F1カタールGP 予選 展開:オスカー・ピアストリがポールポジション
2025年F1カタールGP予選は、マクラーレン勢が強さを示した一夜となり、オスカー・ピアストリが今週末2度目となるポールポジションを獲得した。ランド・ノリスは最終アタックでわずかに届かず、フェルスタッペンはタイヤのタレに苦しみ3番手にとどまるなど、タイトル争いの行方を左右する重要なセッションとなった。中団勢では路面進化とタイヤ投入のタイミングが明暗を分け、アイザック・ハジャーが6番手を掴む一方、角田裕毅がQ1敗退という波乱も発生。

セッション中には赤旗やトラックリミット違反が相次ぎ、終盤は一発勝負の緊張感が漂う中で各ドライバーが限界に挑む激しい戦いが繰り広げられた。

Q1:全車混雑の中で展開、角田裕毅はまさかの16番手敗退
Q1は序盤から激しい混雑が発生し、アレクサンダー・アルボンとエステバン・オコンの“ピットレーン割り込み”まで起きる荒れた展開となった。直後にトラックリミット違反が相次ぎ、アルボンは早々にタイム抹消。ウィリアムズ、フェラーリ、アルピーヌなどが次々に新しいソフトを投入するタイヤ戦争となる。

角田裕毅は終盤で一度ハミルトンを突き放したものの、ガブリエル・ボルトレトの改善により再びドロップゾーンに戻され、アタックの余力がなくQ1敗退。ハミルトン、ストロール、オコン、コラピントも脱落し、多くの実力者が早々に姿を消す波乱の幕開けとなった。

Q2:路面が急激に進化、0.1秒以内に多数がひしめく混戦
Q2では路面のグリップが急上昇し、セクターごとに順位がめまぐるしく入れ替わる状況に。ピアストリ、ノリス、ラッセル、フェルスタッペン、アロンソらが次々にトップを奪い合い、ハジャーやガスリーも一時最上位に躍り出るほどの接戦となった。

終盤はほぼ全車が新品ソフトを投入。フェルスタッペンがトップに立った直後、ノリスがさらに上回り、ピアストリが追随するという“ミニQ3”状態に突入。最終的にヒュルケンベルグ、ローソン、ベアマン、ボルトレト、アルボンの5台が脱落となった。

Q3前半:ノリスが1分19秒495、ピアストリがわずか0.035秒差で続く
Q3はフェルスタッペンが3セット目の新品ソフトで先行し、ノリス、ラッセルが続く形でスタート。ノリスはQ2から0.4秒も更新する1分19秒495を叩き出し、ピアストリはわずか0.035秒届かず2番手。フェルスタッペンは4分の1秒差の3番手で、マクラーレン2台には届かない状態だった。

その直後、サインツ車のボディワーク剥離とルクレールのスピンにより、Q3は一時赤旗中断。路面リセットの効果により、ラストアタック一発勝負の展開へ移った。

Q3終盤:ノリスは2周準備の「ダブルウォームアップ」、だがピアストリが先に更新
再開後、ラッセルとノリスはダブルウォームアップを選択。ノリスはターン2の小さなミスから仕切り直しになり、アタック順がやや乱れた。ピアストリが先に飛び込み、第1セクターで紫を取るもフェルスタッペンがわずかに上回る流れとなる。しかし中盤セクターでピアストリが再逆転し、最終的に1分19秒387でプロビジョナルポールを更新。

ノリスはセクター1を並走したが、最終的にピアストリを上回るには至らず0.108秒差。ラッセルは4番手、フェルスタッペンは3番手で予選を終えた。

F1 カタールGP 予選 結果・Q3ラップタイム

1.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) - 1分19秒387
2.ランド・ノリス(マクラーレン) - 1分19秒495
3.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) - 1分19秒651
4.ジョージ・ラッセル(メルセデス) - 1分19秒662
5.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) - 1分19秒846
6.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) - 1分20秒114
7.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) - 1分20秒287
8.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) - 1分20秒418
9.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) - 1分20秒477
10.シャルル・ルクレール(フェラーリ) - 1分20秒561
11.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
12.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
13.オリバー・ベアマン(ハース)
14.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
15.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
16.角田裕毅(レッドブル)
17.エステバン・オコン(ハース)
18.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
19.ランス・ストロール(アストンマーティン)
20.フランコ・コラピント(アルピーヌ)

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カテゴリー: F1 / F1カタールGP