オスカー・ピアストリのF1タイトル争いに陰り 「必要なのは静けさ」とベッテル
マクラーレンのオスカー・ピアストリは、ブラジルGPを終えてチャンピオンシップ争いから後退しつつある。対照的に、完璧な週末を過ごしたランド・ノリスはポイントリードを24に広げ、勢いは明確にノリスへ傾いている。

ノリスは「モメンタムなんて信じていない」と述べつつも、RTBFに対して「すべてのセッションを最大化できた最高の週末だった」と手応えを語った。一方のピアストリは不振が続き、チーム内での“えこひいき疑惑”も囁かれている。

ノリス「モメンタムは信じない」 完璧な週末も冷静姿勢
ノリスはブラジルGPでプラクティスからスプリント、決勝まで全てで主導権を握り、タイトル争いで大きく前進した。

「モメンタムなんて信じていない。でも自分にとって素晴らしい週末だった」

「全てのセッションで最大限を引き出せたし、とても満足している。チーム全体がよくやってくれた」

「家に帰って寝て、全てを忘れるよ。そしてラスベガスのことを考えるだけだ」

苦境のピアストリにベッテルが“静けさ”を提言
一方で失速気味のピアストリには、4度の世界王者セバスチャン・ベッテルがSky Germanyで助言を送った。

「まず必要なのは“静けさ”だ。何が悪かったかなんて、彼本人が一番よく分かっている」

「こういう時には支えてくれる人が必要だし、彼にはチームにそういう人たちがいる。今は彼が自由に走れるよう、支えるべき時なんだ」

プロスト「マクラーレンは偏っていない。むしろ公平さが裏目に」
同じく4度王者のアラン・プロストは『レキップ』に対し、マクラーレンの“ノリス優遇疑惑”を否定。

「マクラーレンがどちらか一方を優遇する余裕なんてない」

「むしろ公平に扱おうとし過ぎて、物事を複雑にしてしまっているように見える」

「うまくいかない時に“誰のせいか”を探しすぎているんだ」

フェルスタッペン脱落でタイトル争いは“2強”に収束
ブラジルGPの厳しい週末を経て、マックス・フェルスタッペンの逆転タイトルはほぼ消滅した。

メルセデス代表トト・ヴォルフは次のように語る。

「その船はもう出てしまった(=タイトルの可能性は消えた)」

「マクラーレンは2人を自由に競わせればいい。ただ互いにぶつからないようにな」

「ランドが持つ今のリードは非常に盤石だ」

ただし、フェルスタッペンの走り自体は称賛した。

「ブラジルでの彼の走りは、なぜ彼が4度の世界王者なのかを思い出させるものだった」

盤石ノリス vs 巻き返し急ぐピアストリ、差を生むのは“精神状態”か
チャンピオンシップはノリスが明確に主導権を握ったが、ピアストリの失速はパフォーマンスだけでなく精神面の重圧も重なっているように見える。

ベッテルとプロストは“静けさ”と“過剰な公平性のリスク”という異なる角度から状況を説明した。

残り戦数を考えるとノリス有利は揺るがないが、ピアストリが精神面を立て直せば、ラスベガスとアブダビで再び均衡を取り戻す可能性も十分にある。

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カテゴリー: F1 / オスカー・ピアストリ / マクラーレンF1チーム / セバスチャン・ベッテル