【MotoGP】 ヤマハ:第9戦 ドイツGP 初日レポート
MotoGP 第8戦ドイツGPで、Movistar Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは、新しく舗装し直された路面を初走行。
フリープラクティス第1セッションではともにハイペースを披露したが、午後は雨が降り出したためラップタイムを更新することができず、それぞれ2番手と16番手で1日目を終了した。
マーベリック・ビニャーレスは、ウイークのスタート早々からハイペース走行。そして素早く安定したリズムをつかみ、積極的にタイヤ・テストも進めていった。YZR-M1に絶大な信頼を寄せ、次々にラップタイムを更新しながら繰り返しトップに浮上。最終的に1分21秒637の自己ベストをマークしたが、ライバルが0.038秒上回り、マーベリック・ビニャーレスは2番手となった。
午後からの第2セッションでも好調は続いたが、にわか雨で濡れた路面に足を取られないよう慎重に走行。太陽がときおり顔を出したもののドライ・ラインを作り出すには至らず、第1セッションのタイムを更新することはできなかった。そのなかでもウエット・コンディションのフィーリングを確かめるために果敢に攻め続けたマーベリック・ビニャーレスは、トップから1.902秒差の20番手。
一方、バレンティーノ・ロッシは厳しいスタート。第1セッションの序盤はハイペースを見せていたが、マシンにトラブルが発生して遅れてしまう。素早くピットに戻ってスペアマシンに乗り換えたが、ベストラップは1分22秒535に留まり、トップから0.936秒離されて16番手まで後退した。
バレンティーノ・ロッシの不運は午後も続いた。第1セッションの遅れを取り戻すためにドライ・コンディションを望んでいたが、実際にはまったく逆の状況。ウエット・コンディションのなかでタイムを更新することができず、トップ10入りを逃してしまった。セッションの最後の10分は明るい太陽に恵まれ、最終ラップでベストラップを記録。トップから1.434秒差の15番手でセッションを終えた。
Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコとジョナス・フォルガーは、ドイツGP初日からスロットル全開。ヨハン・ザルコは総合7番手を獲得し、第1セッションでは3番手に0.184秒差と迫る健闘ぶり。午後のウエット・コンディションでは小さな転倒もあったが、その後もウエットの感触を確かめるために果敢に走行を続けた。
一方、ザクセンリンクでホーム・グランプリを迎えているジョナス・フォルガーは、トップにコンマ6秒以内の差で総合11番手。第2セッションのウエット・コンディションでは8番手と健闘しており、明日の走行を楽しみにしている。
「午前中は好調でしたが、午後はセッティングがつかみきれず、あまり良いところがありませんでした。ウエット・コンディションに苦戦する結果になってしまいましたので、このあともセッティング向上を目指しハードワークを続けます。決勝もウエットになるかもしれませんが、僕らは必ず克服できると信じています。第1セッションではたくさんのタイヤを試してフィーリングも上々。午後はあまり良くありませんでしたが、全体としては順調な一日だったと思っています。明日のフリープラクティス第3セッションが楽しみです」
バレンティーノ・ロッシ (初日フリー走行総合16番手/1分22秒535)
「両セッションともペースが上がらず苦戦。とくにウエットではひどかったです。マシン・バランスが今ひとつだからではないかと思います。第1セッション終盤はフロント・タイヤのフィーリングがつかめなくなっていて、ラップタイムが上がらずトップ10に入ることができませんでした。だから明日のフリープラクティス第3セッションは何としても晴れてもらわないと......。そうでなければまた、グリッド後方からスタートすることになってしまいますからね。それと同時に、ウエットでのマシン・バランスも向上させていかなければなりません。路面が新しくなったばかりで走りにくく、いつもならウエットは得意ですが、今日はトップから大きく離されてしまいました。明日に向けて何らかの改善方法を見つけなければなりません」
マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
