F1 レッドブル・レーシング
レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーが、2013年のF1マレーシアGPで勃発した“マルチ21”事件を振り返った。

“マルチ21”事件とは、レッドブル・レーシングのチームメイト同士だったセバスチャン・ベッテルとマーク・ウェバーによるチームオーダーを巡る事件。ベッテルがチームオーダーを無視してウェバーをオーバーテイクして勝利を手にした。

レース後、怒りを露わにしたマーク・ウェバーは、セバスチャン・ベッテルに“マルチ21”というコードを口にしていた。

“マルチ21”というコードは順位を維持せよというオーダーであり、当時クリスチャン・ホーナーは「カーナンバー2がカーナンバー1の前という意味だ。マルチ12であれば、カーナンバー1がカーナンバー2の前になる」と説明していた。

F1のポッドキャストで当時のことを振り返ったクリスチャン・ホーナーは「当時のマークはそれを受けることがとても難しかった。今、彼が全体像を正直に振り返れば、セバスチャンの方が速かったのだとわかると思う」と述べた。

「だから、マークはベッテルを困らせるためにどんな手段でも使おうとしたのだろう。チームとして、我々は正直にやろうとしていたが、時々ミサイルが飛んできて、状況がどんどん厳しくなっていった」

クリスチャン・ホーナーは、2012年のタイトルをかけた最終戦ブラジルGPでマーク・ウェバーがセバスウチャン・ベッテルをウォールに押しやったことが伏線にあったと述べた。

「2012年末にクライマックスを迎えていた。そのとき、セバスチャンはアロンソとチャンピオンシップ争っていた。ブラジルのレース、つまりタイトル決定戦のスタートでマークがセバスチャンをピットウォールに押しやり、そのあとベッテルはブルーノ・セナと接触してスピンした。セバスチャンはこのことにものすごく腹を立てた」

「4~5ヶ月ほど経った2戦後のマレーシアで起きたのはその後遺症だった。マークが先行しており、新しいタイヤをつけたセバスチャンが追っていた。二人には順位をキープするように伝えたが、セバスチャンは『くそくらえ』と思ったんだろう」

ポットキャストの司会者トム・クラークソンに「仕返しだったのか?」質問されたクリスチャン・ホーナーは「100%そうだね」とコメント。

「レース後か中国でベッテルはウェバーにそう言っていた。おそらくとてもピリピリした雰囲気だっただろうね」

またクリスチャン・ホーナーは、騒動後、エリザベス女王とランチで“マルチ21”について説明するはめになったとのエピソードを明かした。

「女王とエディンバラ公が主催する昼食会に招かれた。場所はバッキンガム宮殿で200人くらいはゲストがいるものだと思っていたが、実際は10人だけだった。そして“マルチ21”事件の直後だった」

「まずドライバーに対応し、その後、女王とフィリップ公に“マルチ21”が何であるか、そして、なぜ我々のオーストラリア人ドライバーがドイツ人ドライバーに対して愛想がないいのかを説明しなければならないという奇妙な状況にあった。昼食会で女王と話をさせていただいたが、女王は非常に興味を持たれていたようだった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / マーク・ウェバー / セバスチャン・ベッテル