ピレリ F1カナダGP 予選
ピレリが、F1カナダGPの予選を振り返った。

F1カナダGPの予選では、メルセデスのルイス・ハミルトンが、P Zeroレッド・スーパーソフトタイヤで、自身のレースナンバーと同じ数字となるキャリア通算44回目のポールポジションを獲得した。チームメイトのニコ・ロズベルグが2番手に付け、メルセデスのフロントロー独占となった。

昨日のFP2は雨によって中断され、午前中のFP3が赤旗中断の影響を受けたことにより、各チームは、スーパーソフトの性能を試す機会が十分ではないまま、多くの未知要素を抱えて予選に臨んだ。Q1では、ロータスのロマン・グロージャンがスーパーソフトを使用して最速タイムを記録した。

雨は降らなかったものの、温暖な気温は継続し、今日の路面温度は35℃前後だった。昨日と今日の午前中の路面状態が異なったため、タイヤデグラデーションの見極めが困難な状況だった。明日の決勝時の気温がさらに上昇すると予想されており、今日のデグラデーションパターンを決勝の戦略に活かすことができそうだ。

メルセデスの両ドライバー、フェラーリのキミ・ライコネン、ウィリアムズのバルテリ・ボッタスは、ソフトタイヤのみでQ1を通過した。Q2以降、全ドライバーがスーパーソフトのみを使用した。

マシンおよびタイヤ開発の進展により、昨年のポールポジションタイムは、Q2の序盤にハミルトンとロズベルグによって破られた。Q3は、またしてもメルセデスの両ドライバーによる戦いとなり、ハミルトンが最速タイムを記録。昨日の雨が路面上のラバーを洗い流してしまったため、今日のセッション開始時点は滑りやすい状態で、各セッションの終盤にセッション最速タイムが記録された。

2回の赤旗中断があった午前中のFP3では、ニコ・ロズベルグがスーパーソフトで、1分15秒660のセッション最速タイムを記録した。

ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「ドライウェザーでも、カナダの予選はいつもながら予測不可能です。各チームは、スーパーソフトの走行機会が十分でないまま予選に臨んだため、明らかに準備万端とは言えない状態でした。両コンパウンド間の性能差は、大半のレースで見られるものよりも小さく、ラップあたり約0.8秒ですから、ピットストップによるロスタイムが短いカナダでの戦略の幅をさらに広げるでしょう。摩耗とデグラデーションは小さいので、1ストップが可能ですが、2ストップ戦略もあり得ると思います」

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カテゴリー: F1 / ピレリ / F1カナダGP