アストンマーティン・ホンダF1に出口見えず デラロサ「トンネルの先に光はない」

ホンダ製ワークスパワーユニットへの移行初年度となる今季、アストンマーティンはコンストラクターズランキング最下位に低迷しており、モナコGPでも改善の兆しは見えていない。
フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは金曜プラクティスで下位に沈み、競争力不足が改めて浮き彫りとなった。そんな状況のなか、デ・ラ・ロサはチームが依然として厳しい局面にあることを認めた。
「トンネルの先の光」はまだ見えない
「間違いなく、まだ見えていない。我々は今いるべきではない場所にいる。特に、こんな状況になるとは予想していなかっただけに難しいスタートになっている」とデ・ラ・ロサは語った。
「今の我々には非常に扱いが難しいマシンがあり、ドライバーたちはベストを尽くしている。安全かつ信頼性を保ちながら可能な限り速く走らせるために、本当に素晴らしい仕事をしている。しかし難しい状況だ」
さらに、改善への期待を語ること自体にも慎重な姿勢を示した。
「実際に光が見えたとき、そしてアップグレードが投入されて事実に基づいて話せるようになったときに答えたい。我々はこれまで何度も“将来どうなるか”“トンネルの先の光”について話してきたが、少し同じことを繰り返し過ぎている気がする」
ドライバーへの負担は増す一方
シーズン序盤に深刻だった振動問題は解消されたものの、AMR26のパフォーマンス不足は依然として大きな課題となっている。
アストンマーティンは今後数戦にわたって大規模アップグレードの予定がなく、ライバルが開発を進める中で防戦一方の状況が続いている。
「全員にとって難しい。特にドライバーにとってだ。彼らはマシンを運転し、そのマシンと向き合い、メディア対応もしなければならない。そして毎週末、同じ問題について同じような質問に答え続けている」
「今後数戦はアップグレードもない。しかしアップグレードが来ることは分かっている。ただ、それはまだ先の話だ」
デ・ラ・ロサは、それでもアロンソとストロールがチームを支え続けていると強調した。
「モチベーションはある。彼らは非常に協力的で、シミュレーターでもチームでも、レースチームでもファクトリーでも懸命に働いている。しかし、自分たちが望んでいる場所にいないときは、すべてがより複雑になる」

アロンソの問題は一部改善
モナコGPではアロンソが再びマシンの不安定な挙動に苦しみ、「ランダムなダウンシフト」や強いアンダーステアを訴えていた。
ただし、シーズン序盤から続いていたシートの問題については改善が見られたという。
「フェルナンドはFP1後にシートについて無線で何も言わなかった。それはポジティブなことだ」
「火曜日にこのサーキットで行った作業、つまり2025年仕様のシートを2026年マシンへ適合させる試みがうまく機能したことを意味している」
一方でストロールは依然としてシートに不満を抱えており、課題は残っている。
「ただ、ランスはシートの問題を訴えていた。まだ解決しなければならない問題はあるが、正しい方向には進んでいる」
勝負は夏以降
アストンマーティンは現在、大規模なアップグレードを夏場に投入する計画を進めている。
「ファクトリーの裏側では本当に多くのことが進んでいる。それらのアップグレードや大きな変更が、夏頃には結果をもたらしてくれると信じている」とデ・ラ・ロサは説明した。
しかし現時点では、その期待はまだ理論上のものでしかない。
モナコGPの週末は、アストンマーティンが依然として苦境の真っただ中にあることを改めて示した。ホンダとの新体制で再建を目指すチームにとって、本当の勝負は夏以降となりそうだ。
アストンマーティンF1の苦戦は想定外だった
デ・ラ・ロサの発言で印象的なのは、単なる成績不振ではなく「予想していなかった低迷」であることを率直に認めた点だ。
2026年の新レギュレーションとホンダとのワークス体制は、本来であれば飛躍の契機となるはずだった。しかし実際には開発の遅れとマシン特性の問題が重なり、アロンソとストロールは下位争いを強いられている。
アストンマーティン首脳陣は夏以降のアップグレードに期待を寄せているが、ライバル勢も同様に開発を続けている。現状を考えると、一度失った競争力を取り戻すのは容易ではない。
それでもデ・ラ・ロサが繰り返したように、チーム内部では大規模な改善作業が進められている。アストンマーティンが本当に“トンネルの先の光”を見ることができるのか。その答えは夏休み明けの数戦で明らかになりそうだ。
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