ピレリ:F1ドイツグランプリ 決勝レースレポート
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予測通り、ドイツグランプリでは多彩な戦略が展開された。3ストップ戦略が主流となった中、多くのチームがチーム内での戦略を分けていた。
メルセデスもその中のひとつで、優勝したルイス・ハミルトンがスーパーソフトとソフトを交互に使用したのに対し、ポールシッターのニコ・ロズベルグは、序盤に2セットのスーパーソフトを、終盤に2セットのソフトタイヤを使用した。
ダニエル・リカルドとマックス・フェルスタッペンがともに表彰台を獲得したレッドブルも、チーム内で異なる戦略を実行したが、両ドライバーともスーパーソフトで最終スティントを走行し、そのスピードを活かした。
終盤にわずかながら雨の可能性があったものの、前日同様、レースを通して路面温度が38℃付近のコンディション。各チームは、最後まで独自の戦略を用い、上位から下位までトラック上でのバトルを多数展開した。
ホッケンハイムサーキットは、2014年のFormula 1開催以降、大幅な改修が行われておらず、バンピーな古いアスファルトがタイヤへ大きな負荷を与えていた。その結果、数多くのドライバーたちが、ペースを維持するために2ストップから3ストップへの戦略変更を余儀なくされた。2ストッパー中の最上位ドライバーは、9位に入賞したウィリアムズのバルテリ・ボッタスだった。
ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「戦略が鍵を握るレースとなりました。燃料が重い序盤のラップにおいて、予想以上のサーマルデグラデーションが生じたことで、多くのドライバーたちは、我々が理論上最速と予測した3ストップ戦略を採用しました。摩耗とデグラデーションの割合を分析し、変化する状況に即座に対応することが、非常に難しい課題であったと思います」
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