「ザクセンリンクはわれわれにとって難しいサーキットのひとつです。そして実際に、今日もいくつか問題がありました。マーベリックは午前中のドライ・コンディションで好調で、午後もう一度ドライでデータ収集を行いたいところでしたが、残念ながら雨になってしまいました。もしも午後も晴れていれば、バレンティーノもラップタイムを更新してポジションを上げられたはずなのですが、そうはなりませんでした。しかしそのなかでも、解決すべき課題が見つかったことは収穫です。タイヤについては午前中の走行のなかでフィードバックを得ることができました。このあとは明日のフリープラクティス第3セッションに向けて準備を整えていきます」
「ドイツGPの初日はとても好調。第1セッションではMotoGPマシンで初めてコースを学び、その最後にはソフト・タイヤを履いて7番手を獲得することができました。ドライ・コンディションではグリップ・レベルもとても良かったし、これで、明日もしも雨になったとしてもQP2に進むことができるので、とてもうれしいです。午後はウエット・コンディションで始まり、途中で乾き始めて、また雨が降り出しました。このときに敢えてコースに出て行ってアスファルトのフィーリングを確かめたんです。このような難しいコンディションのときに、どこまでプッシュできるかわかっていると非常に助かりますし、予想通り、ウエットでも十分に素晴らしかったです。転倒は不運でしたが、ときに避けられないことで、幸い怪我も痛みもないから問題ない。あのあとスペアマシンで走行を続けることで、転倒を克服して自信を取り戻すことができました。ポジションでは目標に届きませんでしたが、自信を取り戻せたことが、今日のなかで最も大きな収穫だと思います」
ジョナス・フォルガー (初日フリー走行総合11番手/1分22秒175)
「ドイツGPウイークの初日、今日の成果にとても満足です。第1セッションは絶好調で、これは他のライダーがあまりやらないことですが、ハード・タイヤを履いてトップに0.576秒差まで近づくことができました。午後には雨が降り出してウエット・コンディションになってしまいましたが、このコースの路面は、驚くほどしっかりとグリップしてくれました。でも限界を見つけるのは難しくて、アッセンでは逆にすぐに限界に到達してしまったので、そのときの感覚を思い出し、少し時間をかけて自信をつけてから最大限にグリップを発揮できるよう心掛けました。セッション終盤でフロント周りのセッティングを少し変更したら絶好調。そういうわけでウイーク初日はとてもいい仕事ができたと思います。明日はさらに前へ!」
関連:【MotoGP】 第9戦 ドイツGP:ウェットのFP2でエクトル・バルベラが最速
カテゴリー: F1 / MotoGP
フリープラクティス第1セッションではともにハイペースを披露したが、午後は雨が降り出したためラップタイムを更新することができず、それぞれ2番手と16番手で1日目を終了した。
マーベリック・ビニャーレスは、ウイークのスタート早々からハイペース走行。そして素早く安定したリズムをつかみ、積極的にタイヤ・テストも進めていった。YZR-M1に絶大な信頼を寄せ、次々にラップタイムを更新しながら繰り返しトップに浮上。最終的に1分21秒637の自己ベストをマークしたが、ライバルが0.038秒上回り、マーベリック・ビニャーレスは2番手となった。
午後からの第2セッションでも好調は続いたが、にわか雨で濡れた路面に足を取られないよう慎重に走行。太陽がときおり顔を出したもののドライ・ラインを作り出すには至らず、第1セッションのタイムを更新することはできなかった。そのなかでもウエット・コンディションのフィーリングを確かめるために果敢に攻め続けたマーベリック・ビニャーレスは、トップから1.902秒差の20番手。
一方、バレンティーノ・ロッシは厳しいスタート。第1セッションの序盤はハイペースを見せていたが、マシンにトラブルが発生して遅れてしまう。素早くピットに戻ってスペアマシンに乗り換えたが、ベストラップは1分22秒535に留まり、トップから0.936秒離されて16番手まで後退した。
バレンティーノ・ロッシの不運は午後も続いた。第1セッションの遅れを取り戻すためにドライ・コンディションを望んでいたが、実際にはまったく逆の状況。ウエット・コンディションのなかでタイムを更新することができず、トップ10入りを逃してしまった。セッションの最後の10分は明るい太陽に恵まれ、最終ラップでベストラップを記録。トップから1.434秒差の15番手でセッションを終えた。
Monster Yamaha Tech3のヨハン・ザルコとジョナス・フォルガーは、ドイツGP初日からスロットル全開。ヨハン・ザルコは総合7番手を獲得し、第1セッションでは3番手に0.184秒差と迫る健闘ぶり。午後のウエット・コンディションでは小さな転倒もあったが、その後もウエットの感触を確かめるために果敢に走行を続けた。
一方、ザクセンリンクでホーム・グランプリを迎えているジョナス・フォルガーは、トップにコンマ6秒以内の差で総合11番手。第2セッションのウエット・コンディションでは8番手と健闘しており、明日の走行を楽しみにしている。
