選手権3位を獲得。4位のマクラーレンとの差は48.5ポイントだった。
そして、4位にはアルファタウリ・ホンダの角田裕毅がベストリザルトを達成。予選に続き、5位に入ったチームメイトのピエール・ガスリーを上回った。
ダブル入賞を果たしたアルファタウリ・ホンダだが、コンストラクターズ選手権5位のアルピーヌもフェルナンド・アロンソが8位、エステバン・オコンが9位入賞。13ポイント届かず6位でシーズンを終えた。
6位はバルテリ・ボッタス。メルセデスF1は、2021年のコンストラクターズタイトルを獲得した。
今シーズン限りでF1を引退するキミ・ライコネン(アルファロメオ)は27周目に駆動系トラブルでリタイア。349戦目のレースを終えた。
カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1アブダビGP
47年ぶりの同ポイントで最終戦を迎えた2021年のF1世界選手権。先にゴールした方がチャンピオンを決定するレースは、終了間際に入ったセーフティカーが運命を左右。残り1周でマックス・フェルスタッペンが大逆転でタイトルを獲得するという劇的な展開となった。
レースはルイス・ハミルトンがほぼ支配していた。2番グリッドからミディアムタイヤでスタートしたハミルトンは抜群のスタートを見せ、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンを抜いて首位に浮上。ターン6でフェルスタッペンがインをついて軽く接触するが、ハミルトンがうまくコース外に逃れて首位をキープ。そこからは寿命の短いソフトタイヤをフェルスタッペンを尻目に、ミディアムのアドバンテージを生かして猛プッシュし、5秒のリードを築く。
14周目にマックス・フェルスタッペンはハードタイヤに交換。翌周にルイス・ハミルトンもカバーし、ハードタイヤに交換。ハミルトンとフェルスタッペンの間にはカルロス・サインツ(フェラーリ)が挟まり、18周目にフェルスタッペンがオーバーテイク。ハミルトンとの差は8.9秒となった。
20周目。“ブランB”を支持されてステイアウトしていたセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)にルイス・ハミルトンが追いつく。数回ハミルトンが前に出るもペレスがギリギリの攻防で抜き返すというバトルをして防御。21周目には抜かれるが、マックス・フェルスタッペンが追いついて順位を譲り、ハミルトンとの差は1.3秒となる。
だが、前が開けたルイス・ハミルトンはファステストラップを連発。フェルスタッペンとの差を再び5秒に広げる。
36周目にバーチャルセーフティカーが導入される。ここでレッドブル・ホンダは2台同時ピットイン。リスタート時には首位のハミルトンとフェルスタッペンとの差は20.8秒。そこからフレッシュなタイヤで1周あたり0.7秒差を縮めながらフェルスタッペンが追い詰めるが、10秒を切るには至らない。
もう勝負はついたかと思われた53周目。ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)がミック・シューマッハ(ハース)とのバトルで接触してウォールにクラッシュ。セーフティカーが導入される。ここでレッドブル・ホンダは2台をソフトタイヤに交換。残念ながら、セルジオ・ペレスはここでリタイアとなったが、フェルスタッペンは最後のスプリントに備える。
ここで論争となるであろうレースコントロールの気まぐれな決定が出る。ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンには数台のバックマーカーがいたが、当初は残り周回数が少ないためバックマーカーを追い抜くことが禁止される。だが、残り2周となった時点でバークマーカーが周回を戻すことが許され、フェルスタッペンはハミルトンの直後に迫ったところでセーフティカーが解除される。
残り1周。ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンはセーフティカーラインまでぎりぎりの攻防をしてレースは再開。ソフトタイヤのアドバテージを生かしたフェルスタッペンがターン6で仕掛けて前に出る。ハミルトンもDRSを使って抜き返しにかかるが、新しいレイアウトのヤス・マリーナのラップ後半はオーバーテイクがほぼ不可能。マックス・フェルスタッペンがトップでチェッカーを受け、タイトルを決めた。
マックス・フェルスタッペンにとっては初のF1ワールドチャンピオン。レッドブル・レーシングとしては2013年以来8年ぶり。ホンダF1としては1991年のアイルトン・セナ以来30年ぶりの栄冠となり、今年でF1から撤退するホンダF1にとっては有終の美となった。
3位はフェラーリのカルロス・サインツ。チームメイトのシャルル・ルクレールは10位でフィニッシュし、フェラーリF1はコンストラクターズ選手権3位を獲得。4位のマクラーレンとの差は48.5ポイントだった。
そして、4位にはアルファタウリ・ホンダの角田裕毅がベストリザルトを達成。予選に続き、5位に入ったチームメイトのピエール・ガスリーを上回った。
ダブル入賞を果たしたアルファタウリ・ホンダだが、コンストラクターズ選手権5位のアルピーヌもフェルナンド・アロンソが8位、エステバン・オコンが9位入賞。13ポイント届かず6位でシーズンを終えた。
6位はバルテリ・ボッタス。メルセデスF1は、2021年のコンストラクターズタイトルを獲得した。
今シーズン限りでF1を引退するキミ・ライコネン(アルファロメオ)は27周目に駆動系トラブルでリタイア。349戦目のレースを終えた。
2021年 最終戦 F1アブダビGP 決勝 結果・タイム
順位 | No | ドライバー | チーム | GAP | INT | PIT |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダ | LAP | 58 | 3 |
2 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 2.256 | 2.256 | 1 |
3 | 55 | カルロス・サインツ | フェラーリ | 5.173 | 2.917 | 1 |
4 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ・ホンダ | 5.692 | 0.519 | 2 |
5 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 6.531 | 0.839 | 2 |
6 | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 7.463 | 0.932 | 1 |
7 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン | 59.200 | 51.737 | 2 |
8 | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ | 61.708 | 2.508 | 1 |
9 | 31 | エステバン・オコン | アルピーヌ | 64.025 | 2.318 | 1 |
10 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 67.527 | 2.031 | 2 |
11 | 5 | セバスチャン・ベッテル | アストンマーティン | 1L | 1.470 | 1 |
12 | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン | 1L | 24.357 | 2 |
13 | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン | 1L | 4.401 | 2 |
14 | 47 | ミック・シューマッハ | ハース | 1L | 0.620 | 2 |
DNF | 11 | セルジオ・ペレス | レッドブル・ホンダ | 4 | ||
DNF | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ | 1 | ||
DNF | 99 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1 | ||
DNF | 63 | ジョージ・ラッセル | ウィリアムズ | 1 | ||
DNF | 7 | キミ・ライコネン | アルファロメオ | 2 |
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