F1選手権リーダーのオスカー・ピアストリ コルトン・ハータのF2挑戦を支持
F1選手権リーダーのオスカー・ピアストリは、キャデラックのテストドライバーであるコルトン・ハータがインディカーからフォーミュラ2へ転向する大胆な決断を支持し、グランプリ週末に併催されるジュニアカテゴリーで戦うことが、将来的なF1シート獲得への重要なステップであると強調した。

ハータは2026年にフル参戦でのF2挑戦を決断。ヨーロッパのサーキットでの経験を積み、ピレリタイヤに順応することを目指しており、2027年のF1シート獲得を視野に入れている。

ピアストリ自身も厳しいジュニアカテゴリーを経てF1に到達した経歴を持ち、F1併催レースの持つ独自の価値を強調した。

F2のグランプリ舞台の価値
「両方(インディカーとF2)はある意味で異なる目的を持っていると思う」とピアストリはSpeedcafeに語った。

「F1の週末に一緒にレースすることは重要だ。ハータの場合はちょっと状況が違っていて、彼はすでにキャデラックのテストドライバーだから、パドックの目に触れること自体が主目的ではない」

「F1週末で走るというのは、それ以前にやっていたレースとは全く違った感覚がある。だから、それは間違いなく重要だと思う」

マクラーレンのドライバーが語るように、F2はF1と同じ舞台で戦うことで、グランプリ週末の高いプレッシャーに慣れ、同じサーキットで競い、F1のリズムを体感できる特別な環境を提供している。

テストの限界
「F1のテストでスピードに慣れることは確かに大事だが、そのテストには限界がある」とピアストリは続けた。

「タイヤは実際のものとは違うし、多くの場合は冬にやるとか、路面にラバーが乗っていない時にやる。他のマシンもいないし、使っているのは古いマシンだ。制約がたくさんある」

「でも、F1マシンでスピードに慣れること、自分の脳を多くの操作や速い展開に順応させること、それ自体は大事だ。インディカーから来るハータなら大丈夫だと思うが、両方にそれぞれの意味がある」

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キャデラックのハイリスクな賭け
キャデラックF1のCEOダン・トーリスはイタリアGPでSky Sports F1に語り、ハータの挑戦心を歓迎しつつも、25歳のアメリカ人にとってF1挑戦は保証のないリスクの高い賭けであると強調した。

「コルトンにとっては、とにかく早く学んで適応できるかどうかだと思う」とトーリスは述べた。

「彼はF1カーに合った高い素質を見せてきた。公に知られている以上に多くのテストやシミュレーションをこなしていて、そのたびに成果を上げてきた」

「コルトンにとって、F1を走るのはずっと夢だった。だがそのためには、この道を通らなければならなかった。大きなリスクを負わなければならない。コルトンにシートが保証されているわけではない。これがF1だ」

ハータがキャデラックのテストドライバーを務めながらF2に挑むのは、F1の厳しい競争環境に入り込むための戦略的な一手だ。

ピアストリの後押しを受け、グランプリ週末の流れを身につけることに集中するハータは、将来のF1シートを狙ううえで強い存在感を示すことができるかもしれない。

キャデラックがF1参戦に備えるなか、F2でのハータの戦績に注目が集まる。そこで成功を収めれば、彼の究極のF1の夢に道が開けることになる。

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カテゴリー: F1 / オスカー・ピアストリ / FIA F2 / コルトン・ハータ