ラルフ・シューマッハ F1での重圧告白「兄と常に比較された」
ラルフ・シューマッハが、自身のF1キャリアの裏側にあった重圧について振り返った。

7度のF1ワールドチャンピオンであるミハエル・シューマッハの弟として1997年から2007年までF1を戦ったラルフ・シューマッハは、ウィリアムズやトヨタで通算6勝を記録。しかし、そのキャリアは常に兄との比較と隣り合わせだった。

“シューマッハの弟”として戦った10年間
MotoGPではマルク・マルケスとアレックス・マルケス兄弟が同じ最高峰クラスで戦っているが、F1でもかつてミハエル・シューマッハとラルフ・シューマッハの兄弟対決が注目を集めていた。

しかし、兄ミハエルが7度のワールドチャンピオンを獲得し、F1史上最多勝記録をルイス・ハミルトンと並んで保持する一方で、ラルフの戦績は6勝。結果だけを見れば比較にならないという見方も少なくなかった。

その環境について、現在50歳のラルフ・シューマッハは『Abendzeitung München』のインタビューで、F1時代の精神的負担を率直に語った。

「何が起きるのか、誰も準備できていなかったと思う」

「自分のコンフォートゾーンから外に出ると、人は変わってしまう。もうプライバシーはなくなる。どこにいても、何をしていても、常に見られている気分になるし、特に評価されているように感じる。不快だった」

兄ミハエルとの比較が生んだプレッシャー
ラルフ・シューマッハは、常に兄ミハエルと比較され続けたことも苦しかったと認めている。

「僕の場合は、あれほど成功した兄がいたから、当然もっと大変だった」

「僕はずっと静かに過ごしたいと思っていた。でも『今日はやめてほしい。友人とレストランにいるんだ』とは言えない」

「そうすると周囲は『写真1枚も撮らないなんて傲慢だ』と思うわけだ」

兄弟ワンツーを達成した2001年カナダGP
そんな中でも、ラルフ・シューマッハは2001年F1カナダGPでミハエル・シューマッハを抑えて優勝。F1史上初となる“兄弟ワンツーフィニッシュ”を達成した。

その後も4度にわたってシューマッハ兄弟によるワンツーフィニッシュが記録されたが、その多くはミハエルが先着する形だった。

それでも、ラルフ・シューマッハの存在は“伝説的王者の弟”という枠だけでは語れない。F1という極限の世界で10年間戦い抜き、6勝を挙げた実績自体が、十分に特別なキャリアだったと言える。

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カテゴリー: F1 / ラルフ・シューマッハ / ミハエル・シューマッハ