メルセデスF1 「DASは人々がイノベーションを望んでいることを示した」
メルセデスF1チームのチーフデザイナーを務めるジョン・オーウェンは、DAS(デュアル・アクスル・ステアリング)への反応はF1におけるイノベーションの重要性を示していると感じていると語る。

メルセデスW11に搭載されている独創的なDASはF1プレシーズンテストのオンボード映像で明らかになった。ドライバーはスタアリングを押し引きすることでフロントタイヤのトー角を変更することができ、タイヤ温度やストレートスピードに影響を与えると考えられている。

DASは2021年以降は非合法であることが決定しており、今シーズンもレッドブルと筆頭にライバルチームがDASに異議を唱える可能性はあるものの、FIA(国際自動車連盟)はこれまでのところシステムが合法であると宣言している。

ジョン・オーウェンは、開発中にレギュレーションで許可されるものを見つけるのは珍しいことだと認める。

「イノベーションはほとんど新しいアイデアではなく、古いアイデアに過ぎない。だが、新しいコンセプトや何かを異なるものにする様々なアイデアのコレクションがある」とジョン・オーウェンは語る。

「DASシステムは、私たちが試した他のものの灰から生まれた。実際、数年前に我々がマシンでレースしていたものだと思う。そのような機能はあったが、実際にはすべての約束を果たしていなかったものの中にあった。したがって、ある意味これは我々が試してみたものの、期待に応えられずに隅に置かれたものだった」

「他にもチーム内、人々の心のなかには、人々が覚えているものやプロジェクトがたくさんある。また、マシンのパフォーマンス面で発生する可能性のある特定の問題、修正して対処する必要のあるものもある」

「そのため、DASシステムは実際には『まあ、こんなことができたとして、ルールはなんというだろう?』という感じだった。事実上、ルールはそれを止めなかった。我々はそれが珍しいことであり、驚くべきことだと思った。そして、どんどん足を踏み入れて『さて、私ならどれくらいで止めるだろう?』という感じだった」

「それから『今、誰かをこれを搭載した場合に止めてみよう。私ならどうするだろう? 私ならどのような主張をするだろう?』と逆のアプローチを取る。そして、他の誰かならどのように議論するだろうと考えてシステムを構築し、他に過失を検知されないようにした」

「すぐに即時にDASシステムがルールの範囲外であるという多くの反応があったのと目にしたと思うが、より多くの人々が見るほど、彼らは『おそらくそれはルールの範囲内だ!なぜ今まで目にしなかったのか?』と言うようになる。今、それがルール内ではない理由を見つけてみようと必死のパニックがある。それはある種、F1では一般的なことだ」

ジョン・オーウェンは、レギュレーション内のより多くの柔軟性があれば、F1全体に利益をもたらす可能性のあるより肉眼で確認できるような明白なイノベーションが生まれてくると考えている。

「もっとオープンなルールがあれば、人々はイノベーションを見ることができると言うだろう。彼らは1970年代を振り返っている。マシンには4つではなく6つのホイールがあり、一部のマシンにはファンが付いていた。それは単に非常に視覚的なイノベーションだ。多様性が重要だ。マシンは見え方によって本当に多様に見える」

「実際には、様々なマシンの間に非常に多くの多様性があることがわかる。人々が実際に目にすることのない程度の規模だ。それの多くはボディワークの下にあり、その多くはボディワークの微妙で小さな詳細だ。そして、それらは本当に異なる。多くのイノベーションがある。ホイールが6つあるほどあからさまなものではないがね」

「DASシステムが証明したことは、F1には確かにその種のイノベーションに対する切望があるということだ。ドライバーが突然ステアリングホイールを他の人とは違う方向に動かし、予期せぬ事態が発生したりするようなね」

「我々はイノベーションを見られるようにしたい。人々が話したり、興奮できるような視覚的なイノベーションが欠けているかもしれない」

「2020年のメルセデスには、多くの優れたイノベーションがある。それらは我々の重要な競争上の優位性であるので、実際には語りたくはない。しかし、明らかに視覚的で話題になっているもののひとつだ。そのような話のポイントがもっとたくさんあった方がスポーツにはいいと思う。それはスポーツにより多くの興味をもたらすだろう」

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カテゴリー: F1 / メルセデス / F1マシン