オスカー・ピアストリ F1カナダGPのノリスとの接触は「チームにとって残念」

パパイヤカラーのマシンは、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでの初日プラクティスから競争力が鈍り始め、冷えたコンディションの中でメルセデス勢が躍進する一方、リズムを見いだせずにいた。
予選ではピアストリが3番手、ノリスが7番手と明暗が分かれ、前列に並ぶジョージ・ラッセルとマックス・フェルスタッペンを追うにはピアストリがチームの望みを託された。
しかし決勝では、1周目にキミ・アントネッリに抜かれた後、ピットストップ戦略が交錯する中でノリスが終盤に追い上げてきた。そして数周にわたる接近戦の末、ノリスが狭い隙間に突っ込もうとした際にピアストリのリアに追突し、ノリスはそのままダメージでリタイアすることとなった。
「正直まだ映像を見ていないので何とも言えない」とピアストリはレース後に語った。
「イン側を守っていたところで小さな接触を感じた。現時点で言えるのはそれだけだ」
「チームにとっては残念な結果だったし、レース自体もそれ以外はあまりうまくいかなかった。全体的にあまり簡単な週末ではなかったと思う」
「後半のペースはそこまで悪くなかったし、周囲のマシンより速かったとは思うけど、十分な差がなかったから、なかなか順位を上げるのは難しかった」
「ミディアムタイヤでは少し苦戦したけど、他のマシンがグレイニングに悩み始めたあたりではうちの方が良かった。でも、あと30周くらい長いレースだったらよかったね。学ぶべき点はある」

この日、ピアストリとノリスが初めて激しい直接対決を演じたが、それまでのレースでは常にクリーンなバトルを展開していた。マクラーレンは現在コンストラクターズ選手権の有力候補であり、ドライバー同士の衝突は時間の問題とも見られていた。ノリス自身も週末前に「“もし”ではなく“いつ”起きるかだ」と認めていたほどだった。
それでもピアストリは、セーフティカー導入下でレースを完走し、4位でフィニッシュ。これはメルボルンの開幕戦以来となる今季初の表彰台圏外の成績だ。
だがノリスがリタイアしたことで、ピアストリはドライバーズランキングでのリードを10ポイントから22ポイントに拡大した。
このリザルトをどう捉えるかと問われると、ピアストリはこう答えた。
「うん、もちろん意味はある。もっといい形で終えたかったのは確かだけど、時には与えられた結果を受け入れるしかない。今回はそういう週末だったと思う」
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