オスカー・ピアストリ F1オランダGP優勝「まだポイント差は安心できない」

ザントフォールトで昨年は苦戦を強いられたが、今年は改善を重ねて王者の走りを披露。序盤からレースを完全に掌握し、セーフティカー再スタートでも冷静に対応。盤石の勝利でシーズン後半戦を最高の形でスタートした。
勝利直後、ピアストリは「いい気分だ。正直、ここに立つのはアイザックの方がドラマチックだったと思うから、僕の勝利は控えめに見えるけどね」と冗談めかして語った。
「でもレースは常にコントロールできていた。ランドの不運は残念だったけど、僕は必要な時にペースを使って対応できた。昨年は苦戦したけど、1年かけて改善した成果だ」
オープニングラップを振り返り、彼は次のように説明した。
「最高のスタートじゃなかったけど、インを守った。マックスがソフトで来るのは分かっていた。ターン2から3で彼が大きく横滑りしているのをミラーで見て、ぶつからないように祈ったよ。うまく切り抜けられた」
セーフティカーでの再スタートについては冷静に分析している。
「最初の再スタートは完璧だった。2回目、3回目は変化をつけるのが難しかったけど、なんとか対応できた。最後の2回はうまくいったとは言えないけど、十分だった」
記者会見では、お菓子が歯に挟まったと笑わせる一幕もあった。
「最高の会見だよ。食べ物付きなんて(笑)。でもレースはずっとコントロールできていた。ランドのリタイアは残念だったけど、僕にとっては誇れる週末になった」

1年前との違いについて問われると、ピアストリは大きな成長を実感していた。
「昨年はランドに0.5秒遅れて予選4番手だった。だから今年は満足感が大きい。フリー走行では苦しい流れだったけど、少しずつ改善できた。クルマは文句ない状態だから、僕自身の運転を改善した。それがQ3で形になったし、決勝でも必要な時にペースを出せた」
さらに「ノリスとの関係」や「シューマッハとの比較」についても質問が及んだ。
「僕らの関係は去年と変わらない。むしろ今の方が良く分かり合えている。シューマッハと同じ文脈で語られるのは光栄だ。でも僕はまだまだそのレベルには達していない。ただ、そう言ってもらえるのはうれしいよ」
そして、自身を支えてきたマーク・ウェバーへの感謝も口にした。
「彼はキャリア全体を通して助けてくれている。特にF1に入ってからは本当に大きかった。僕が考えもしなかった質問をしてくれたり、心構えを作ってくれたりした。今も学ぶことばかりだけど、彼がそばにいるのは大きい」
最後に、ポイントリードについては慎重な姿勢を崩さなかった。
「まだ先は長いから、ポイント差を守ろうなんて考えない。常にプッシュして、勝利を狙いにいく。1回のリタイアで状況は一気に変わるから、全然安心できる差じゃない」
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