Movistar Yamaha MotoGP
マーベリック・ビニャーレス (初日フリー走行総合2番手/1分21秒637)「午前中は好調でしたが、午後はセッティングがつかみきれず、あまり良いところがありませんでした。ウエット・コンディションに苦戦する結果になってしまいましたので、このあともセッティング向上を目指しハードワークを続けます。決勝もウエットになるかもしれませんが、僕らは必ず克服できると信じています。第1セッションではたくさんのタイヤを試してフィーリングも上々。午後はあまり良くありませんでしたが、全体としては順調な一日だったと思っています。明日のフリープラクティス第3セッションが楽しみです」
バレンティーノ・ロッシ (初日フリー走行総合16番手/1分22秒535)
「両セッションともペースが上がらず苦戦。とくにウエットではひどかったです。マシン・バランスが今ひとつだからではないかと思います。第1セッション終盤はフロント・タイヤのフィーリングがつかめなくなっていて、ラップタイムが上がらずトップ10に入ることができませんでした。だから明日のフリープラクティス第3セッションは何としても晴れてもらわないと......。そうでなければまた、グリッド後方からスタートすることになってしまいますからね。それと同時に、ウエットでのマシン・バランスも向上させていかなければなりません。路面が新しくなったばかりで走りにくく、いつもならウエットは得意ですが、今日はトップから大きく離されてしまいました。明日に向けて何らかの改善方法を見つけなければなりません」
マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
「ザクセンリンクはわれわれにとって難しいサーキットのひとつです。そして実際に、今日もいくつか問題がありました。マーベリックは午前中のドライ・コンディションで好調で、午後もう一度ドライでデータ収集を行いたいところでしたが、残念ながら雨になってしまいました。もしも午後も晴れていれば、バレンティーノもラップタイムを更新してポジションを上げられたはずなのですが、そうはなりませんでした。しかしそのなかでも、解決すべき課題が見つかったことは収穫です。タイヤについては午前中の走行のなかでフィードバックを得ることができました。このあとは明日のフリープラクティス第3セッションに向けて準備を整えていきます」
Monster Yamaha Tech3
ヨハン・ザルコ (初日フリー走行総合7番手/1分21秒973)「ドイツGPの初日はとても好調。第1セッションではMotoGPマシンで初めてコースを学び、その最後にはソフト・タイヤを履いて7番手を獲得することができました。ドライ・コンディションではグリップ・レベルもとても良かったし、これで、明日もしも雨になったとしてもQP2に進むことができるので、とてもうれしいです。午後はウエット・コンディションで始まり、途中で乾き始めて、また雨が降り出しました。このときに敢えてコースに出て行ってアスファルトのフィーリングを確かめたんです。このような難しいコンディションのときに、どこまでプッシュできるかわかっていると非常に助かりますし、予想通り、ウエットでも十分に素晴らしかったです。転倒は不運でしたが、ときに避けられないことで、幸い怪我も痛みもないから問題ない。あのあとスペアマシンで走行を続けることで、転倒を克服して自信を取り戻すことができました。ポジションでは目標に届きませんでしたが、自信を取り戻せたことが、今日のなかで最も大きな収穫だと思います」
ジョナス・フォルガー (初日フリー走行総合11番手/1分22秒175)
「ドイツGPウイークの初日、今日の成果にとても満足です。第1セッションは絶好調で、これは他のライダーがあまりやらないことですが、ハード・タイヤを履いてトップに0.576秒差まで近づくことができました。午後には雨が降り出してウエット・コンディションになってしまいましたが、このコースの路面は、驚くほどしっかりとグリップしてくれました。でも限界を見つけるのは難しくて、アッセンでは逆にすぐに限界に到達してしまったので、そのときの感覚を思い出し、少し時間をかけて自信をつけてから最大限にグリップを発揮できるよう心掛けました。セッション終盤でフロント周りのセッティングを少し変更したら絶好調。そういうわけでウイーク初日はとてもいい仕事ができたと思います。明日はさらに前へ!」
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カテゴリー: F1 / MotoGP